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機動警察パトレイバー#44

「思う存分おふざけの極みの巻」

2週間のニューヨーク出張を命じられた特車二課整備班のシバシゲオ.はじめてのニューヨークで市警察のレイバー隊本部へ向かおうとするシゲを,香貫花が迎えにやってきた.彼女が案内したのはダウンタウンのレンタルビデオショップ.そこで身分証明を見せパスワードに答えなければ,ハドソン湾地下の秘密基地には入れないのだ.
香貫花に案内されるCLAT基地は,とても現実とは思えないような仰々しい近未来SFの世界.そこで働く隊員たちはいちいち誰かに似ていて,出動するエンジェル隊に至っては全員が第2小隊の隊員たちそっくりな上,その仕事ぶりは第2小隊が可愛らしく見えるほどに滅茶苦茶.特撮人形劇の如き出動シーンでエネルギー研究所を守りに行ったはずなのに,結局その研究所をぶっ壊した上平気で帰ってしまうのだ.

終了目前ということで,これまでテレビシリーズを支えてくれたキャラたちに光を当ててねぎらっている「パトレイバー」.今回はもう見るからに作り手の趣味全開なおふざけ話って言うか夢オチで(笑)主役を務めるのは整備班の若頭であるシゲ.他メディアの同作品に比べると整備班がやたら目立っているってのもテレビ版の大きな特徴の1つ.特に押井氏が整備班に注いだ愛情がどれほど深かったかについては,彼の脚本回を並べるだけでも十分にご理解頂けるんじゃないかと思います(苦笑).
ちなみに今回は脚本伊藤和典,絵コンテ吉永尚之,作画監督・原画土器手司で無駄に豪華すぎ.この先シリーズのクライマックスが待っているのに,こんなところで全力を出し尽くしてどうするんだとつくづくツッコみたい布陣! そしてこの色々なところから凄く怒られそうな徹底したパロディっぷり遊びっぷりは,現代においてもサンライズの強みの1つとして色濃く継承されちゃって…本当にいいのかなぁ(苦笑)?

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デジモンセイバーズ#42

「あなたは僕よりも弱いの巻」

人間界を滅ぼすことを決めた大門博士の真意を拳で質すため,マサルはシャイングレイモンとともにデジタルワールドへと旅立った.残ったトーマたちは人間界を守るために奮闘するが,相手の数は多く守るべき範囲も広い.さらに湯島からノルシュタイン家の自家用機がデジモンたちに襲われたという報告が入る.ミラージュガオガモンとともに妹たちを救いに向かったトーマは,こんな危険な状況でオーストリアに戻ろうとした父と衝突する.
常にノルシュタイン家の家名を優先する父にトーマは怒る.母が事故で死んだ後,ノルシュタイン家に引き取られたトーマは常に家名とその家名に従う父の態度に苦しんできた.名家にとってトーマは望まれぬ子どもであり,死んだ母も侮蔑の対象にされたのだ.これまでの怒りを父にぶつけるトーマだが,父は家長としての尊大な態度を崩さない.それでもトーマはノルシュタインの全てを憎んでいるわけではなかった.幼い頃から見守ってきた妹のことは,家名など関係なく守りたいと思ってきたのだ.

勢い増して近づく終末を前に,本気で戦うつもりなら覚悟を決めなきゃならない「セイバーズ」.主役のマサルは一足早く覚悟を決めてデジタルワールドに飛んでいき,ここからは残った3人の話が2回続きます.今回は当初は明らかにマサルより格上だったはずがあっという間に追い抜かれ,今もマサルとの差が開きつつある気の毒なトーマの回.もちろんあんな滅茶苦茶の真似をしろとは言わないけども(苦笑)もうちょっと自分に自信を持たないと,最後の決め手がデジソウルという名の精神力勝負なデジモンバトルじゃ活躍できないぞ?
バーストモードを引き出す純粋なデジソウルの発動には憎しみや怒りのような黒い感情は邪魔.自分の生まれによってその黒い感情を抱えてきたトーマがもう1段上に上がるには,それを捨て去らねばなりません.自力で今のマサルと同じ領域に到達したそのときこそ,適当な言い分で自分たちを置いていったあの頼りない奴に「もうお前ら父子だけの問題じゃないだろ」と正面から反論するだけの自信が得られるはず.脚本は掛け合いが面白く繊細な横手氏.作画監督も伊藤氏でさすがに気合が入っていますね.

