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Shining Tears X Wind#2

いくらなんでも早すぎると思った

無限大陸エンディアスに送られてしまったたソウマとクレハ.クレハの胸から現れた剣を振るい怪物たちを撃退したソウマの前には見知らぬ獣人が現れて,彼のことを伝説の心剣士と呼んだ.名乗らない獣人に連れられてソウマたちが歩むこの世界には,世界の危機を救うために心剣士が現れるという伝説があったのだ.自分たちがその救世主だと信じたソウマには,クレハと二人でいられるこの世界は案外居心地が良かったのだ.
謎の獣人に連れられてやってきたある村では,妖魔たちが村人を襲い家々に火をかけていた.その襲撃をクレハの剣で鎮圧したソウマたちは,妖魔たちがカオスゲートという次元の裂け目を通じて出現することと,先に学校で神隠しに遭った後輩の末路を知る.この地に生きる人々のためにもカオスゲートを封印することを心に決めたソウマたちは,案内のままに獣人族の国セイランの首都と足を進めたのだった.

本当に唐突な展開にも登場人物たちがちっともうろたえないのがむしろ怖い「シャイニングティアーズ」.急展開の連続に視聴者は相当驚いているのに,主役どもときたらとんでもない切り替えの早さであっさりそれに対応する行動を取ってしまうもんだからもうどうしようもありません(苦笑).今回のラストなんか「ええ? もう?」と叫びたくなるくらいの急展開だけど,どうせあいつらはちゃんと切り替えて適応してしまうんだ…(笑).
とはいえこの作品,シリーズ構成の力が足りてないが故のこの惨状とはどうにも思えない.そもそも短期間でゲームのサブストーリーを全部やるという前提自体が不可能なんだから,まともなシリーズを作り上げる無駄な努力をさっくり諦めて(笑)わざと笑わせに来ているんじゃあるまいか.そういう意図がないとあのまさきひろなんかここに持ってこないと思うんだ!

