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Shining Tears X Wind#9

古今東西メシの邪魔をする奴に正義はあったためしはねえんだ!

光と闇の均衡が崩れかかったこの世界を救うため,ソウマはエルウィンとともに地下に潜伏したトライハルトの元へと赴いた.そこで「希望」を託されたソウマたちはダークエルフの襲来から脱出.吹雪の中も謎の浮遊生物に導かれ,無事に光風館へと帰還する.しかし残ったトライハルトはヒルダの裏切りによってキルレインたちに捕われてしまった.
同じ頃,ゼロと再会するためにリーベリアに向かっていたマオは,旧友のブランネージュの氷の魔術によって氷壁を突破.リーベリア救援の準備も進み,頼りなかったフィリアスの王子も次第に姉を越える強さを見せはじめる.誰もが厳しい状況に負けず動き続けている中,キリヤだけは未だゼクティを失った心の痛みに囚われたままだった.

白い珍妙と黒いシリアスが幼児の積んだブロック並の危うさで保たれている奇跡の「シャイニングティアーズ」.本当にバカなアニメ主役はそのバカさを自ら受け入れることによって男を上げたのに対し,ゲーム主役は自分の愚かさで大失敗したことに未だにぐちぐちと悩みまったく男らしさがなく,どっちでも脇役の3人目は地底で穴熊っていたところを味方に裏切られて捕まりました.…残る二人,特にキリヤがどうにも暗いおかげでソウマが異様に輝いて見えて,目の錯覚って凄いなぁ(苦笑)!
とはいえこの回もまた,ただの珍妙さんではありません.作画面での見所が多くて,雪空を空飛ぶ箒で飛ぶソウマとエルウェンとか,ゴーレムをまさに皮一枚の差で見事に倒すソウマとか,別にこんなに頑張らなくていいのに…と視聴者を戸惑わせる優れた映像がちらほら.ゴーレム戦なんてその前後の展開がどうしようもなく間抜けなので余計に力を入れる意味がわからん(苦笑).作り手の頭の光と闇のバランスも相当ぶっ壊れているのかな!