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古代王者恐竜キング#2

人類の生きた証の首もげる!

謎の石板とカードを手に入れたリュウタたちだが,石板から聞こえてきた「助けて」という言葉の意味もカードの素性も,恐竜博士であるリュウタの父,古代博士にもまったくわからない.さらに古代博士の研究所にレックスの父,オーエン博士からの連絡が入る.カナダの恐竜公園で,リュウタのと同じような恐竜のカードが見つかったというのだ.
レックスとマルムの持つ石板と同じ紋様のカードなら,ガブのように石板でカードから実体にすることができるかもしれない.海外特急便でカードが届くのを待っていたところで新たな事件が発生.テレビニュースが伝えるところによると,エジプトの三大ピラミッドの間近で本物のスピノサウルスが暴れているというのだ.

難しい理念はそっちのけにして,まずはキッズの心を掴むために全力を尽くす「恐竜キング」.1年前提の長期シリーズなら新戦力兼新マスコットの加入はじっくり時間をかけて描きたいはずだろうに,本作は偉くあっさり残り2体を導入.でも,本作で一番楽しそうなのは恐竜のいる日常なんだろうから,余計なことをせずに一番面白い状態に一気に持って行く判断は正解じゃないかと思います.
今回の見所は冒頭のダメ博士どもと後半の遺跡破壊かな.特に博士である父たちが敵とか神には絶対になれない凄いアホっぷりを晒しているのが素晴らしい(笑)! …本当にどうでもいい話として,そのアホ博士の片割れ,オーエン博士が名前を呼ばれる度に自分は複雑な心境に.筆名とは言え名前の響きが自分(Rowen)に似ているのがもうどうにも気になって(苦笑)!

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機動警察パトレイバー#43

「自分なりに自分らしくの巻」

ドキュメント「働くお嬢さん」の撮影が,あの桜山リポーターとともに第2小隊にやってきた.取材対象は女だてらにレイバーを駆る泉野明巡査.3日間の密着取材に全面協力するということで,主役だけでなく周囲もかなり浮き立っていた.訓練の柔道にもカメラが入り,野明が熊耳に見事に投げられる様もカメラに収められ,さらに頬に傷までつくってしまった.
熊耳に比べたら美人でも有能でもないことは知っているけれど,元気なところがいいのだと言われるのは女性としてどうしてもうれしく思えない野明.頬の傷を気にしながら出た番組予告の生中継では「七転び八起き」を「七転八倒」と間違われてしまってなお悲しい.しかし,不本意な取材は終わらないどころかさらにエスカレートしていくのだった.

シリーズの終わりを目前に,なんとなく野明が話の中心にいることが多くなってきた「パトレイバー」.本作の主役と言えば,周囲のアクがあまりに強すぎて普段は迷彩並みに背景に埋もれていることでおなじみであるわけですが(笑)それでもシリーズ全体に縦糸を通すのは主役の存在と成長であることは間違いない.この回もまたちょっとした1話完結のエピソードではありますが,時を経て,アルフォンス以外にもちょっと目が行くようになってきている野明の成長ぶりが見られるような気がしなくもないかも….
今回のゲストはヘルメットでおなじみの桃子さん.6話の初登場から34話40話そしてこの43話と案外よく働いている彼女もまた,前回のテロリストどもと同じく本作を支えるゲストキャラクターの一人…に勝手に昇格しちゃったみたいですね(苦笑).声の林原めぐみは,当時は幼女役で当たり役を掴んだくらいの新人であったわけですが,その当たり役方向だけに突っ走ることなくこういう大人の女性も演じていたってことが,きっと後の凄いキャリアに繋がっていったに違いない.

