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機動警察パトレイバー#41

「知って信じてはじめて情報の巻」

羽田空港の間近に建つホテルは厳戒態勢.ここで行われるバビロン会議がテロリストたちに狙われているからだ.けけだるくはじまったバビロン会議3日目の朝,その穏やかな雰囲気をぶち壊したのは掃除用具入れで眠りこけていた2人の若者.彼らの持ち込んだ時限爆弾は最上階のラウンジに繋がるエレベーターを爆破.円盤型のラウンジはホテルから孤立してしまう.
今にも落下しそうなラウンジの中に,バーテンダーとテロリストたちが閉じ込められた.第2小隊はイングラムをホテルの屋上に上げ,レスキューと協力し閉じ込められた人達を救おうとする.しかしテロリストたちがさらに爆発させたダイナマイトで,ラウンジはより不安定な状況に.ホテルの目の前には空港の燃料パイプが埋設されているから,ラウンジが落下したら大惨事になる.

1話完結の近未来シミュレーションへと立ち返り,テレビ版の本作のお手本のような展開をさらりとやってみせる「パトレイバー」.特車二課のメインタスクは急増するレイバー犯罪に対応することなんだけど,実際はレイバー以外の相手ともよく戦っているこいつら.本庁から押し付けられる仕事は多岐に渡り過ぎて…大変だよなぁ(苦笑).
そんなわけで今回の敵は今にも崩れそうなラウンジ.災害相手の仕事としては初期のビル火災が思い起こされますが,あの時はラストに太田がやらかしちゃって恥ずかしいことなったんだよなぁ….さて今回はどうなるか? ちなみに凄く閑話休題な回なのに演出面が妙に細かくていい感じだなぁと思ったら,池田成監督がこんなところで絵コンテやってるのにびっくり(笑).作画監督も西村氏で,野明がいい感じに描かれてます.