前半.人間界からいきなり異世界に叩き込まれたソウマとクレハ.見た目こそごく普通の上にどっかで凄く見たような外見の学生である主役のソウマですが,人間離れした腕っぷしと随分とおめでたい頭を持った,別の意味で相当面白い男でありました.しかも好きな女の子の胸から謎の剣を引っ張り出せるという特殊能力もついており,1話ラストにはクレハさんから引き出した氷の剣・雪月花を振り回して今回冒頭で大暴れ! 早!
ともかくよく切れるこの剣.当たりさえすればさくさく敵が倒れるんだから,雪も散らしてるし普通の刃物より接触発動する呪具に近いものなのかも.ずんばらりずんばらりと快調に妖魔討伐を完了し,残るは空間に黒く開いた謎の穴のみ.これに「こんなもの!」とソウマは剣を突き刺して,結果穴が消えたことに「消えた!」と驚く! …唐突に突き刺す行動と,その結果に驚くことの両方の意味がわからねえ(苦笑)!
完璧に思いつきだけで行動しながらも都合よく危機を脱した2人.ただしクレハさんの服だけは犠牲となっておりまして胸元が随分と大変なことに.これにどうしても目が行きながらも顔を撫でるようにして目を逸らす動きが…おかしい…(苦笑).そんな二人っきりの空間に登場するのがやたら立派な背格好と風体の獣人の男…もうバンチョー登場ですか(笑)? 当然ながら警戒するソウマに「俺は敵じゃない!」と彼は言うのです.
言葉遣いこそ乱暴ながらも,人品は決して卑しくなさそうな彼.カオスゲートが開くのを見てやってきた獣人曰く「まさか,伝説の心剣士と会えるとはな!」「ええと…さっぱり意味わかんねえんだけど」…ここまではまともだけれどソウマが本当におかしいのは,謎の獣人の言う心剣は思いの通じた相手の心が結晶化したものという説明をいきなり全部納得するところです(笑).
まさかあんなソウマとあんなクレハの心が通じていたとは視聴者も聞いていてびっくりですが,「俺,クレハの気持ち,感じたよ!」とソウマが軽薄に報告した直後に剣が消えてしまうところを見ると,別に恋愛感情で通じ合ってるわけじゃないらしい.きっと生き延びたいという人間の根幹にある強い本能が同じだっただけなんだ(苦笑).しかしそこまで頭が回らない主役は,この後の展開でさらに増長していくのです.
ソウマたちの世界,エルデから来るものについてのこの世界の伝説.「大いなる異変が起こるとき,エルデから心剣士が現れて,この世界の救世主となる」…これに「俺たちのことか」とこれまたあっさり自負するソウマが危なっかしくて仕方がねえ.ここでまた問題になるのがクレハさんのびりびりぶり.けれど彼女はなぜか着替えを持ってきてました.「…ひょっとして,はじめからお泊りの覚悟だった?」と心はずませるソウマがかわいそうな子にしか見えない…(苦笑).
しかしかわいそうなのは主役の頭だけではありませんでした.謎の獣人が引く車に乗っているのは…巫女姿のクレハ.着替えってそれかい(苦笑)! 立派な獣人が荷車を黙々と引いていて,その荷物が巫女さんという光景がシュールすぎてどうすればいいのか….実家で巫女をやっていて武器を持ってこいと言われたから,相手が物の怪だったときのために護符と一緒に持ってきたという凄い頭の中身の彼女.けれどこの調子っぱずれに「ひょっとして予知能力?」とか思っちゃうソウマの方が病が重いです(笑)!
エンディアスのセイラン国を進むおかしな3人は,夕方には池の辺で一休み.…池の淵で頭に手をやっているソウマの姿勢が一々意味不明で大変面白い.どうやら頭洗ってたらしいけどそんな風には見えねえよ(笑).よりによってこんなのと異世界ふたりぼっちで大変不安になるクレハに「必ず俺が連れて帰る」とか口では言いながら,本音としては既にこの世界で2人っきりは悪くねえとか思い始めるソウマ.「運命?…なんちゃって!」と思い込む様は滑稽ですが,なんか恋愛ストーカーっぽくてホントに怖いぞ.
この世界から脱出するための鍵は,ソウマもクレハもマオとその鏡しか知らない.けれどこの世界に来て以来彼女とは逸れっ放しで再会も出来ず…実はその頃の彼女なんですが,あいつだけ比較的思ったとおりのところに帰還していやがったようでずるいです(苦笑).捕まえた獣人は無期懲役にしとけと父に言っとけと命令してるマオ.彼女のところにも心剣士登場の噂が入ってきてますが,いくらいい加減なこの世界でも,こんなに短期間にソウマたちの噂が広がるのはおかしいよなぁ….
さて,ソウマたちが今度やってきたのは,妖魔に襲われて燃える村.当然ながらソウマはクレハの剣でばっすんばっすん妖魔を斬り,旅の連れもその腕前やら足前やらを披露しまくっております.妖魔は異界や霊界の住人で,カオスゲートを通じてやってきてはこんな悪さをするのです.「一説には,人の歪んだ想いが集まって生まれた世界の傷,とも言われている」…設定が明らかになればなるほど,別の作品を思い出してしまうのはどうなのか(苦笑)!
カオスゲートを剣で突いて潰すソウマは,連れの獣人のおっさんから褒められます.普通では封印するだけでも一苦労なものを,簡単に閉じてしまえるのは偉いらしい.照れて「やぁ」と前髪をはじいているソウマ.こいつ髪をいじるの癖なんでしょうかね? …やっぱしあの剣,剣の形ではあるけれどそれ以上の力を持つなんだなぁ.使いようによってはもっと有効に使えそうな気がするけど,持ってる奴がアレでは本当に宝の持ち腐れとしか….
翌日.早速片付けはじめる村の中,こんな惨事を防ぐために心剣を使ってカオスゲートを今後も封印していくという方針をまとめるクレハとソウマ.協力について「もちろんよ!」なんて積極的に返事するから,あのバカがどんどん勘違いしていくんですよクレハさん(笑)? 妖魔の暴れたせいで生じた莫大な負のエネルギーがこの世界の異常気象に繋がっていて,それが原因でさらにカオスゲートが増えるという悪循環もあるらしい.
まだ前半すら終わってないのに,この世界の設定が台詞によってごんごん語られていく不恰好ぶりは一回りしていっそ爽快ですが(笑)さらに深刻なこともここで判明.クレハさんが校章のついた服をなんか変な作画の中で発見.これは行方不明のバスケ部の1年のもの!…ってどうしてソウマは断定できるんだろう(笑).これを着ていた人間は「死んじゃったよ.妖魔に食い殺された」…こんないい加減な世界なのに人死になんか出すなよ!
エルデから来た人間全てが特別な能力を持つわけではないらしい.そうなればきっと先に行方不明になっている生徒会長とヒルダもきっとろくなことになっていないだろうと予測され…けれど実際はあんな悪役顔の奴らが異世界で普通に死んでいるわけもなく,ただし確かにろくでもないことにはなっていた(苦笑).この世界に滞留している負のエネルギーは,因果律とか人間の性格とかノリの良さの方にも強く影響していると思いてえなぁ….
後片付けの後,さらにてくてくと1日以上の旅をして到着したのがセイランの首都.ここで謎の獣人のおっさんは2人を置いて別れます.…監視がついてるとか中にもう一人入っているとかではないんだけれど,エンディングのキャスト欄で豪快にネタバレ(笑).かくして名前を教えてくれないおっさんと別れ,ソウマたちは獣人の都を訪れることになりました.

