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Shining Tears X Wind#4

負けてる癖に偉そうなのはおかしいと思った

謎の爆撃を受けて消滅した宰相シュマリの陣とソウマ.黒幕の死によってフィリアスとセイランの紛争は収束するものの,突如介入し攻撃してきた第3勢力・ベイルガルドは2国に対して剣を向ける.この新興国の指導者はソウマやキリヤたちと同時期に学園で行方不明となった生徒会長であり,自らを皇帝トライハルトと名乗るのだった.
エルフの国アストライヤを後継するベイルガルドは,謀略によってアストライヤの女王を殺めたセイランと,操られたにせよ直接手を下したフィリアスのことを許さない.綻び始めたこの世界を救うという大義を掲げてフィリアスの首都を陥落させたトライハルトにも,キリヤやソウマと同じく心剣士の能力が備わっていた.

超展開の連発でまだ4話なのに既に視聴者の大部分を置き去りにした「シャイニングティアーズ」.恐ろしいことにゲームの方も相当イカれているらしく,アニメだけではわからなくてもゲームをプレイすればついていけると言い切れない出来が凄まじい.物語をわかりやすくするためのギミックとして,バカな主役に周囲が状況を説明する構図はよく利用されるもんですが,バカな主役に吹き込むのが寝言では絶対わかりやすくはならねえよ…(苦笑).
今回の見所は第3の男・生徒会長の再臨とソウマとゼロの一人二役.気を抜くと独り言にしか聞こえないという厳しい状況での保志君の奮闘ぶりもなかなか面白いですが,意味はよくわからないがともかく凄い自信な生徒会長の居丈高ぶりが愉快! あれに比べると相当どうかしてるソウマすらややまともに見えてくるんだから,上には上がいるものです.