前半.今回の舞台は羽田空港間近の高級なホテル.えらい厳戒警備が敷かれているのはなぜかと思ったら…「バビロンプロジェクト デベロッパー コンベンション」が開催されてるせいなんですね.都心の土地不足を一気に解消するための東京湾干拓事業がバビロンプロジェクト.しかしこの計画は東京湾の自然を破壊するものであると,過激な環境保護団体がテロを仕掛けてきているってのは皆様もとうにご存じの通り.
バビロンプロジェクト関連の大会議となれば,警備部所属の第2小隊も当然のように警備に駆り出されております.しかも宿泊はこのホテルではなくキャリアの中! 狭いベッドに押し込められて迎えた3日目の朝は,なかなか気分爽快とはいかないようです.…歯ブラシくわえて眠そうな遊馬の顔がなんかいいなぁ(笑).今回,演出だけでなく作画も相当いいんだよな.
バビロンプロジェクト関連の大会議となれば,自らの存在をアピールする格好の舞台として過激派は必ず動くに違いない.そう考えてのこの総力警備態勢なんだけど…来るかどうかもわからないテロリストをひたすら待つのは精神を削るもの.ホテルのベッドは相当ふかふからしいので,それを横目で見てなきゃならない境遇は仕事と言えどストレスが溜まる…でも今日はもう最終日!この一日さえ乗り切れば明日はゆっくり眠れる…はずが.
ひとりホテル内をてくてくと,トイレを借りに向かった後藤.けれど掃除のおばちゃんに「だめ!」と強く断られてしまう.ちょっとくらい融通利かせてくれればいいのになぁ(笑).子どもじゃあるまいし我慢しろと言うコワモテのおばちゃん.しかし掃除用具入れで発見したものにはさすがにびっくり! 中で見知らぬ若者が寝てた! 汚いな(苦笑)! 目が覚めて逃げだした2人を一応制止する後藤.けれど言われて止まるような犯罪者はいないので,「爆発物所有の可能性大,センターフロアの方へ,逃走中」と落ち着き払って報告だ.
すっかり寝坊したのかあわててホテル中を逃げ回る犯人.建物中の山ほどの警察官に追われた彼らは,エスカレーターを逆走したりしつつ逃げ倒し,展望台直行エレベーターへと無理やり乗り込むことに成功.…しかし,若者の抱えるカバンからは凄く嫌な時計の音がちくたくと.さっきエレベーターを止めるときにカバンを投げたのがまずかった.この狭い中で時限爆弾のカウントダウンがはじまっちゃってる!
動いちゃったらもう止められない.このままじゃエレベーターの中で自爆しちまう大危機は,音が変わって残り15秒! …2人が最上階に到着してラウンジへと逃げ出したら「どうなさいました?」と優雅な初老のバーテンダーがいて大変! 若者2人はそのじいさんをかばってすっ飛び,その直後に時限爆弾が爆発! エレベーターが周囲の床ごと吹っ飛んだ! …まさに九死に一生を得たこの状況.犯人2人はすっかりビビっておりますが,助けられたバーテンダーは見晴らしが良くなったと余裕綽々.さすがは年の功だなぁ.
命こそ助かったけれどラウンジに閉じ込められた若いテロリストたちは,中途半端な爆弾作りやがってと早速仲間割れ.でも爆弾をぶん投げた兄貴の方が,圧倒的に悪いよなぁ…(苦笑).自分たちが行き場を失ったことに気づいて,落ち込んだり焦ったりしているテロリストたち.しかしこんなときでもさっきのバーテンダーは優雅にグラスを磨いております.当然客なんか来れないけれど「これが私の仕事ですので」と実にマイペース.彼の周囲だけは時間の流れが穏やかだ.
犯人を見つけても止めきれず爆発しちゃって「やっちゃった」と軽くこぼした後藤.幸いせり出したラウンジがぎりぎりのバランスで倒れずにいるので,早速イングラムを東側エレベータから屋上へと上げ,倒れぬようにワイヤーで支えさせることに.遊馬を頭上のヘリに同乗させ,ひろみと進士をホテル正面,ラウンジの真下へと送り,後藤自身は熊耳とともにビル上から傍観.塔には倒壊の危険があるとハンドマイクで通告するんだけれど…「エレベーターも吹き飛んだことだし,もう動きは取れないでしょう.ここはひとつ,諦めて,こちらの言うとおりお願いします」と実にやる気がない(笑).
警察に助けてやると言われて喜ぶような奴はテロリスト失格ですが,自分たちの状況もわからずに救いの手を跳ね除けようとする奴はもっと困りもの.こうなりゃ立てこもってでもバビロン会議をぶっ潰してやる!バーテンダーは人質だ!と頑張る兄貴分に対し,「はい」と拍子抜けするほど落ち着いて従順なバーテンダー.そもそもカウンターからは離れられないといい雰囲気を醸し出すじいさんに,「…偉いなぁ」と心の弱い弟分は呟くのだ.
それからしばし時間が経過.現在シャフト1本で立っているラウンジの落下は時間の問題.一応警察や新聞社には10団体から犯行声明が出てるらしいけど,そんな暇人の情報をもらってもこの事態の解決にはまったく繋がりそうにないんだ….ラウンジへ左右から近づいていくイングラムに「パトレイバーだ!かっこいいなぁ」とアホなことを言ってる弟分.すっかりテンパった兄貴分は最後の手段とズボンの中からダイナマイトを取り出した!
時限装置に頼ったのが甘かった.「地球の環境は,血と汗と手作りで勝ち取るものなのだ!」とかうわ言を言い出すアブナい目の兄貴.折角犯罪者をレスキュー隊で助けてくれようとしてるってのに,テロリストは警察の指示に従うこともなくダイナマイトを見せ付けて,これ以上近寄ったらお見舞いするぞと警告! …ここで警告だけで済んでいれば話は簡単だったのに,なんで本当に火をつけちゃうかなぁこの人は(苦笑)! ただでもぐらぐらしている至近距離でさらに爆発.ラウンジが今にも落下しそうなところを,イングラムが必死てシャフトにワイヤーを巻きつけて支える!
どうにも頭の悪い犯人に本当に危険だから出てきなさいと後藤は警告.でもわかってない犯人は人質だっているんだぞと虚勢を張る.これが双方ともそれなりに安全な場所で,人質とかもいないんだっから根競べでも問題ないわけだけど…ラウンジを支える鉄骨はその根競べを待ってくれるような状況じゃない.しかも悪いことは重なって,ホテルの正面の道には空港へと燃料を送るパイプが埋まってることまで判明.「これが倒れたら,大惨事だよね…」とか思いながら,ワイヤーでラウンジを支え続けるしかないイングラム.一刻も早く中にいるわからずやをなんとかしなければ,ホテルどころかこの近辺を全て巻き込むような大爆発が起きたっておかしくないのです.