後半.謎の獣人の言葉の通りに,都の城へと向かうソウマたち.人間と獣人が混在する街は活気に溢れ,国力の象徴である城もなかなか立派なもの.そして城では「お待ちしておりました」となぜかソウマたちを大歓待! …これはあの獣人のおっさんが連絡をつけていてくれたのか,心剣士の証拠を見せるだけでどこでもこのくらい歓待されてしまうのか? とりあえず放っておいても調子に乗るような主人公にとっては相当まずい環境です.
彼らを迎えてくれたのは,不在の王に代わって宰相を勤めるキツネのシュマリさん.…これがもうビジュアルから声からうさんくささの臭い立つような獣人で,こんなヤバい奴に全権渡して不在にするロウエン王とやらの人を見る目は絶対にどうかしている…そしてそんなどうかしてる王様の名前に地味にダメージが来るなぁ(苦笑).「ご丁寧に,どうも」「よろしくっ!」とクレハとソウマはここにしばし厄介になることとなり,この国を守る五獣将のうち,不在の1名を除く4名ともご挨拶.
こうして異世界でようやくまともな休息の機会を手に入れたソウマたち.三国一のお調子乗りであるソウマがこの勇者扱いの状況を気に入らないわけがなく,自分の生きるべき世界はこっちだったのかと風呂の中で大喜び.「クレハのハートは掴んだし!」と完璧有頂天! …けれど掴まれちゃったクレハさん的にはそのことが相当不本意ではあるようで(苦笑).…ソウマは人間界ではあんだけクレハさんのことをよく見てたんだから,少し注意すれば彼女のつれなさくらいわかりそうなもんなのになぁ.
クレハさんも巫女服から露出度の高い異世界衣装へと今回2度目のお着替えを完了.夕方には優雅な宴が待っておりました.ここで宴会にすっかり同化しているソウマは実にあいつらしいのでまあいいとして(笑),案外ちゃんと順応して酒を勧めようとしているクレハさんの胆の据わりっぷりが素敵です.ここで亀将軍に酒を飲ませると血の雨が降るという今後のための種蒔きも露骨に行われておりますね.
シュマリ宰相は悪い顔で呑み,酔っ払った虎将軍は敦盛風に踊り出し,宴会にしては人数が少ない上に華も色気もわずかという実に殺伐とした中で,客人たちは亀将軍にマイペースに元の世界に戻る方法を聞いている.お前展開には流される癖に空気読まないよな.どうやら伝説の聖杯があれば元の世界に戻れて,それは次元の扉に隠されているらしい.…次元の扉を通って元の世界に帰れるんだったら凄く無意味で面白いんだけど(笑).ここで「これが聖杯!」と杯持っておどけた上に周囲からボケを冷静に潰される主役がバカで仕方がありません.
元の世界に戻るために聖杯を探す.これがソウマたちの最大の課題となったわけですが,キツネ宰相はいかにも含みのある感じで,カオスゲートの封印浄化を「民のために」という建前でお願いしてきます.…耳ざわりのいい大義名分で戦闘に関係なさそうなお願いをされていますが,OKすればその名目で戦場に引きずり出されるのは見えている.なのに何の迷いもなく「わかった」「喜んでお引き受けします」と返事しちまうのはどうだろう(苦笑).
ところがこの宴会場に凶報が.ヒョウウン将軍がやらかしたらしく,幽閉されていた仙女がフィリアス側についた! …この地方にはこの国セイランと人間の国フィリアスがあり,邪悪な人間の国フィリアスがこちらを侵略にかかっているのだと説明するキツネ.1年前には北のエルフ族の女王を三国会議の席上で暗殺.手を下した王と第1王子は死に,第2王子も謎の病に.「天罰でしょう」とシュマリは笑い,それを天井に潜む羽根つきが「何をほざくか」と厳しい目で見ている.…ごく普通に不審者に侵入されているこの国はもうダメだと思うな(苦笑)!
幽閉から逃げ出した仙女の名はホウメイ.かつて世界を滅ぼしたという強力な存在で,ゆえに幽閉されていたらしい.このままフィリアス側に強い仙女がつくことになっては,全土がフィリアスの侵略の舞台,戦場となるやもしれない…などと煽られれば許せない!と簡単になるのが単純バカというものです(苦笑).セイラン国は国境の警備を固めることとなり,ソウマたちはそれに協力することをあっさり決めたのでした.