前半.様々なテクニックで視聴者を叩き落とし続ける本作が今回冒頭から見せつける超展開.前回まではフィリアスとセイランの紛争が作品背景となっていたのに,今回の序盤ではフィリアスの姫とセイランの王が仲良く一緒にいるってどういうことだ(苦笑).前回の爆撃でシュマリは死んでしまったらしいけど,こんなに簡単に和睦されては成仏できないと思います(笑).
どうやらシュマリに全責任をかぶせて仲直りしたらしいクララクラン姫とロウエン王.世界を滅ぼす悪の仙女も塔1つの機能回復に協力し,セイランの水不足はこれで解消されたらしい….ぶっちゃけ塔なんかよりもシュマリを宰相にした上に国を留守にしたぼんくら王をどうにかした方がいいと思うんだけど,この世界はうかつなのでろくに追求しないようです.
次に回復させるべきはフィリアスのテンショウの塔.けれどフィリアスのお姫さんにはまだそこまでの力がない.…残る1本の塔の巫女がクレハさん担当なのかな? 戦場で多数の罪なき命が消えたに違いないこれまでの展開について「すまなかったな」と謝る王と,「過去のことですわ」と答える姫.…支配階級には無駄な戦いの中で散っていった無辜の民草の命なんかどうでもいいんだろうなぁ(苦笑).
そんな命の軽い支配者たちに比べると,もう1つの世界からやってきたキリヤたち3人は後悔しきり.ソウマが巻き込まれてしまったことを俺のせいだとキリヤが悔いるのに,あなたのせいじゃないとフォローしているクレハさん.確かにソウマを最終的に戻れなくしたのはクレハさんだ(笑).死体は見つかってないから,そのうち「よ!」と帰ってくると信じてくれるシーナさんは一番まともだ…心剣の性能以外は.
ここで斥候に出ていた五獣将のバソウが帰還.案の定中立地帯には所属不明の軍勢が! ソウマもろともシュマリの陣を焼く砲撃を食らわせた巨大な鉄の移動要塞こそ,謎の第3勢力の戦力の中心…であるはずなのに,なんでフィリアスの姫もセイランの王もその真正面に何の考えもなくのこのこ出て行くのか(苦笑).普通なら絶対迷わず狙い打ちするけど,誰もがうかつなこの世界では彼らもやっぱり野放しになってます.
基本ファンタジー調のこの世界では一番SF寄りな第3勢力.移動要塞に乗っているのはエルフの黒髪女性と銀髪男性.彼らは滅亡したエルフの国アストライヤではなく,魔装錬金帝国ベイルガルドの所属であると名乗ります.…結構至近距離で会話をしてるのに,エルフ男性がわざわざでかいスピーカーを使っている意味がわからないのが地味に面白い(苦笑).慣れてないのか使いどころを完璧に誤解している感じ….
最後にやってくるのが間抜けの本命.車と魔法の箒でやってきたのは…行方不明になった生徒会長とヒルダさん! 西園寺会長は勝手にトライハルトに名称チェンジ.さらにあの地味だったヒルダさんも業火の錬金術師という物騒な存在にジョブチェンジしております.…優等生二人が休み明けに揃って道を踏み外して学校に出てきた感じですが,偉い短い間に豪快に踏み外したもんだ(苦笑)!
別人のようなヒルダレイアを従える皇帝トライハルトは,無条件降伏を2人の支配者に上から勧告.当然フィリアスもセイランもそんなことは飲めないけれど,向こうにはシュマリを焼いたあのバカでかい砲台がある! なんでいきなりこんな脅迫をやらかすのかと思えば,「綻び始めたこの世界を救うためだ!」と元生徒会長は主張.…周囲の都合を考えず自分勝手に世界を救おうとするのは,ただの世界的な迷惑にしかならないものなんだけどなぁ.
ベイルガルドとフィリアス・セイランの協力は「無理ですね」と男エルフ.3国和平会議の席上での惨事によって女王を失った彼らが,シュマリの陰謀によって女王に手を下した人間や獣人と協力できるわけがないのです.…シュマリが生きていればもうちょっと謝罪や交渉のやりようがあるんだけど,先にベイルガルドが手を下しちゃってるのが話をこじらせています.
世界を管理できるのは選ばれた心剣士だけだと露骨な選民思想を隠しもしない元生徒会長.…でも,心剣士にはソウマみたいな凄いバカもいるよ(苦笑)? 生徒会長はともに覇道を歩めとキリヤを強力に勧誘.それにゲーム主役のキリヤ君は…なんでもごもご言ってるんだろう(笑).真っ直ぐはっきり断らないとダメだろ.そんな曖昧な態度じゃ,まるでちょっとはその気があるように見えてしまうぞ?
金のエクセリオンの剣を黒髪エルフ娘から取り出して示す生徒会長.正式に2国に対し宣戦布告する危険な最前線に,フィリアスの王子様が馬の後ろに乗ってのこのこ登場…お前ら最前線を一体何だと思っているのだ(苦笑).彼が持ってきたのはフィリアスの首都が陥落されたという凶報.もちろんベイルガルドの仕業で「次はセイランだ」と予告までしやがる.…折角目の前に敵の指導者がバカみたいに集まってるんだから,あの砲台でさっくり狙い撃てばいいのにな.
かくして撤退するキリヤたち一同.フィリアスの姫と王子はセイランに身を寄せることとなり,フィリアスに雇われているルミナスナイツたちもこれに同行するつもり.キャラバンは夕焼けの中,セイランへと走っていきます…この作品に出てくる連中の考えてることは基本的に全員よくわからないんですが(笑)再登場した生徒会長は輪をかけて意味不明.彼の世界征服ごっこの理由はキリヤにも視聴者にもわからない….
さて,前回ラストで死んでしまったはずの本作の主役の動向ですが,彼はこの世界に来る直前にも迷い込んだ不思議空間を漂っておりました.意識はあるものの本人的にはもう死んだつもり.それでもあの後シュマリがどうなったのかは気になって…「死んだよ」と答える声に驚くソウマ.シュマリがいなくなれば世界は平和になるという,実に彼らしい短絡的な想像も「どうかな」と混ぜっ返すのは…黒と白の羽根のゼロ.
ソウマと大変良く似た声で(笑)新たな脅威が生まれたと語るゼロ.翼は生えているけれど,ゼロはソウマをあの世に連れていくことはなく逆に「君を死なせない」と言い出した.君にはすべきことがあると語る少年の両手の指に輝く2つの指輪.そのいかにも意味ありげな指輪には一体どんな力が秘められているのか.そしてソウマがすべきこととは一体何なのか.