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デジモンセイバーズ#41

「時空を跨ぐ家族の問題の巻」

10年前から行方不明だった大門博士は,デジタルワールドの神・イグドラシルとなっていた.人類を地球ごと消滅させると決断した父の姿に衝撃を受けたマサル.そんな彼らを救い人間界へと逃げたのは,クダモンが究極進化したスレイプモンだった.イグドラシルの使者として人間界に送られていた彼は,ロイヤルナイツでありながらも人類の側に立ってくれたのだ.
大門博士が人間界の敵となった事実にマサルと家族,そして仲間たちの心は揺れる.2つの世界は衝突目前.全てを救うためには足を止めることなどできない状況なのに,父を信じたくても信じられないマサルは動くことができない.苦悩する彼と家族を他所に,イグドラシルの命令でデュークモンたちが地球へと飛来.世界が壊されないように,大切な人を守るため,力が及ばないことを覚悟しながらも仲間たちは先に戦いはじめる.

2つの世界を巻き込んだ巨大な危機を止めるために力を尽くす「セイバーズ」.ここまででかい上にややこしい物語になろうとは,公園の片隅ではじまった頃にはまったく思いもしなかった…なんてことはなくて,タイトルに「救世主」って入ってる時点で凄いことになりそうな予感だけはしてたんだよな.まさかこれほど不在の父とその助手が世界に影響を与えるシリアスな話になるとは思っていなかったんだけど(苦笑).
小さなグループが圧倒的な数の敵と戦い続けてきた物語もついに佳境.2つの世界を救うまでの最後の1章は,豪華にも究極体を次々にしずめていく物語となりそう.話数にも限界のある最終局面でロイヤルナイツを出した根性がもう滅茶苦茶なんだけど,どう無理やり片付けていくかもある意味見もの.で,今回も早速….それにこの先人類が全てをマサルたち任せにするかどうかも気になります.倉田登場以来,日本政府とDATSは不仲のままですが,こんな時だからこそ小さい力でも再び手を取り合うべきじゃないかなぁ.

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古代王者恐竜キング#1

流れ星,冒険のはじまり

夜明けの空を流れて落ちる隕石を見つけたのは恐竜好きの少年リュウタ.同じ恐竜好きの仲間2人を連れて隕石が落ちた山に登ったら,何かが落ちた痕跡の残る森の中で,不思議な石版の欠片3つと2枚のカードを発見する.カードと石版を近づけるとカードに描かれた恐竜が実体化.さらに2度目は同じ恐竜がぬいぐるみのような愛らしい姿で実体化した.
リュウタの手に入れた既に絶滅したはずの恐竜を現実化する不思議なカード.そのカードを恐竜キングを目指すDr.ソーノイダ率いるアクト団が探していた.博士にその妻,少年少女,3悪党に青年,そして赤いティラノサウルスから成る総勢8名のアクト団.世界中に散った恐竜カードを探す彼らは,日本での反応に気づいて回収に向かう.

おもちゃを使って世界を救う,それがキッズアニメの比類なき王道.この王道を歩むことには定評のあるスタッフをがっちり集め,子どものための冒険に意気揚々と出発するのが「恐竜キング」! 幼児から小学校低学年あたりまでを掴むつもりで出発するも見当違いのところを掴むことも多いサンライズ制作なのでどうなることかわかりませんが(笑)とりあえずこの方向は専門なので,ちょいと書いてみようかと思います!
本作が売り込みたいのはカードとそれを読ませるおもちゃ.超常の力を持つこれらを流星として主人公たちのところに届け,説明かっとばしてカードを取り合う正義の戦いへと導く超お約束な手際は実に手馴れたもので,主役側に限っては安定感抜群!…しかし!敵側は動かすだけで一杯一杯な人口密度で,いきなりこんなに大量に出してどうすんだ(苦笑).明らかに見る側のキャパを越えた人数を持ってきた敵側の不安定ぶりにある意味どきどきです!

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機動警察パトレイバー#42

「侮れぬ地方の動物たちの巻」

最近続くレイバーによるキャッシュディスペンサー強盗.CD機ごとレイバーで引っこ抜いて持っていくという荒っぽい手口が3回連続しているが,都下で稼動しているレイバーは八千台もあり犯人の目星もついていない.犯行現場に残された顔のいたずら書きも気になるこの事件には,実は以前第2小隊に逮捕された2人の犯人が関わっていた.
酒田で赤いレイバーが暴れたときに逮捕された犬走と,そんな犬走を救おうとハイジャックをやらかした猫渡.さらに2人を率いる,格言好きで東北訛りの猿滑.犬走と猫渡の古くからの友人で保釈金を支払ってくれたのも彼.キャッシュディスペンサー強盗は,払ってくれた保釈金を猿滑に返すための犯行だったのだ.

