« 2007年6月 | トップページ | 2007年8月 »

Shining Tears X Wind#10

男は何かを守ろうとするとき,底力って奴を発揮することができる

マオとキリヤたちはソウマたちの待つ光風館へとたどり着いた.これまでゼクティの死を悲しむばかりだったキリヤを館で待っていたのは,一度は粒子に分解されたものの,トライハルトとヒルダがそれを再構成し復活させたゼクティ本人だった.ソウマが預かった希望を目にして,悲しみに沈んでいたキリヤも笑顔を取り戻し,その様に仲間たちも安堵するのだった.
ゼロに逢うためにリーベリアまでやってきたマオだが,彼女の前に姿を見せたのはゼロに殺されたはずのリュウナたちだった.ゼロボロスに乗っ取られたシオンがリュウナたちを殺し,その後彼自身がリュウナたちを復活させたことをマオは知る.光と闇の狭間で心を揺らすゼロをこれ以上苦しめないため,辛いだろうがマオに逢うなとゼロに言ったとソウマは嘘をつき,マオはゼロのために泣いて再会を諦める.

DVDの映像特典の内容によって,この作品はツッコみを入れつつ視聴するのが当然であるという実も蓋もない事実が判明してしまった「シャイニングティアーズ」.主人公は自分で自分をバカ呼ばわりしてくれるし,ツッコミについてもオフィシャルに認めてくれる本作のサービス精神はどうかしていて(笑)これはやっぱしシリーズ構成のまさきひろの手柄…なのかなぁ? とりあえずDVDが凄く欲しくなったので,この狂った方針は正解です(苦笑).
すっかりコント集団と化した登場人物たちの中でも,視聴者を大変複雑な気分にさせるのがキリヤ.これまでのくじけっぷりも同情できないものでしたが,復活したゼクティにすっかりかまけて想いを寄せる女の子たちを完璧無視って…本当に酷すぎて泣けてくる(苦笑).それに比べるとやたら自分に執着するゼロと戦闘シーンが偉く面白いマオさんの両方を気遣って,汚れ役を勝手に引き受けるソウマは本当にいい奴だ!

続きを読む "Shining Tears X Wind#10"

| | トラックバック (0)

美少女戦麗舞パンシャーヌ#13

神は飲み屋のツケを払うために変身能力を与える

パンシャーヌ活動と主婦活動に日々翻弄されてきた由美子と健介の間にできた溝は,もはや容易に埋められないほど深いものとなっていた.冷たい雰囲気で睨み合う両親の間で理沙は悲鳴を上げて飛び出し,由美子は理沙を必死で追いかけるけれど,健介はその場に残って動かず,その代わりに何かを心に決めた.
飛び出した娘を探して公園にやってきた由美子だが,ようやく発見した理沙はパンシャーヌミニとなった上ですっかりグレていた.菓子をバカ食いしているミニを止めようとする由美子だが,小さいとはいえスーパーヒロインをただの主婦が止めることはできない.ゆえに由美子もパンシャーヌへと変身し,幼稚園児の娘の非行を止めるために彼女の頬を叩く.しかしミニは謝りもせずにパンシャーヌを睨み,母娘ヒロイン同士の激しい戦いがはじまった.

1クールを見事走り切ってついに最終話.予算も時間もないところを珍妙な発想で補ってきた「パンシャーヌ」とは今回でお別れで名残惜しいなぁ.完結してみれば実に浦沢御大参加作品らしいまとまりかたをしていたので,次回がないのが凄く勿体無い.ぜひ同じメンバーで続編を作って欲しかったのに…なんで最後の最後で続編を極度に作りにくいことを平気でやらかすんだろう御大は(笑)! 確かに家族全員で変身したら面白いなぁとか,神様が酷い目に遭えばいいなぁとか思っていたけど,そんな希望以上のことを軽くやってのけた上にそのまま遠くにぶん投げるのが御大クオリティ!
まるで1話吹っ飛ばしたかのような冒頭からカオスの中で生きることを決意する終盤まで物語は七転八倒を繰り返しますが(笑),この作品が新庄家を巡るホームドラマであるという軸だけは崩れず,むしろクライマックスではその点に収斂していきます.…結局ラストまでちっともセレブじゃなかったけれど,絵空事の世界で生きる点では,ラストの選択はセレブ化みたいなもの…のような気がするのは明らかに考え過ぎだな(苦笑).

