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古代王者恐竜キング#19

過去の謎より今の愛!

今日はレックスの誕生日.古代家に仲間が集まりパーティの支度も整ったのだが,主役のレックスはあまり乗り気でない.実は今日はレックスが父に拾われた日だったのだ.それでも今日が父に出会えた日であることは間違いなく,父や仲間たちから祝ってもらえることはやはりうれしい.ただし父の送ってくれたプレゼントの本の内容だけは正直喜べないものだった.
通信回線経由でニューヨークから息子の誕生日を祝うオーエン博士だが,彼の博物館にDr.ソーノイダとウサラパたちが侵入する.ここにある巨大琥珀を手に入れれば,あの動く島の動力を強化できるのだ.鍵を持つオーエン博士はウサラパに惚れティラノに大喜びと手強かったが,アクト団は展示物の化石を壊すことでやっと琥珀を手にいれる.けれど既に博物館の外はニューヨーク市警察に包囲されていた.

単純な勧善懲悪無限ループに入るには,キャラや設定があまりに多すぎる「恐竜キング」.キッズ向けとはいえサンライズのオリジナル作品なので,絶対にどこかでスイッチが入るんだろうと覚悟して見るのが大人視聴者の嗜みなわけですが…来たなぁついに来るべきものが! 脚本にシリーズ構成の平野靖士氏を配し描かれるのは,今後に影響が絶対に出るレックスの過去…ええっと,やっぱりお前もか(笑)!
キャラに強烈な過去の秘密を持たせ,そいつを真ん中に置いて物語を大展開させるのはサンライズが長年培ってきたお家芸.この作品に直系で繋がる作品だと「ワタル」の虎王が元祖か.近年だと「陰陽」のリクが典型例で…なんでこの回を菱田正和演出でやらないのか(苦笑)! 原画動画が海外のせいで作画が大荒れなのがかなりもったいないですが,重要な上に印象深い回であることに間違いありません…まさかあのウサラパ様にフラグが立つなんて(笑)!