なんだかんだで1年近くも継続し,1話完結でもそれなりの歴史を積み上げてきた「パトレイバー」.テレビシリーズを代表する3人の脚本家が繋いできたどうでもよさげなサブエピソードの1つがここで完結.犬走の9話は押井守脚本で赤への愛に満ち(笑),猫渡の24話は伊藤和典脚本で香貫花への愛に満ち,そして42話は横手美智子脚本でおっさんへの愛に満ち満ちているのです.
相変わらず強面の犬走とどうしようもなく温和で流されやすい猫渡を率いる猿滑は,その名と格言と方言に反してなかなかの実力派.最終的には後藤を出し抜いて逃げ切るんだから,これまでに出てきたほとんどの犯罪者よりも間違いなく一枚上ではあるまいか.人物…というかおっさん中心の今回の作画監督は山田きさらか.当時は某作での華麗な少年キャラでおなじみであったはずだけど,おっさんを描くのは楽しそうだねぇ.

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デジモンセイバーズ#40

「番長の上の救世主のその上の巻」

時空を隔てる壁が崩壊したことにより急接近する2つの世界.その衝突を持てる限りのデジソウルでバンチョーレオモンが支えている間に,マサルたちはイグドラシルに逢うためにデジタルワールドへと飛ぶ.けれど舞い上がったのもつかの間,2つの世界の接近によって上空に発生していた乱気流に巻き込まれた彼らは程なく砂浜へと墜落した.
落ちたマサルたちが出会ったのは,以前戦い最終的にはデジタマに戻したはずのゴツモンとそっくりなゴツモン.よく似た別人か記憶を失い再生した本人かはわからないものの,前のゴツモンと違い人間に対しても親切な彼はマサルたちをイグドラシルまで案内してくれる.しかしそんな一同の前に,イグドラシルを守護するクレニアムモンが超高速の動きで立ち塞がった.

懸命な努力も最後の最後でわずかに届かず,2つの世界を等しく襲いはじめた大崩壊をなんとかするため,最終章を走りはじめる「セイバーズ」! これまでDATSは一度も先手を取ったことがなく,後手として常に不利な状況で戦ってきたわけですが,この調子だと後手っぷりはラストまで継続しそうだなぁ(笑).とりあえず全員生き残って強くなり面倒な倉田だけは退場させることに成功したものの,それ以外の状況は史上最悪! 飼育小屋を壊していたあの頃は,本当に幸せだったんだなぁ…(苦笑).
壊れ行く世界をなんとかするために旅立つマサルたちを待ち受けているのは,イグドラシルとその守護者たちだけではありません.この状況でまさかあいつが戻ってくるとは! 普通ならシリアスが継続するはずの場面に最高の笑いを運んでくれたあいつのおかげで,マサルたちは往時の切れ味鋭いボケとツッコミを取り戻します.…そして,そんな愉快な雰囲気ではじまったからこそ,絶好調のマサルの心が折れるラストの落差が痛い!

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機動警察パトレイバー#41

「知って信じてはじめて情報の巻」

羽田空港の間近に建つホテルは厳戒態勢.ここで行われるバビロン会議がテロリストたちに狙われているからだ.けけだるくはじまったバビロン会議3日目の朝,その穏やかな雰囲気をぶち壊したのは掃除用具入れで眠りこけていた2人の若者.彼らの持ち込んだ時限爆弾は最上階のラウンジに繋がるエレベーターを爆破.円盤型のラウンジはホテルから孤立してしまう.
今にも落下しそうなラウンジの中に,バーテンダーとテロリストたちが閉じ込められた.第2小隊はイングラムをホテルの屋上に上げ,レスキューと協力し閉じ込められた人達を救おうとする.しかしテロリストたちがさらに爆発させたダイナマイトで,ラウンジはより不安定な状況に.ホテルの目の前には空港の燃料パイプが埋設されているから,ラウンジが落下したら大惨事になる.