続きを読む "美少女戦麗舞パンシャーヌ#13"

| | トラックバック (0)

古代王者恐竜キング#21

友情は種族も時間も次元も超えて

学校の遠足で鍾乳洞にやってきたリュウタたち.子ども以上に先生まで浮かれる楽しいイベントの中で,転校してきたばかりの女の子,フミだけがひどく沈んでいるのがバスで隣に座ったマルムには気になる.トカゲのことをとても好きな彼女だが,今は飼っていないと言ったきり悲しそうな顔をするばかり.まだ友達もいない彼女は,昼食も一人きりで食べるつもりだった.
この洞窟では恐竜・エウオプロケファルスがアクト団のおかげでカードから既に復活していた.落盤に埋まったために2日間絶食状態だったアクト団が担任のミッチェルの弁当を奪おうとしてリュウタたちに発見されていた頃,ヤモリを見つけたフミはそれを追いかけて立ち入り禁止地区へ一人で入ってしまう.やがてヤモリを捕まえたフミの前に姿を現したのは,あのエウオプロケファルスだった.

主役たちは小学生のはずなんだけど,学校描写がほとんどなく休日ばかりが描かれてきた「恐竜キング」.子どもにとって学校は生活の大半を占めるほど大きいもののはずなんですが,そこを描かず毎度リュウタの家で遊んでいるのは,どうやら毎回この作品が放映される日曜日の物語を描いているからのようです.学校描写がわずかなのは日曜に学校行事が基本的にないからだけど,今回の遠足はレアケース…という判断でいいのかな?
今回の見所はゲストキャラと恐竜の心の交流.顔だけ見ていると男の子と見紛うようなフミちゃんのじんわりと来る可愛らしさもなかなかですが,そんな彼女以上に表情豊かで魅力的なのがエウオプロケファルス! 3DCGで描かれるその表情は実にユニークかつ繊細.DIDはよくここまで表情をつけたもんだ….脚本月永ヒデヲ,演出菱田正和,絵コンテ藤原良二,作画監督平岡正幸と作り手の顔ぞろえも豪華.作画の乱れはややあるものの,終盤の男前のマルムさんを含め表情がとても面白い話です.

続きを読む "古代王者恐竜キング#21"

| | トラックバック (0)

Shining Tears X Wind#9

古今東西メシの邪魔をする奴に正義はあったためしはねえんだ!

光と闇の均衡が崩れかかったこの世界を救うため,ソウマはエルウィンとともに地下に潜伏したトライハルトの元へと赴いた.そこで「希望」を託されたソウマたちはダークエルフの襲来から脱出.吹雪の中も謎の浮遊生物に導かれ,無事に光風館へと帰還する.しかし残ったトライハルトはヒルダの裏切りによってキルレインたちに捕われてしまった.
同じ頃,ゼロと再会するためにリーベリアに向かっていたマオは,旧友のブランネージュの氷の魔術によって氷壁を突破.リーベリア救援の準備も進み,頼りなかったフィリアスの王子も次第に姉を越える強さを見せはじめる.誰もが厳しい状況に負けず動き続けている中,キリヤだけは未だゼクティを失った心の痛みに囚われたままだった.

白い珍妙と黒いシリアスが幼児の積んだブロック並の危うさで保たれている奇跡の「シャイニングティアーズ」.本当にバカなアニメ主役はそのバカさを自ら受け入れることによって男を上げたのに対し,ゲーム主役は自分の愚かさで大失敗したことに未だにぐちぐちと悩みまったく男らしさがなく,どっちでも脇役の3人目は地底で穴熊っていたところを味方に裏切られて捕まりました.…残る二人,特にキリヤがどうにも暗いおかげでソウマが異様に輝いて見えて,目の錯覚って凄いなぁ(苦笑)!
とはいえこの回もまた,ただの珍妙さんではありません.作画面での見所が多くて,雪空を空飛ぶ箒で飛ぶソウマとエルウェンとか,ゴーレムをまさに皮一枚の差で見事に倒すソウマとか,別にこんなに頑張らなくていいのに…と視聴者を戸惑わせる優れた映像がちらほら.ゴーレム戦なんてその前後の展開がどうしようもなく間抜けなので余計に力を入れる意味がわからん(苦笑).作り手の頭の光と闇のバランスも相当ぶっ壊れているのかな!

