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デジモンセイバーズ#39

「世界の危機は誰のため?の巻」

真のバーストモードを発動させることにより,ついに倉田=ベルフェモンを倒したマサルとシャイングレイモン.しかし倉田が最後に破裂された時空振動爆弾により,2つの世界を隔てる時空の壁がついに崩壊した.横浜を中心として急激に接近していく2つの世界.マサルたちは接近に伴う大災害から人間を守るために奔走するが,このままでは程なく全世界が重なりあって全て崩壊してしまうに違いない.
この危機についにデジタルワールドの神,イグドラシルが動いた.クレニアムモンを呼び寄せた彼は,デジタルワールドを救うために人間界を人間ごと消滅させることを命じる.身勝手にデジモンたちを虐殺し,時空を隔てる壁を破壊し,2つの世界を危機に陥れた人間をずっと監視してきたイグドラシルは,人間には救う価値などないと判断したのだ.

ひたすら頑張ってようやく勝ったはずなのに,倉田が最後にやらかした爆発によって危機がさらに悪化しちゃった「セイバーズ」! 息つく暇もなく滅茶苦茶になっていく世界の中,ついにここまでずっとお預けを食らってきたマサルとその父の物語がはじまるということで,今回はそのイントロダクション.ついに人間界と完全に敵対するデジタルワールドの中心には,やっぱしあの人がいるわけですが…これ,本当に本人なのか?
デジタルワールドの中枢であるイグドラシルが語る人間のやらかした数々の悪行.そのほとんどは倉田のやらかしたことであるわけですが,そのご立派な業績を並べられると,あいつ一人でここまでは無理のような気がするんだよなぁ….前回ラストの展開とも合わせ,倉田の後ろに人間とデジモンを仲違いさせたい存在がいるんじゃないかと疑ってしまうくらいに.イグドラシルが人間を滅ぼす理由として提示した根拠のほとんどが倉田の行ったことで,大門博士の功績については1つも触れないあたり,倉田の行動の後ろに人を嫌うイグドラシルがいたとしてもおかしくない気がしてならないのです.