後半.前半で生徒会長に出番をほぼ奪われた主役がやってきたのは石柱の立ち並ぶ不思議などこか.斧を振るう大きな竜人・ラザラスと黒髪のお嬢さん・リュウナのところにソウマがのこのこやってきます.「ゼロが待っています」と彼女たちに案内された先にいるのは,ソウマと二人で話し合っていると独り言に聞こえてくることでおなじみのゼロ.「…まず,生き返らせてくれて,ありがとよ」とあっさり感謝するソウマに「勘違いしないでくれ」とゼロ.彼には人を生き返らせる力はないらしい.
お前天使なんだろ?というソウマの問いに首を横に振るゼロ.彼が爆撃のときにやったのは,一時的にソウマを2つの世界の狭間であるアストラル界に引き込むこと.…ソウマじゃなくてシュマリを引き込んでくれればなぁ(苦笑).わざわざ命を救ったのは,もちろんソウマに頼みがあるから.「僕の代わりに,世界の監視者になってくれないかな」…って,たぶん世界で一番そういうのに向いてなさそうな奴にお願いしてくるのが凄い(笑).頼まれた本人も視聴者も「意味わかんねえ!」
ゼロ曰く,世界はこのままだと崩壊するからソウマにそれを止めてほしい.失恋?でクレハさんの心剣と自信を一緒に失ったソウマは,俺にはそんな力はない,無力だと言い切るんだけれど…ゼロは微笑んで「君にはまだ力があるさ」と言うのだ.…まあ今でも生まれつきの腕っ節だけは残ってるけど,ゼロが言いたいのは金的蹴りも厭わない喧嘩番長パワーではないらしい.
けれどたかが一個人に普通でない力があったって,この広い世界で何ができる? 「世界とか国とか,相手がでかすぎて! そうだ,キリヤがいい!あいつなら…」と本当に常識的かつ弱気な逃げ方をするソウマのことを「君にしか勤まらない」とゼロは手放してくれない.逆にその手を取って「僕の片方の目だ」と無理に指輪をはめやがります.
野郎から無理やり変なもんつけられて思い切りうろたえるソウマ.もちろんこれは爆弾とかではなく「世界が,より良くみえるようになるはずだ」…って言われても気持ちが悪いよ(苦笑).いらんもんを押しつけたゼロはあっさり飛んで逃げ,残されたソウマは指輪を外したくて桶の水とともに悪戦苦闘することに.…あるなら真水よりも石鹸水の方が良いかもな.完璧に指輪をエンガチョ扱いで外そうとするソウマだけれど,そう簡単に外れるもんではないらしい.
特別な存在のゼロは立場上現状に手が出せないらしく,よりによってソウマなんかを代理に任命…指輪じゃなくて卍解とかできそうな剣とかくれたらいいのに(苦笑).ソウリュウの指輪を外したがるソウマと,その外し方を知らないと言うリュウナが面白い.彼女は知っていて黙っているようにも見えるな.このままソウマに頑張られると何かの拍子に指輪が外れかねないと思ったのか(笑)ラザラズとリュウナは世界を見に行こうとソウマを誘い,「…勝手にしろ!」と主役は展開に流されることに.
夜.彼が唐突に連れてこられたのは前半で陥落したことが伝えられたフィリアスの首都.夜の街はすっかり無人で,しかしさっきまで人がいたかのようなマリーセレスト状況.ここで何があったのかを見るのがソウマの役目らしいけど,皆様のご期待通りに指輪の使い方がわからない(苦笑).その上おっさんの悲鳴を聞いた後は,指輪に関しては完全スルーという構成もかなり凄い.もちろん別の意味で.
バラの庭で化け物鎧に襲われているじいさんと騎士を体当たりで救うソウマ!…なんで体当たりしてんのに頭を痛めて苦しんでいるのかは不明(苦笑).ラザラスがばっさり切り捨てても,その状態で動いた上に元に戻っちゃうのがアンデッドの強さ.武器がろくに役に立たない敵の上に,ソウマなんか武器すら持ってないから本当に役立たずでリュウナさんに守られる始末.…気持ちはわかるが主役が頭を抱えておびえるのはなぁ….