1話完結の近未来シミュレーションへと立ち返り,テレビ版の本作のお手本のような展開をさらりとやってみせる「パトレイバー」.特車二課のメインタスクは急増するレイバー犯罪に対応することなんだけど,実際はレイバー以外の相手ともよく戦っているこいつら.本庁から押し付けられる仕事は多岐に渡り過ぎて…大変だよなぁ(苦笑).
そんなわけで今回の敵は今にも崩れそうなラウンジ.災害相手の仕事としては初期のビル火災が思い起こされますが,あの時はラストに太田がやらかしちゃって恥ずかしいことなったんだよなぁ….さて今回はどうなるか? ちなみに凄く閑話休題な回なのに演出面が妙に細かくていい感じだなぁと思ったら,池田成監督がこんなところで絵コンテやってるのにびっくり(笑).作画監督も西村氏で,野明がいい感じに描かれてます.

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デジモンセイバーズ#39

「世界の危機は誰のため?の巻」

真のバーストモードを発動させることにより,ついに倉田=ベルフェモンを倒したマサルとシャイングレイモン.しかし倉田が最後に破裂された時空振動爆弾により,2つの世界を隔てる時空の壁がついに崩壊した.横浜を中心として急激に接近していく2つの世界.マサルたちは接近に伴う大災害から人間を守るために奔走するが,このままでは程なく全世界が重なりあって全て崩壊してしまうに違いない.
この危機についにデジタルワールドの神,イグドラシルが動いた.クレニアムモンを呼び寄せた彼は,デジタルワールドを救うために人間界を人間ごと消滅させることを命じる.身勝手にデジモンたちを虐殺し,時空を隔てる壁を破壊し,2つの世界を危機に陥れた人間をずっと監視してきたイグドラシルは,人間には救う価値などないと判断したのだ.

ひたすら頑張ってようやく勝ったはずなのに,倉田が最後にやらかした爆発によって危機がさらに悪化しちゃった「セイバーズ」! 息つく暇もなく滅茶苦茶になっていく世界の中,ついにここまでずっとお預けを食らってきたマサルとその父の物語がはじまるということで,今回はそのイントロダクション.ついに人間界と完全に敵対するデジタルワールドの中心には,やっぱしあの人がいるわけですが…これ,本当に本人なのか?
デジタルワールドの中枢であるイグドラシルが語る人間のやらかした数々の悪行.そのほとんどは倉田のやらかしたことであるわけですが,そのご立派な業績を並べられると,あいつ一人でここまでは無理のような気がするんだよなぁ….前回ラストの展開とも合わせ,倉田の後ろに人間とデジモンを仲違いさせたい存在がいるんじゃないかと疑ってしまうくらいに.イグドラシルが人間を滅ぼす理由として提示した根拠のほとんどが倉田の行ったことで,大門博士の功績については1つも触れないあたり,倉田の行動の後ろに人を嫌うイグドラシルがいたとしてもおかしくない気がしてならないのです.

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機動警察パトレイバー#40

「端からモロバレ真夏のペテンの巻」

綺麗で静かな海くらいしか自慢できるもののない寒村,四倉村に第2小隊がやってきた.沖のご神体の側にプレシオサウルスのプレッシーが出るから沿岸を警備してくれなんて,突拍子もない理由で埋立地から引っ張り出されてきたのだ.そこにテレビ局の中継がついて来てイングラム対古代生物などと派手に煽ったものだから,人気のなかった海はあっという間に野次馬で賑わう一大観光地と化してしまった.
観光客が遊ぶ後ろで,海岸を見張る羽目になった第2小隊.村人は妙に歓待してくれるけど隊員のストレスは溜まるばかり.隊長は県警に掛け合って今夜で引き継いで帰京する許可を得る.それを村人たちのリーダーに話すと,案の定彼らは不審な行動をとりはじめた.村側の事前の手回しがあまりにも良すぎるこの事件,後藤はその裏にあるものを燻り出すために彼らに揺さぶりをかけたのだ.