前半.今回の舞台はニューヨークのアメリカ自然史博物館風の博物館(笑).素晴らしいコレクションを誇り数々の映画にも登場した名所に押し込み強盗をやらかすのが3悪党&ドクター.アクト団にとっては貴重な恐竜の化石もただの骨の石に過ぎないらしく,ぴちぴちと生きて動く恐竜でなければ意味がない.…でもあんまりぴちぴちじゃないウサラパさんだって見初められたりするわけで,骨の石だって人によっては価値のあるものなんですよ?
彼らの目的はディノモンド.この博物館で保管されている,セイスモサウルスの化石の腹から出てきた大きな琥珀….琥珀は古代の植物の樹脂が化石化したものなので,セイスモが食った樹木の樹脂がそのまま琥珀化したのか,あるいは何らかの作用でセイスモサウルスの腹に琥珀として入ったものなのか…ともかくそれがあると恐竜島の動力を全開にできるということで,わざわざ強盗にきたのです.
アクト団がモロに犯罪を犯していたその頃,レックスは大変複雑な気分でおりました.今日は自分の誕生日…なのにどうにも乗り気になれない.子どもの癖に子どもらしくない態度なのにもちゃんと理由があるのです.彼は拾われ子であるゆえに,本当の誕生日がわからない!…本人にとっては相当深刻な問題なのに,サンライズのお家芸が本当に来た!と大喜びしてしまうダメ視聴者ですまないなレックス(苦笑).
とはいえ根が軽い本作の場合,出生の影を己の中に閉じ込めて後半でついにブチ切れたどっかの主役のようなことはなく(笑)友達にちゃんと説明して影を共有できてるレックスはどっかの主役よりもずっと健全な精神状態.Dキッズたちはどうでもいいことでよく喧嘩してますが,互いが一番の友人であることは間違いないらしい.リュウタはお父さんと呼べる人に逢えた日は誕生日だと力強く主張し,レックスのささくれる心もなんだか癒されます.
ただしその「お父さん」…オーエン博士は古代博士とテレビ電話で「恐竜仲間ー!」とか楽しくはっちゃける恐竜バカなので(笑)直後に目の当たりにしたレックスが「…パパ」と悲しくなるのも仕方がないなぁ.リュウタが主役を連れてきたところではじまるお誕生日会.いろいろ複雑ではあるけれど,皆でハッピーバースデーと祝ってくれればやはりうれしいし,山盛りのプレゼントを手渡されば「ありがとう!」とつい気持ちよく答えてしまうもんですね.
通信回線の向こう,ニューヨークのオーエン博士もレックスに誕生日プレゼントを空輸.彼が本当にあげたいプレゼントはまた手に入らなかったらしいけど,その代わりとして大変役に立つ本を送ります.「恐竜化石を発見しながら女の子にモテる100の方法」…オーエン博士は大変に役に立ったと主張しまくるわけですが,もらったレックスは完璧にどん引き.むしろ古代博士の方が滅多やたらと食いついていて…本当にダメだこの博士たち(苦笑).
ちなみに父が毎度送ろうとして手に入らなかったと報告されるものについては,レックスもその正体は知らないらしい.…あの博士のことだからどうせろくでもないものかなと思ったら,コンセプトは結構いいものなんだよね.具体的には相当アレなことになるんだけど(苦笑).もちろんそのプレゼントは例の巨大琥珀ではない.オーエン博士が古代博士に凄いサイズを見せびらかしていたところで…それを盗りにきたアクト団が登場!
会話画面の背後に登場したぞいジジイたちにレックスたちはびっくり! ディノモンドを頂くぞいとかわけわからんことを言いながら,画面の向こうでオーエン博士の琥珀を取り上げようと襲いかかってこれは大変! もちろん日本からの助けが今ここで期待できるはずもなく,アクト団はオーエン博士の琥珀を手にしようと一方的に脅迫.宝石としては柔らかい琥珀は丈夫なケースに入っていて,無理やりぶっ壊したら中身もろとも壊れてしまうかも.鍵がなければまずいのです.
「さ,さっさと鍵をお出し!」と間近で脅迫するウサラパさん.ところがこの状況でどきどきしているオーエン博士…さすが特定の領域で賢い人は,どっかぶっ壊れているものなんだなぁ(笑)! 「惚れた! 今度ワシとデートせんか!」とあまりにも率直に叫ぶ博士にウサラパさんだって照れちまいます.売れ残りかけのおばさんだからこそ,たとえ悪でもここまで真っ直ぐ好意をぶつけられて照れないわけがないのです(苦笑).
出来は極度に悪いけど家族同然の子飼いの部下が愛の告白で骨抜きにされかかり,怒ったドクターは博物館の中でティラノを召還! …でも,大型肉食恐竜の登場にオーエン博士は大喜び.「本物のティラノサウルスに食われるなら,幸せ一杯じゃ!」と脅されている自覚すらありませんね(苦笑)! がーっと開いた口にも一切ビビることなく虫歯を発見しちゃうくらいのクソ度胸では脅迫のしようがない…琥珀が欲しいドクターたちには厄介すぎです.
けれどオーエン博士は完璧超人じゃありません.むしろ職場であるこの博物館には,博士がとても大切にしている化石が一杯! これをティラノに壊させることであっさり博士は折れてしまいます.ただし鍵を出してもティラノは化石壊しをやめず,その衝撃でセイスモサウルス化石から恐竜カードが落下.…実はセイスモサウルスは04年の再評価でディプロドクスと同属とされたので,「セイスモサウルス」って名前は異名扱いになったんだけどまあいいか(笑).
さてその頃,日本の誕生日会会場は画面の向こうの父襲撃によって騒然.さらにティラノが出されたことでディノホルダーに恐竜反応も出現.主役のレックスも含めて関係者は全員Dラボに移動し,誕生日会場には間が悪く席を外していたリュウタの母のみが残されます(苦笑).…ニューヨークではティラノをカードに戻したアクト団が巨大琥珀を手に逃走を図るわけですが,古代博士が電話したのか効いたのか,博物館の周囲は既に警察が十重二十重に包囲!