続きを読む "Shining Tears X Wind#9"

| | トラックバック (0)

2007年7月開始アニメ雑感・1

7月期がはじまって既に2週目.でもまだまだ続く新番組についていつものようにまとめておきたいと思います.相変わらず見ていても書いてない奴もあります(笑).今期個人的に本命の「シグルイ」がまだなので中間評価になりますが,大番狂わせが1作品! まさか「CODE-E」をこれほど気に入ってしまうとは,自分で自分にびっくりだ(苦笑).

---
今回短評を出した作品は以下の通り.

続きを読む "2007年7月開始アニメ雑感・1"

| | トラックバック (0)

美少女戦麗舞パンシャーヌ#12

最終回直前なのに総集編!

突如新庄家に届いたスーパーヒロイン協会からの出頭命令.保険の関係で仕方なく入ってはいるものの,正直好きでない組織にわざわざ理砂と一緒に出向かなければならないのは憂鬱だ.しかも出向いた組合長室では,いきなり免許証を取り上げられてしまう.全国のスーパーヒロインたちからパンシャーヌに対し苦情が殺到.ここで申し開きができなければスーパーヒロインとしての資格を剥奪されてしまうのだ.
全国各地のスーパーヒロインたちから集まったパンシャーヌに対する苦情は,どれもこれももっともなものばかり.これまでの自由すぎる活躍ぶりに激しくツッこむ内容に言い訳したり悔やんだりして切り抜けていくパンシャーヌとパンシャーヌ・ミニだが,切れ者と評判のススキノーゼのツッコミは反論しようがないほどに厳しいものだった.

今回含めて残るは2話.いくらショートシリーズでも一応最終回目前なんだから,クライマックスのための2話連続話の1話目をやって雰囲気を盛り上げる…なんて普通のことは一切考えていない「パンシャーヌ」.そもそもこいつらは異常こそが売り.むしろまともな展開が来ると思っている方が明らかに間違いなんですが,このタイミングで総集編をやるという判断は相当激しく斜め上のチャレンジャーぶり(苦笑).
ただでもチャレンジャーな内容の上に,やってることは主に日本全国のボケがパンシャーヌの悪行をツッコむというグダグダ構造.視聴者がここまで散々ツッコんできた内容を脚本・演出松木創が余すところなくダメ押ししていきますが,思っていた通りにツッコまれているとああ当たっていると思えて楽しい(笑)…本当に家に上げすぎだと思ってた! この世界観にぴったり合った組合長の六角精児の怪演も素晴らしいですが,注目したいのは秘書の北山伊万里.理沙さんとは本当の姉妹みたいで…そっくりだなぁ!

続きを読む "美少女戦麗舞パンシャーヌ#12"

| | トラックバック (0)

古代王者恐竜キング#20

ゴルフ休止にまで便乗だ!

アメリカ・オーガスタのゴルフ場で技カード・スーパーインパクトを拾った少年.ネットを通じて物々交換に出してみたら,Dキッズとアクト団の両方が気づいて食いついた.Dキッズ側が提供するのは恐竜の骨のゴルフクラブ.このままではカードを取られてしまうと思ったアクト団は,少年と直接交渉するためにアメリカへと向かう.
女子ゴルフトーナメントが開催されているゴルフ場で,早速少年を見つけてカードを譲ってもらう交渉をはじめるアクト団は,本物の恐竜を見せてやるとアルティリヌスのカードを実体化し,少年に隙ができたところで技カードを奪って逃げた.けれど逆にアクトホルダーとアルティリヌスのカードを持って逃げた少年は,ひいきの選手を勝たせるためにアクトホルダーを使いはじめる.

中盤に突入し大きな物語が底でゆっくり動き出しながらも,表面では安定したコントを堅実に積み上げている「恐竜キング」.…でもそろそろ2クール目も後半を回ったし,ここまで匂わされているだけだった物語が表に出てくるような気がするなぁ.少なくとも現状では主題歌のサビが満たされてないので「時を越え」ると思うんだけど,そこには今回も描かれるバトルフィールド内のタイムスリップが影響しそうだ.
とはいえアクト団以上の難敵であるゴルフ中継にやられまくってるこの状況下で,話を大きく動かすのも難しい…というわけで今回は便乗のゴルフ話.なのに演出いとがしんたろー,絵コンテ谷田部勝義でスタジオダブ回という気合の入れ方がおかしいぞお前ら(苦笑).特に3DCGで描かれる巨大恐竜の戦いとスーパーインパクトはかなりの見所.…そうそう,教えてもらったけどエンディングでサイカが10話ぶりにコケてます!