1年シリーズもとうとう終盤へと向かうってのに,こんな閑話休題みたいな話を平気でやっちゃう「パトレイバー」.本当は半年で終わる予定だったのを無理やり引き伸ばしてしまったおかげで,1話完結がベースとはいえシリーズ全体の構成が凄く収まりの悪いことになっているのもまあご愛嬌.グリフォン編をやることによって稼いだ時間で作られた最終クールのエピソードは,前回のような次世代に関する話を一応の縦糸として,今回みたいなちょっとした小品や実験作が次々に展開されることになります.
4話の毛有毛現や19話のジオフロントの怪物など,作品自体は現実寄りでも実際には怪物が普通に出てきちゃう本作としては,今回のオチはやっぱしバレバレで陳腐.でも,本当はこういう凄く下らない話こそが彼らの日常の大部分で,シャフトがらみのそうでない事件は明らかに異常な非日常なのに違いない.見所は…やっぱし後藤の人の悪さだよな(笑).

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1月-2月開始新番組チェック

人間だから逃げられないことってあるよね!ってなわけで,個人的な事情で相当大変なことになってしまった昨今,皆様はいかがお過ごしでしょうか.…ああ,もう2月に突入しちまったなぁ.あまりにいろいろありすぎて,1月の帰省記の最終回まだ書けてねえなぁ…(苦笑).今期以降は相当ずるずると遅れまくる予定なので,皆様もぜひ気を長くしてお待ちいただきたい.
さて,本日は今期開始アニメの印象をざっとまとめておきますよ.事前に思っていた以上に面白かったのは「マスターオブエピック」と「東京魔人学園」.両方ともゲーム原作だけど,原作をアニメにする際のアプローチが全然違う.完全内輪受けの小ネタ集と,全力で分解し再構成したため原作とは別物に化けてしまった作品.…でも,面白いものはどんなことになっていても,やっぱり絶対的に面白いんだよなぁ.
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[開始短評]
△→△ Saint October
1話の段階では部分的に深夜向けではあるものの全体的には深夜でなくてもいいんじゃないのかこれ?という印象だったけど…回を重ねるごとになんだかいい感じにテンション上昇.大アルカナをモチーフとした時点で敵味方の最大数は22に限定されるわけですが,短期シリーズの強味を生かしてこの先も限られたキャラをばっさばっさと切っていくなら,愛らしいものの独自性には欠ける見た目に反して,大変にハードな内容が最高の魅力となる可能性があります.中盤越えて展開がさらにどろどろになってきたところで深夜帯の強みを強く押し出したなら,これはひょっとして大化けするかも…!

△→△ デルトラクエスト
原作コミカライズ冒頭のみ既読.海外児童文学のビックネームを丁寧にアニメ化.アニメ・マンガ・小説等の分野で,ファンタジーに関しては繚乱たる状況の日本では,小学校低学年あたりがターゲットと思われる超ベタな展開の本作はやや凡庸で退屈に見えるかも….ただしこういう作品にはじめて触れるであろう幼年視聴者や,あまりに繚乱過ぎて先鋭化しすぎた現代日本のファンタジーにはついていけない幼年視聴者の親たちには,ちょうどいい温さなのかもしれません.そうなると気になるのは局と時間帯.もうちょっと普通の人が見やすい枠だと良かったんだけどなぁ.

○→○ プロジェクトBLUE 地球SOS
原作未読.完成度の高さなら当然今期中でもトップクラス.レトロゆえに大人びた雰囲気の冒険譚で,こんな地方局の枠でやるのが勿体ない出来! 内容的にもターゲット的にも,この作品こそNHKに似合いだと思うんだけどなぁ.監督・シリーズ構成・キャラデザが「メダロット」だった時点から大変に期待していたわけですが,その期待に内容はがっちりと応えてくれてます.…主役の少年2人がトーマみたいに見えるのは,シリーズ構成のせいだろうか(笑).
てなわけで,題材も描写も大変に良心的で真面目でしっかりとしているわけですが,もっと薄味で適当で甘い味付けに慣れた今のアニメマニアには,ちょっと食い応えがありすぎかも….どこまでも真っ直ぐでオタクに媚びることのない姿勢は傑作「プラネテス」を思わせますが,冒頭から急展開してしまって視聴者を作品世界に丁寧に導く段階がない分,どうしても視聴者を選ぶ作品になってしまっているかも….とはいえ今期中では間違いなく見てお得な作品の1つなので,ぜひ果敢にチャレンジしていただきたい.堅いけど面白いよ!