現場からすたこら逃げようとする主役ども一堂の前に姿を現す片目の人間の男.ベイルガルド四光剣の一人,暗黒騎士団団長の魔剣士ジード! 仰々しい肩書きに相応しく竜人ラザラスとも互角以上の戦いをする彼を「そこまでだ」と止めるのは…なぜか撃たないうかつな生徒会長だ! 知り合いとの邂逅に「心配してたんだぞ!」とソウマ…どうせお前のことだから今まで完璧に会長のことなんて忘れていただろ(笑)? けれどこの状況であんな格好で出てくる奴が正義のわけがないのです.
ソウマたちも襲ったジードの主君である生徒会長.アンデッドなんか部下にして何するつもりだとソウマに問われ「この世に秩序をもたらすのだ」と欠片も説得力のない一つ覚えを繰り返すメガネ.心剣士に関してはやたらと思い入れのあるらしい彼は,ソウマに「お前も心剣士か」と問うものの,「…い,いや,俺は…」と未だ失恋の傷の癒えないソウマは生返事.それを聞いてならば用はないとばっさり生徒会長は切り捨てる.
命だけは助けてやると居丈高な皇帝様.クレハのいないソウマにはろくな力がなく,「化け物軍団の皇帝なんかやめるんだ!」なんて言葉で心を伝えようとしてもまったく役に立たない.それに比べると生徒会長は,野郎のジードから心剣を抜いちゃう.…心剣は魂の結晶.心さえ通じ合えばやっぱし相手は男でもいいのか….充実した装備の生徒会長たち相手では,ソウマとラザラスのコンビの力はまったく及びもしないのです.
絶対不利の命の危機にも「ソウマは俺が守る!」と頑張るラザラス.「ゼロの意志だ! 命をかけてソウマを守る!」…そこまで必死になるなんて,この竜人はゼロにどんな弱味を握られているのか(苦笑).自信喪失中のソウマは「俺のどこにそんな価値があるって言うんだよ!」と叫び!リュウナが「ありますよ」って言ったって「ない!」と面白いくらい意固地(笑).世界どころかラザラスも助けられないと苦しむソウマに,その気持ちがあるなら助けられると言うリュウナ.「どうやって!」「私から心剣を」「お,お前から?」
パートナーを失ったことで心剣士としてのプライドも折れたソウマに自信はない.けれど救いたい気持ちは同じだからと,リュウナは彼女の心を惜しみなくソウマの前に差し出して見せる.たった3話で調子に乗って騙されて殺されかかった今のソウマは,ダメな自分のために2人がなぜここまでやるのかわからないけれど…ダメだからこそ信頼に応えなくてどうすると思い直します.「この俺が信じなくてどうする! 俺に心剣を!」

「信じていました.受け取って」とリュウナに託されたセイリュウ剣を抜き放ち,聖なる光を放ちつつ突進! さすが心剣,その一振りで戦況は完璧にひっくり返ります.「心剣,出せたじゃないか」と生徒会長,「もう出せないと思ってたんだがな,二人に乗せられちまった」と副会長.…同じ生徒会の仲間同士だったのに,なんでこんなおかしなことになっちまったんだろう….
心剣の力でトライハルトたちを退けたソウマたちはそのまま自分を信じてくれる2人とともに撤退.結局ソウマの心剣に押し負かされた生徒会長は,ソウマに向かって「俺の邪魔をする気なら,覚悟をしておけ」と警告する…のがおかしい.なんで負けてんのにこんなに強気なんでしょうかこの人は(笑).こんなのを王様に頂いた時点で最初からかなりコケてるっぽいベイルガルドの未来を心配しつつ,さらに混迷の次回に続きます.

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