前回ラストでついにバーストモードを極めたマサルとシャイングレイモン.なかなかの大偉業のはずなんだけど倉田がやらかした爆発のおかげで全てが台無し! 時空の壁が壊されて,危機はさらに悪化していく! ここまで静観を貫いていたバンチョーだってさすがに困る事態です.時空の壁の崩壊は全世界へと広がって,広いはずの空を覆い尽くすようにデジタルワールドが落ちてくるこの状況は間違いなく「史上最悪だわ…!」壁の崩壊によって1つになりつつある2つの時空.同じ時間と場所に2つの世界は同時に存在することはできないから,やがて2つの世界は重なって…「消滅する」
この未曾有の大危機についに動き出したデジタルワールドの神.デジタルワールドの一角にそびえる巨木こそイグドラシルの座.そこには早速究極体のクレニアムモンが招聘されております.イグドラシルを守護するロイヤルナイツのひとりである彼が跪くのは,宙に浮かぶ水晶の中から生み出される1つの人間の影.フードを被っているものの見覚えのある背格好,そして聞き覚えのある声….
人の姿のイグドラシルは,今2つの世界を襲う消滅の危機に対し,衝突回避の方法として恐ろしい決断を下します.「先に人間界を消してしまえばよい!」…同じ時間と場所に2つが同時にはいられないから,もはやどちらかを残すしか道はない.このままでは人間界とデジタルワールドの双方が破壊されるのが間違いないなら,何もせず共倒れするのは非論理的.再び過ちを犯した人間もろとも人間界を潰してしまえと言うのです.
この決断にはさすがに及び腰になるクレニアムモン.確かにこれまでの人間の所業を考えれば,百害あって一利なしと判断するのはわからなくはない.しかし自分たちと同じ何十億もの命を,種そのものを消し去ることにはさすがに抵抗感があるクレニアムモン.彼自身は割と話の通じるタイプらしいんですが,「ならば,その目で確かめてみよ」と,イグドラシルは人間の罪の歴史を指し示します.誰かと同じ色の瞳で….
イグドラシルが見せるのは,デジタルワールド側から見たこれまでの10年.全てのはじまりは無邪気な知的好奇心,人間がデジタルワールドの存在に気づいたことにより,本来交わるはずのない世界の間に強引に扉が開かれました.幼いイクトがデジタルワールドに送られるような不幸な事故が起きたりしながらも,ついに人間たち…10年前のデジタルワールド探検隊はついにもう1つの世界へと踏み込みます.
6人の人間たちの目的は,流された息子を探すことや,未知の生物であるデジモンたちにじかに触れること.…ごく平和的な目的でやってきた6人の中に不心得者が混じっていたのが全ての過ちのはじまり.大門博士の助手であった倉田が,その心の弱さからデジモンを理由無く排除しようとしたのです…実際には大門博士が必死にフォローしようとしていたことに一切触れようとしないあたり,目や声や姿はあの人でも,中身はなんか別物っぽいなぁ.
一度デジモンに人間が向けた敵意は跳ね返り伝染し,デジタルワールドはデジモン全てから敵意を向けられる苛酷な環境に変わってしまいました.ついに追い詰められた人間たちは己の命惜しさのために,時空の壁を揺るがす時空振動爆弾を使って人間界へと脱出します.…実際は大門博士だけは居残って,メルクリモンと肉弾戦をやらかすことで相互理解に至ったはずなんだけど,これもちゃんと語っていないなぁ.
話がここで終わったならば,人間がいくら愚かで身勝手な侵入者でもさすがに根絶やしにするほど邪悪な存在と断定するのは難しい…けれど,「あの大災厄の日を思い出すがよい」とイグドラシルは冷たい目で語る.この世界に大量の武器と火気を持ち込んだ人間たちは,罪もないデジモンたちやこの世界の自然を焼いて死を持ち込んだ.その中にイクトの育ての母であるユキダルモンも含まれていたのは皆様もご存知の通り.…けれど,イグドラシルはなおも監視を続けた.「人間が本当に悪しき存在なのかどうか,確かめるために」
人間の行った愚かな行いの結晶が,2つの世界を隔てる壁の破壊.横浜を中心とした時空の穴はどんどん大きくなって,2つの世界の接近によって発生する被害は秒刻みで激しくなっていく….災厄の地から逃げ出そうとする人たちを懸命に守ろうとしているマサルたち.ビルは倒れ巨大な瓦礫が降り,飛行機も落ちて行くという惨状の中,少しでも命を救うために必死! …けれど彼らが差し出せる手に限りがあるのに対し,大災害には限りがない….
巨大な2つを隔てる壁が失われた今,人間界とデジタルワールドは互いに引き合い重なろうとしている.そして巨大な質量の接近によってさらに時空の壁の穴は加速度的に広がっていき,もはやそれを止めることは不可能.ちょうど2つの世界の絵が描かれた紙を重ね合わせるように,2つの世界は今や全面的にぶつかり合う寸前.全世界を襲う超次元的な現象なんだから地球の裏側に逃げたって意味はないわけですが,「そんな3次元的な思考は無意味だ!」とマサルに怒ったってあんまり意味はないと思うよトーマ(苦笑).