△→△ まなびストレート!
どう見ても小学生にしか見えない愛らしいキャラクターに独特の塗り.そしてufotableらしい素晴らしい動き! …ああ,これで脚本にあの変な説教臭いおっさん臭さえなければ…勿体無い(苦笑)! 下馬評通りアニメの映像面では文句なし.ちょっとやり過ぎなところがあるくらい徹底して凝った映像が拝めるわけですが,相変わらず脚本面が微妙.鉄板でベタな感動ネタを恥ずかしげもなくやらかしているので,前2作のように「わけがわからねえ」はあまりないわけですが,その分大人の台詞や主役のキメ台詞のおっさん臭さがどうにも辛い.展開と主張のどちらかがベタでなければもっといい感じだろうに,勿体無い….

△→○ マスターオブエピック
原作未プレイ.でもなんか面白い(笑)! 基本的にゲーム世界中でしか通用しない小ネタ集なので,やってないからわけのわからない描写が山のように出てくるわけですが,声優の芸達者ぶりと画の安定に助けられて楽しく見られるのが凄いかも….気分的には地方局の地元ネタのバラエティ番組を見ている感じで,地名も風習も名前も全て聞き覚えがないけれど,画面の中の楽しげな人たちを見ているだけで,不思議となんだか面白いんだよなぁ.
キャラの数だけ目標があるようなこの手のゲームの楽しさを表現するには,どうでもいい小ネタを積み上げていくのはきっと効果的.これだけちゃんと作りこんだ楽しい作品ならば,あの悪名高きアニメ版「RO」とは違って,ゲームのファンも十分に楽しめるんじゃないかと思います.ゲーム未プレイ者にとって敷居の高い作品であることは間違いないですが,続けて見ていくことによってその敷居も急激に下がっていく種の作品なので,ぜひ内輪ネタだと嫌わずに試してみていただきたい.全部がわからなくたって,ちゃんと面白いよ!

△→△ のだめカンタービレ
原作既読,ドラマ版視聴済.ドラマ版の出来が本当に良かった分,これはアニメはちょっと割を食ってしまったかもしれないなぁ…(苦笑).映像的な質はこの枠としては普通.話数の都合なのか物語はひどく急テンポに進み,のだめのエキセントリックぶりもなんだか変にマイルドに.原作でとても良かった部分が相当そぎ落とされてしまったのがかなり勿体無い.原作・ドラマ・アニメを並べると今のところアニメが一番出来が劣るので…もっと頑張れ! ドラマではどう頑張ってもできない海外編をがっちりやるつもりなら話は別ですが,国内編までしかやらないとしたら,この出来はちょっと情けないかもしれないぞ!

△→△ 月面兎兵器ミーナ
「電車男」視聴済.ドラマからのスピンアウト作品ということでどんなもんかなぁと思っていましたが,いろいろギミックを詰め込み過ぎではあるものの,なんとなくバランスが取れているからアリかもしれない….主人公が女子高生とキャスターと正義の味方の3役を兼ねる目まぐるしさと敷居の高さはやっぱり問題だけど,そういう無駄に敷居の高い奴を電車男みたいなオタは珍重するものだと一般視聴者に思わせるためならば…これでいいのか(笑)?

-→△ アームズラリー(ファイテンション☆デパート内)
浦沢御大の新作ですよ一応.どうやら近未来らしい世界の中で,無謀な日本人どもが略奪すら厭わずにせっせと走る様がなんだか面白い.絵柄のしっかりぶりによっていつもの浦沢御大のすっ飛ばした感じはまだまだ薄いものの,どうせどっかでぶっ壊れるに決まってるんだ(笑).ただ,本当の意味で御大がぶっ壊れるのは1クール以上経過してからなので,この短さではそこまで達することができるかどうかが怪しい気がする….