うさんくさいシュマリの言葉に乗せられて,五獣将の一人であるライヒとともに国境へと向かったソウマたち.このライヒさん,相手の数すらろくに把握していない典型的な猪突猛進タイプであり,「我らには光の御子のご加護がある!」と勝利を疑わない単純さん.ここでクレハさんに光の御子なる二つ名がつけられて,彼女もどんどん持ち上げられていってます.…でもどういう根拠でそんな称号を与えられることになったのかは不明(苦笑).
戦況は見たところセイラン側が有利.例のヒョウウンも頑張っているようなので,本日は上から戦いぶりを見守ってくださいとお願いされるソウマたち.映像的にはどうにもしょぼい戦闘ぶりに,人が切ったり斬られたりするのは嫌とぼやくクレハ.けれど悪いのはフィリアスで,平和のためには戦わなきゃならないとソウマ.…逢ったばかりの人の話を完璧に信じ込んでいるソウマが本当に危うくてたまらない.
このまま楽勝かと思われた眼下の戦場.しかしそこでヒョウウンがやられた! ソウマはすぐさま心剣を掴んで崖を下り戦場へと切り込んでいく! …ヒョウウンの側には例の仙女ホウメイが.向かってくる敵を次々に斬り助けに行ったソウマの前に立ちはだかるのは…人のことは言えないけれど変な服を着たキリヤとシーナ! 「なんてこった,お前たちも,こっちの世界に来てたのか!」…やーい,自分だけが特別だと思ったら大間違いだ! たった1話で相当調子にノリまくった主役が吹き飛んだりしてさらにおかしい次回に続きます!

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