今や衝突目前の2つの世界.こんなひどい状況を導いたのは,愚かな人間が時空振動爆弾を何度も使用しデジタルゲートを強制的に開いたからに他なりません.もちろん最初は小穴が開く程度.けれどそこから何体ものデジモンが人間界に転がり落ち,慣れぬ世界で人間の欲望に感応し凶暴化させられてきたわけで.「…ですが,人間に味方するデジモンたちもいました」と,DATSのこともよく知っているクレニアムモン.けれどその設立に深く関わる彼に似ているイグドラシルは,「無用な戦いを避けた.その努力は評価に値する」とまるで他人事のように言うのだ.
人間たちは確かに迷い込んだデジモンたちをデジタマに戻して送り返してきた.しかし同じ人間たちが,デジモンを兵器として改造した上,それを使ってデジモンたちを殺し生体エネルギーを集めはじめた! …もちろんやった人間はそれぞれ別なんだけど,イグドラシルはそれを区別しません.改造デジモンのギズモンはサーベルレオモンやメルクリモンといった偉大なる究極体たちをも殺した.さらに人間たちはデジモンと人間を融合するなどという外道な行いにまで手を染めた! …ここでもメルクリモンが人間と共存できる時代のために散ったということも,人間たちである元DATSがデジモン人間を全て分離したってことも無視なんだよなぁ….
ついに増長した人間たちは聖なる都を襲い,罪のないデジモンたちを皆殺しにした! …それを止めるためにマサルたちが必死で頑張ったことを無視するかのように言うイグドラシル.なんであの時,イグドラシルは神の癖に聖なる都を救おうとせず,ただ傍観していやがったのか! イグドラシルさえ本気になれば,デジタルワールドで倉田を倒すことは可能であったはず.そうすれば倉田はベルフェモンを復活させることもなかっただろうから,今の危機だって来なかったはずなのに! ずっと見ているだけだったイグドラシルにも非があるじゃないか!
そして人間たちは封印されていたベルフェモンまでも復活させ,己のために世界を危機に陥れたとイグドラシルは主張する.…今までの出来事を振り返ると,本当に倉田ってひどい奴だなぁ…(苦笑).ついにはベルフェモンと自分を融合し,時空の壁までぶっ壊し,「破滅の道に陥れた」のはやはり人間.…倉田がそこまでやったのは大門親子への嫉妬と憎しみが原因なのは明らかなんだけど,イグドラシルはそれを自分と関係あることとも考えていないみたいだ.
「やはり人間に存在する価値はない」というのが神であるイグドラシルの結論.そしてその神を守るロイヤルナイツは,いくら個人的には納得できなくてもその意思に逆らうことはできない.…イグドラシルが人間絶滅を是とする根拠のほとんどは倉田の行動.人間たちが犯した悪の全てに必ず倉田が絡んでいるってのは,あまりにもできすぎているように感じます.なんでただの小心者があれだけの悪をやらかすことができたのか.そしてなぜその悪をイグドラシルは止めようとしなかったのか.そこには更なる事情がありそうな気がするのだけれど….

デジタルワールドとの衝突を目前とした人間界,特に衝突の中心である関東近辺は洒落にならない状況に! もはや何もできずに滅びを待つしかないかと思われたそのとき!イクトが富士の頂上から噴出するデジソウルを発見します.真上へと伸びる圧倒的に強いデジソウルの色はオレンジ! マサルのデジソウルと同じ色….そのデジソウルが人間界へと落下してくるデジタルワールドを根を張るようにして押さえ込み,落下を止めているのだ….
デジソウルの柱を作り出していたのは,なんとデジモンであるはずのバンチョーレオモン! 「俺のデジソウルの全てを解放した! 今から俺は,自ら礎となってデジタルワールドを支える!」と雄々しく宣言する彼は,「マサル,イグドラシルに逢え! 俺の命が尽きる前にー!」ととんでもないことを言い出した!
大門博士が逢いに行ったというイグドラシル.この状況を予測していたかのように直前まで動かなかったバンチョーレオモンは,さらに悪化していく状況を解決するにはイグドラシルに逢うしかないと断定するのです.スグルの息子ならばできるはずだと絶叫する彼は,「マサルー!頼んだぞー!」と一方的に押し付けて,その全身から噴出するデジソウルで2つの世界の間の時間を止める!
富士山の頂上で,デジソウルを放出したままで硬直するバンチョーレオモン! これは恐らく,デジソウルの及ぶ範囲の時間を止めて2つの世界の激突を先延ばしにしているのに違いない.その身を張って時間稼ぎをしてくれる偉大な先輩を前にして,マサルは拳を強く握り締め,彼の名を叫び…決意する! お前ならできると見込まれて,命を賭けて頼まれて…それでビビるような奴は男じゃない! 「行くぞ,シャイングレイモン.デジタルワールドへ!」
上空がどうなっていようが知ったことか,バンチョーの凄い根性に報いるためにもこのまま頭上のデジタルワールドまで飛んでいってやると気合のマサル! 「俺たちもそれくらいの根性見せなくて,どうすんだよ!」…勇気と無謀は別物だけど,今は保身を考えない無謀な勇者が必要なときだから,全世界を救うための危険な旅に出る!…でも,ここまで盛り上げたってのに次回は偉く緩いことになってんだよなぁ(笑).果たして最終クールで伏線はどこまで消化できるのか.ヨシノなんか丸ごと残ったままなんだけどこなす余裕は残っているのか? 予期せぬ出会いと展開が彼らを待つ,次回に続きます!

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