△→○ 東京魔人學園剣風帖 龍龍
原作クリア済.今期中のダークホース! 大幅なデザインの変更と公式サイトのアレさによって大変に不安がられていた作品ですが,アニメとしては存外良く出来ていてうれしい意味でびっくりだ! 線が細く穏やかで女性的な原作のキャラを,いかにも現代の深夜向けらしいアクが濃くて立体的なデザインに描き変えたことにより,まさに現在最新鋭のアニメとして作り替えたところが素晴らしい! 相当思い切ったことをよくやったなぁ!
絵柄に合わせて,キャラたちの性格も街も全体的によりダークな方向へと変更されていますが,これはこれでアリではないかと1原作ファンは思います.気になるのはこの絵の品質をどこまで維持できるか,結構な数がいるはずの仲間たちをどこまで参加させられるのか.そして我らのひーちゃんは一体誰とクリスマスを迎えることになるのか(笑).あの好感度の高さだと京一エンドに向かってまっしぐらっぽいんだけど…それでいいのか(苦笑)?

◎→○ 恐竜キング
久々に戻ってきた,サンライズのオリジナル要素の強い子ども枠おもちゃアニメ! 現状で既に今ひとつぱっとしないゲームを原作としているあたりが大変な不安要素になっていますが,作り手の名を眺める限り,この人達なら確実にいろいろやり過ぎるだろうからOKです! 1話では本当に絵に描いたようなおもちゃ販促アニメでしたが,この会社がそのままで最後まで走れるはずがない.そこんとこだけは凄く信頼してますよ(笑).
原寸恐竜はフルCGで迫力たっぷりに,ちび恐竜は無闇に愛らしく,そして主人公たちの前に積み上げられた謎は山盛り! 子どもたちに見てもらう,気に入ってもらうための手堅い工夫がしっかり施されているのはいいんだけど…相変わらずキャラの数が多いんだよなぁ(苦笑).初期段階でこの数はやっぱし多すぎると思う.特に敵側! 気になるのは主役3人組の紅一点の扱い.性差の表現の難易度が上がってる現代の作品で女の子を活躍させるのは案外難しいはずなんだけど,おまけや回復役でない形で活躍させることができたら凄いかもしれません.先は長いんだろうけど頑張ってくれ!

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カウンタが68万を超えたよ! いつもどうもありがとう! 拍手も!

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デジモンセイバーズ#38

「憎しみの果て,炎の向こうの世界の巻」

仲間や世界を救うため,アグモンと一緒に倉田と戦いたい.マサルの強い願いによってアグモンはデジタマから復活した.いつものように滅茶苦茶で勢い任せのふたりの復活を仲間たちも喜ぶ.2つの世界を守るために戦う6組のタッグは一丸となって,心を合わせ暴走したベルフェモンへと立ち向かう.
トーマの指揮の元,ついにベルフェモンを圧倒しはじめるマサルたち.けれど倉田の妄執は凄まじく,ベルフェモンの胸部に巨大な彼の顔が浮かび上がるのと同時に,再びベルフェモンの意志を乗っ取った.大門博士とその息子を強く憎む倉田の心に支配され,ベルフェモンは街中の電力を吸収して巨大化.さらに時空振動爆弾の威力まで食らい,時空を切り裂く能力すらも手に入れた.

正しく強い人間とデジモンたちと,愚かで邪悪な人間の操るデジモンとの激戦が終幕へと向かう「セイバーズ」! 10年分の下準備によって天才たちを圧倒していた倉田の貯金もさすがに限界.トーマの寝返り直しで弱体化したところで,マサルとアグモンの覚醒が駄目押しとなります.倉田最大の失策は日本政府の後ろ盾を捨てるタイミングがあまりに早すぎたこと.いくらマサルたちがバーストモードを会得したとしても,聖なる都攻防戦の時のように数を頼みに分散作戦を組まれたら,恐らくは勝ち目はなかったんじゃないかと.…倉田が肝心なところでうかつなお調子者で本当によかったなぁ(苦笑).
ついに復活したマサルとアグモンは,ここしばらく相当不足していた滅茶苦茶さや爽快感や明るさ,そして笑いをこんな修羅場にまで運んできます.さらに後半では仲間を思いあうことによって次から次へと出てくる名言,名シーン! 進化の極みへと達する静かな流れから,炎の走るあのパンチへと至る急激なテンポの変化も素晴らしい! しかもここしばらく溜まりまくってきたストレスが一気に解消される…のかと思ったら,ラストには見たこともない光景が!

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