後半.ぐらぐらラウンジに立てこもる命知らずのテロリストたちは,自称・海の家港区支部籠の鳥のコードネームウグイスとクロアホウドリ…要救助者2名という表現の方が正しい気はするけれど.折角なのでバビロンプロジェクトの即時中止を求めようとするウグイス.でも思いっきりテンパっていて「君は,トイレで,無駄に紙を使っていないか!」となぜかチームマイナス6%の先取りだ(笑).
テンパりすぎて素直に助けを求めることもできなくなった2人のテロリストはラウンジに座り,その前には平静なバーテンがいる.本当はゴミ箱に爆弾置いてくるだけだったのに寝過ごしたせいでこんな羽目に.確かに会議の妨害には成功.兄貴分はぎりぎりまで頑張って困らせてやると張り切るけれど,それが自分で自分の首を絞めているだけだと早く気づこうよ(苦笑).そんな空腹ダメっ子たちに食事を用意してくれる小粋なバーテンダー.こんなときでもクラブサンドの準備ができる彼の冷静さの欠片でも,あの若者どもにあればなぁ…(笑).
何も知らない中の犯人は動揺しまくりなんだけど,結構知ってる警察も相当動揺しています.なんせイングラム2機ではあのラウンジをそう長く支えきれるわけがなく,さらに地下の燃料パイプを止めることはできても燃料を抜き取るのは無理.ラウンジ倒壊とともにホテルや周囲ごと大爆発するか,あるいはラウンジをホテル側に倒して中の3人を殺すか…どっちもどっちで後味が悪いので,「やるしかないか」と後藤は腹を決めて場を離れます.
言うこと聞かない犯人なんかを救うため,必死でラウンジを引っ張っているイングラムたち.我慢のできる野明ならともかく,歩く火薬庫の太田にこれは厳しい….そんな彼に後藤から犯人の相手をしてくれないかと連絡が.もちろん説得なんか彼に向いてるわけもなく,いくら下に落ちるんだぞ!とがなってみたって,騙されるもんかと犯人たちは信じてくれない.降りてほしければ安全を保障し会議も中止しろとこの期に及んで条件を出すバカどもに太田は腹を立てるばかり! …これで人質がいなければ,犯人の命がどうなっていたかわからんなぁ…(苦笑).
要求を呑まないと人質の命の保障はしないってな犯人の売り言葉に,「こうなりゃこっちだってお前らの命の保障はせんからなぁ!」と凄い買い言葉の太田,お前警察なのに何言ってんだ(笑).「助けられるものなら助けてみろ!」と挑発しまくる犯人に対し,「言いたいのは…それだけかぁ!」 と太田がイングラムで近寄っちゃうもんだからワイヤーのテンションが緩み,ぐらりと傾くラウンジ! 床は斜めに.窓からはテーブルや椅子が勾配でつるりと滑り出て,ラウンジ真下の進士のあたりを狙うかのように見事に落下!
絶対に一番悪いのは迷惑にも立てこもってる犯人なのに,仲間たちは揃って太田を責める(笑).人質がいるのもホテルの正面の道に燃料パイプが走っているのも太田のせいではないはずなのに,仲間全員がら叱られるのはもう切ないったら…「くそう! こんな奴らでも,助けなきゃならんとは!」と太田は悪態をつきつつ,ラウンジを元に戻します.
ラウンジの中では,このひどい有様にさすがに愛想を尽かして来なきゃよかったと後悔しきりの子分.兄貴は一人で帰れとキレるけど,「そんなんだから友達できないんですよ.あなたは」と子分もすっかりキレてます.どの組織にも見放された寂しい人だから手伝おうとしてたのに,と鋭い口撃を次々にかっ飛ばして兄貴にめり込ませる子分は,ずっと引きずり回されてきたストレスを一気に解消しようとするのです.
海の家からは未公認.コードネームもクロアホウドリと情けない.親切が仇になったとしみじみと号泣するクロアホウドリにバーテンさんが飲ませたのは…「ボイラーメーカー,ウイスキーのビール割りです.景気づけにはこれが一番でございますよ」…こんな状況で景気づけに酒飲ませちゃうバーテンさんは凄いや(笑)! そして「おかわり!」しちゃう子分もやっぱりどうかと思うよ(苦笑).
さて,このままでは遠からず誰かの命が危うくなるこの状況.ラウンジの図面を見ながら何かを考えていた後藤は,太田には内緒で野明にある命令を与えます.後藤の考えた一番被害を少なくする方法はちょいと心苦しいわけですが(笑)できるかと聞かれた野明は「やってみます」ときっちり返答.ひどい命令にも変にビビることなく役目を果たそうとするあたり,彼女も随分とプロらしくなったなぁ….命令を受けた彼女は早速ラウンジに少しずつ近づいていきます.
中の人にこっちに来てくださいって頼めないかな?と,なぜか太田なんかに相談する野明.もちろん太田が説得に向いてるわけがないんだけれど,大汗かきながらも「太田さんには,太田さんのやりかたがあるじゃない!」とかあからさまに唆す….ここまで我慢を強いられてきた単純な太田が「本当に,俺のやり方でいいのか?」と尋ねたら,「現場の判断でしょ!」となぜか野明はガンガン怖い方向にノせていく!
喜んだ太田ことキレ警官は犯人を襲いにかかります.こっちは過激派のプロだとアカンベしてみせる犯人に,太田は銃を抜く! 「第2小隊を舐めるなよ!」 って,人間にあんな大口径を向けるなよ…(苦笑).完全にバーテンごと犯罪者を仕留める気満々の太田.犯人たちはあっという間に追い詰められて…そのままラウンジから外に落ちたところを,1号機がしっかり走りこんで両手でキャッチ!
野明に乗せられた太田の脅しでラウンジの中の連中を迅速に外に出して保護.実際にそれには成功してるから,後藤の保護作戦は実に正しく機能しているわけですが…助けた直後に「爆破」はあまりに酷いや(苦笑)! 一刻を争う処置によりラウンジはホテル側に向かって倒壊.太田の2号機が完全に巻き込まれてんのに「大成功とはいい難いが…落下だけは防げたな」と冷静な後藤は,のんきにタバコに火をつけて平静そのもの.彼なりに部下を信頼してるのは間違いないんだろうけれど,だからこそ極度に酷すぎる気もするんだよなぁ(笑).