後半.目的の琥珀こそ手にいれたけれど,博物館を市警に包囲されてしまったアクト団.もちろん警察なんか軽く蹂躙できる戦力を持つアクト団は当然のようにおなじみの3頭を召還! パトカーごとふんづけて退路を作るはずのティラノたち…でもやっぱりやりすぎるのが大問題.パトカーと一緒に自分たちの乗り物まで踏みつけちゃって帰る足がない.ティラノはどこまで狙ってやってるんだろう(笑).
未だDラボに足止めされている子どもたちは,リアスさんがディノホルダーに加えた改良によって現地入りの可能性を繋いでいます.今のディノホルダーは再出現した恐竜にも反応するので,いつものアクト団の恐竜たちの出現も即座に拾える!…確かに今まで拾えてなかったよなぁ.アクト団が警察から逃げるために恐竜を出したので,その反応を使って子どもたちはようやく現地へ.
まだ昼のニューヨークに到着したリュウタたち.誰よりも何よりも気になるオーエン博士は,さすが古代博士の師匠だけのことはあり怪我もなく元気.ただし博物館の中はティラノの大暴れで惨々たるありさま.貴重な化石もぼろぼろに.マルムさんがここでセイスモサウルスのカードを発見し,あっさりと彼女のものにしています.…で,今回はシリーズ中でも結構重要な回のはずなのに,ここから先の展開が折角のシリアスをぶち壊す(笑).
アクト団がパトカーを奪い逃走したと聞き,博士は即刻自分のオープンカーを持ち出してきて子どもたちを乗せて追いかける.昔はギャルを横に乗せて暴走しまくったらしいオーエン博士の運転は荒く,その上スカートを巻き上げる風のいたずらにも大喜びというハジケっぷり.…どんだけ女に目がないんだこの博士.こんな父の元でレックスがまともに育ったのは間違いなく奇跡だ(笑).
ニューヨークの市街中心地は当然のように大渋滞.そこを無理やり恐竜たちに道を切り開かせようとするウサラパたちだけど,短気を起こして車を潰させてしまうと,渋滞よりもなお道が流れなくなる(苦笑).仕方なく徒歩で逃げることになったアクト団は一気に足が遅くなり,車で移動してきたオーエン博士たちが一気に差を詰める.こっちは渋滞だろうと廃車だろうと,車の高さをぐいーんと上げて通ることができちゃうし!「どうだ!まいったか!」
しかしあんまりまいらずに,今度はトレーラーを奪って逃げるアクト団…今回は派手に法を犯しまくりだなぁ.彼らはソフトクリームを持って海の上に突っ立っている女の人形のところに迎えを送ってもらうつもり.Dキッズに追いつかれる直前にに島までの定期フェリーに乗ってさらに逃走!…いつもだと現代っ子はこのあたりで追跡を諦めて次回以降への抱負を叫ぶはずだけど(笑)さすが大人は諦めない.
オーエン博士は大人の行動力で即座に船まで調達.逃げの名手であるはずのアクト団に気合で対等についていく「レックスのパパって,モウレツ!」とマルムさん,「何それ」とリュウタ.…マルムさんあんたいくつですか(笑).ようやく追いついたリバティ島では,本日2度目のアクト団恐竜3頭の揃い踏み.…恐竜大好きなオーエン博士はこの光景にうっとり.子どもたちも召還して6頭になればさらに大喜び!
恐竜博士として生きててよかった体験真っ只中の博士だけれど,なぜか博士はこの貴重な体験に溺れない.大好きな恐竜を置き去りにしてアクト団を追うオーエン博士を,息子のレックスも追っていきます.結局アクト団がソフトクリームのところまでは上がらずに台座で迎えを待っているところに博士もレックスも合流して…ここで顔を合わせたレックスとウサラパが,オーエン博士にあんなことを言われることになろうとは(笑).
博士はレックスに「今からお前にママを与えてやるぞ!」と唐突に宣言! さらに堂々とウサラパさんに近寄って…突如指輪を見せて「わしと結婚してくれ!」「えええええー!」…なんか途中から嫌な予感はしてましたが,本気で口に出すとは思わなかったので大笑い.さっきまでの必死の追跡もこれを言うためか….でも正直レックスはこんなお母さんは欲しくないと思うんだ(苦笑).
正直嫁き遅れ気味のウサラパさんは,結婚という言葉に完璧に狼狽.「あんたに求婚するために,ワシはここまで必死で追ってきたのじゃ!」なんて本気でプロポーズされたら,たとえ相手の年齢が結構上でもまんざらでもない.子分たちが後ろで「ウサラパ様には似合わないっす!」と囃しても「あたしの意思を無視するんじゃないよ!」と反論するなんて…それほどうれしかったのか.プロポーズを邪険にしたら悪いじゃないの,と雰囲気に完璧に飲まれてる(笑).
完璧に色ボケた部下に「ウサラぱっちり目を覚ませ!」と怒るジジイ.ウサラパ自身も,何を言い出すのかと冗談聞いたみたいに照れてみせるんだけど…「その気になっちゃったじゃない!」ってこの人夢から覚めてねえ(笑)! 博士も博士で盗まれた琥珀は結納代わりに返してもらうことに勝手に決定.ウサラパさんとの結婚に何の躊躇も迷いもない…「こいつ,相当なオトボケ野郎ぞい!」とドクターだってびっくりだ.
凄い勢いでオーエン博士とウサラパさんが話の本筋を占拠しているその脇で,主役のはずのリュウタたちは真面目に戦って勝利…しているのに地味(笑).必殺技を使ったり新技のビッグフットアサルトを出したりしてるのに,あの面白いのの影になってる気の毒な主役たち.…しかもアクト団は時間稼ぎに成功し迎えの飛行機で脱出を決行.本気でプロポーズしていいたオーエン博士とウサラパさんは名残惜しいけどお別れに.
「道ならぬ恋ですもの! どこか別の時代でお会いしたかったですわ!」と去っていく悲劇のヒロイン,でもこの先アクト団は本当に時間移動しそうだから,別の時代でも出会うかも….今日は傷心のオーエン博士.がっくりきた拍子にバランスを崩し,結構高い台座の上から落ちそうに! レックスにママをプレゼントするつもりだった父を息子は助けようとして,しかし子どもでは力及ばず耐えられない…かと思ったら急に軽くなる.そこにはマルムさんが呼んだ巨大なセイスモサウルスの頭が!