続きを読む "古代王者恐竜キング#20"

| | トラックバック (0)

Shining Tears X Wind#8

男は絶対,仲間を裏切らねえもんだ!

トライハルトとキリヤの争いを止めようとしたものの,ソウマは2度に渡る説得に失敗.その不毛な戦いを止めたのはゼクティの命だった.彼女の消滅によりキルレインは闇に心を支配され,決戦の地は強固な氷の壁に包まれる.その中からゼロに救われたソウマは,謎めいた彼の過去を聞くことになった.
遊撃傭兵騎士団の一員で,世界の危機をその活躍で救った少年シオン.しかし世界を混沌に導く存在として指輪に選ばれていたことを知った彼は,仲間たちに何も告げずに旅立った.混沌を導くゼロボロスの芽を一人摘んでいた彼は仲間にそれが宿っていることを知り,自らの体で押さえ込むことで彼女を救おうとする.けれど混沌に飲み込まれた彼は仲間をその手で殺してしまった.たとえその後,自らの力で仲間を復活させたとしても,あのときのマオの悲鳴は未だに彼の心から消えないのだった.

必要なことだけを選んでさくさく片つけていたら,いつの間にかリーベリアが危機に陥っていた「シャイニングティアーズ」.現在は結構洒落にならない状況のはずなんだけど…同じ声の奴が体を拭いてみたり昔語りをしてみたりという脱線に前半を丸ごと使うのは,時間配分が明らかに間違っていると思います(笑).確かに謎の多い彼の素性は気になるけれど,もしゼロが命の恩人でなかったら,きっとソウマはいつものように,どうせ聞いたってわからないという理由で話を聞かなかったんじゃあるまいか(苦笑).
3国共倒れにシスコンの暴走も加わって,世界の勢力図が大きく塗り変わり地図自体も広がったことで,初回とオープニングくらいしかまともに出てなかったマオさんがついに参入.ヒロインの多い作品ではあるけれど,もし彼女がメインヒロインだとしたらなんて苛烈な待遇の悪さだ(笑).しかしそれ以上に待遇が悪化しているのが冒頭のヒロインであったはずのクレハさん.今となっては背景みたいになっちゃってて気の毒すぎる.…ソウマから離れなければこうはならなかったはずなのになぁ.

続きを読む "Shining Tears X Wind#8"

| | トラックバック (0)

[雑記] 7月開始新番組とか / 開始雑感・終了雑感

どんなに忙しくても時間は待ってくれない昨今,皆様いかがお過ごしですか? ついにはじまった新番組週間! 作品リストはこのあたりでいいかな?

まんたんウェブ:夏のアニメ新番組:久々の井上雄彦原作,PEACH-PITのオカルトに鉄子,もえたんも
MOON PHASE:アニメ予定表

個人的に期待してるのは,「ふぁいなるあぷろーち」が素晴らしかった山本天志監督作品の「ななついろ★ドロップス」,原作が本当に洒落にならない展開と聞いている「School Days」,お前らもう帰ってきちまったのか!ストックあるか?大丈夫か?の「ファイテンション☆スクール」,どこまで世間に角が立ちまくってウニみたいになってる原作を再現できるかが見ものの「さよなら絶望先生」,前作は神だったけど今回は脚本小中千昭が最大の不安要素となった「モノノ怪」,そしてこの夏最大の問題作候補筆頭としててらてらと輝く「シグルイ」! …あたりかな.他も一応目は通すけど,こことしては「シグルイ」「モノノ怪」「絶望先生」あたりが期待作筆頭になるかなぁ.
この先はかなり忙しくなる予定なので,今期はレビュー作品を2本まで絞って合間を短評で繋ぐつもり.1本でいいから,楽しく書ける面白そうな奴が出てくるといいなぁ….

今月は「時をかける少女」もテレビ放映されるので楽しみだ.試写会で見たきりだから今見直すと結構面白そうだし,地上波全国放映した後なら,前のネタばれなしレビューよりももっと踏み込んだものを書いてもたぶん許されると思うんだ.

---
今回短評を出した作品は以下の通り.

続きを読む "[雑記] 7月開始新番組とか / 開始雑感・終了雑感"

| | トラックバック (0)

« 2007年6月 | トップページ | 2007年8月 »