最後があまりにもアレだったものの,人質は無事に回収に大爆発も出さずに済んだ第2小隊.「すいません荒っぽいでしょう,うちの隊長」とバーテンダーに謝る野明に,「大胆にして繊細,その隊長さん,一流のバーテンダーとしてもやっていける方だと思いますよ」なんて,どう考えても過分なお褒めの言葉をいただきましたよ? 後藤のバーテンダー姿は…野明は複雑な顔してるけど,きっと似合う気がするなぁ.
大災害が起きることなく,犯人も逮捕され人質も無事に救出されて…この良い結果に一番納得行ってないのは太田(笑).イングラムの中だからもちろん生きてはいるものの,爆破について教えないことで退避の時間を与えずラウンジの倒壊にそのまま巻き込むなんて酷いや! 一刻を争う事態ではあったけど,たぶん数歩逃げるくらいの時間はあったはずだよ(苦笑)!
そんでもって野明が爆発について知っていたと聞き,隊長に対する怒りをさらに燃え上がらせる太田.…でも後藤ときたら「ずっと我慢してたんだよね」と抗議を放置してトイレに行っちゃう.皆が揃って,知っていたのは野明と隊長だけだと必死でフォローしたってなんともならんよなぁ….己が憎まれることも恐れず大胆な手を迷わずに打つ後藤って,本当にいい上司なんだろうか(笑)? ちょっぴり悩みつつも次回に続きます.

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