オーエン博士とウサラパのおかげで思いっきり影が薄くなったものの(笑)今回はレックスのための回.ラストはちゃんと冒頭のエピソードに戻ります.父であるオーエン博士が息子であるレックスとはじめて出会ったのはこの博物館.12年前に不思議なカプセルに入れられてここにいた彼を,独身のオーエン博士は彼なりに懸命に守り育ててきてくれたのです.
母や家庭の温かさを知らないレックスのために古代博士のところにホームステイさせたり,誕生日プレゼントに母を作ってやろうとしたのだって,息子を思えばこその行動.もちろん聡明な息子はそれをわかっていて,幼い自分を恐竜が守っていたから「今度は僕が恐竜たちを守ってやらなきゃな!」などと明るい義務感で頑張る決意を固めます.…育ての親も友達もいるレックスなら,この先もきっと大丈夫じゃないかな.たださすがにウサラパさんが母親になりそうな時だけはグレても折れてもいいと思う(笑).
珍妙な展開の末にディノモンドを入手したアクト団.ただしこれでもまだ力が足りず,恐竜島の真価を見せるには及ばないらしい.これまで何度も出てきている「この時代」という言葉,そして卓越した技術や現代社会を案外よく知らないウサラパたちの態度を考えれば,彼らが別の時代から来ているのは間違い….「この時代」の恐竜カードを全て集めた時から,主題歌通りの「時を越え」る冒険がはじまることになるのかな.次回に続きます.

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