前半.リーベリアは闇の氷に閉ざされて緊急事態のはずなのに,ソウマたちもキリヤたちもあまりにのんきに行動しすぎ.それでもヴァイスリッターの団長代理にされてみたりするソウマはまだマシな方で,キリヤなんか自分の失敗が原因ですっかりいじけてただけ…の上に今回も結論としてはそのままなので,短期シリーズなんだからもっと真面目にやれよ(笑).
キリヤの薄い影をさらに薄くするのは前回からメインストーリーに復帰したマオさん.ゼロに逢うためならば何もかも放り出して危険地域に向かう所存であるわけですが,闇の力の氷壁に行く手を阻まれ中.ここでそっちからなんとかならないの?と同じく向こうにいるはずのソウマに頼ろうとするけど,ソウマはマオさんがここにいることすら知らないと思うんだ.
その頃のソウマはいつもの格好でエルウィンとともに雪中行軍.あまりの寒さにエルウィンはひどく寒がってますが,正直似たり寄ったりな格好のソウマは平気そう.これは彼の人並み外れた集中力の賜物か,それとも前回ゼロになんかされたのか(笑).雪の精霊にガン無視されるエルウィンに,愛想をつかされたかと軽口まで叩く余裕があって…絶対ゼロになんかされたんだろうなぁ.たぶんあの時に(苦笑).
闇の力で狂った氷雪の中,全てを信じると決めたソウマがたった一人信頼しない(笑)エルウィンとともにこんなところまでやってきました.もちろん意味のない寒中放浪ではなくて,目指す人と理由があるのです.…雪中から出てきた偵察攻撃センサーは目的地の証.寒さも忘れて探していたのはこんなところで穴熊を決め込んでいる生徒会長.ソウマはわざわざあの凄い意地っ張りに逢いにきたのです.
最後の最後で側近がぶち切れ,今や正気のヒルダさんとともに文字どおり地下に潜伏することになってしまった生徒会長.皇帝から地下生活というのはなかなか激しい落ちぶれっぷりですが,同じ落ちぶれ路線をひた走るキリヤに比べるとまだしも前向きであったことが後で判明します.口では今更どうしようもないと言ってはいても,あれを準備してたわけですから.
光と闇のパワーバランスが崩れていつ古代のジンキが覚醒してもおかしくないこの状況.「わかりやすく説明しますと…」と折角言いかけるヒルダさんを制止するソウマはバカを改善するつもりなど皆無.…視聴者はちょっと聞きたかったけど(笑),かわりにお前らしくもねえ!と生徒会長を挑発するのです.
あんだけ負けても負けを認めない生徒会長は,プライドがバカ高いのは間違いない.だからこそ「やる前から降参ですって言ってるようなもんだぜ!」と茶化すのは本当に効果的で,あっさり生徒会長も生意気眼鏡を光らせはじめました(笑).…けれどここで敵の襲来を告げる警報が.キルレインと彼の率いるダークエルフが妹を殺した人間を捕まえにきたのです.
外の防衛システムが頑張っている間に「お前に預かってほしいものがある…」と生徒会長.ソウマに言われるまでもなく,こんなに苦しい状況でも,たとえ負けても(笑)負けを認めない厄介な彼が託すのは「希望だ」.ただしキルレインに渡れば絶望に変わるというそれは…いかにも黒髪のエルフあたりが入っていそうなカプセルでありました.
その「希望」を空飛ぶ箒に括りつけたものを預けられ,生徒会長の隠れ家からエルウィンとともに脱出するソウマ…冷静に考えてみるとエルウィンがまったく役に立ってねえ(笑).「できたら,それ,キリヤ先輩に!」とヒルダさんに頼まれ,「わかってる!」と請け負い希望をぶら下げて寒空を飛んで脱出するソウマ.残る2人はキルレインの足止めに回ります.
とはいえ籠城の巣の中まで攻め込まれてしまっては,いくら機械の力を借りても限界があります.ついにはシスコン兄貴と直接交戦となりますが,ここで闇の権化となったキルレインの存在に当てられたのか,ヒルダさんがヒルダレイア化.黒い彼女の好みというだけで,その銃口は「…やっぱり,こっちにする!」と生徒会長に向けられてしまいます(苦笑).
頼みの綱であったはずのヒルダさんに土壇場で裏切られた生徒会長.打てる手はなく殺されても仕方がないと覚悟は決まっているようです.しかしキルレインも「扉」を開く都合上心剣士を抱える必要があり,殺されないかわりに囚われの身となりました.…けれどこれだけ時間稼ぎして,しかもヒルダさんあたりは殺されて当然なのに寝返ることで二人で生き残ったわけだから,負け惜しみでなく(笑)今日は負けてないと思う!
さて生徒会長がキルレインの手に落ちた頃,マオはブランネージュと合流の上氷壁の中のリーベリアに入っております.恐怖と絶望の負のエネルギーで満たされたこの世界では,古代ジンキって奴が復活しそうなのでヴァイスリッターが絶対にそれを止めねばないらしいけど…ゲームやってない視聴者には何が何やらわからない(笑).氷を見事に崩して道を手荒く開くブランネージュさん.「こんな壁で,人の絆は絶てないということだ」といいことも言ってみました.
人の絆は闇の氷より強いらしいですが,それでも寒いもんは寒いし吹雪の中で迷っていたらそのうち死にます.希望をぶら下げた箒で寒空を飛んだソウマとエルウィンも早速迷っておりましたが(笑)出口のわからぬ二人を救ったのはふおふおと飛ぶ謎の生物.この物体が「ついてきてって言ってるのよ!」とエルウィンに訳され「そうか…お前を信じた!」と即断のソウマ.「どうして私じゃないと,そう簡単に信じられるわけー?」とふおふおにすら負けるエルウィン(笑).
そりゃエルウィンは不満かもしれませんが,今回本当にまったく役に立ってないんだから仕方ない.それにくらべるとふおふおはちゃんと二人を吹雪の中から救い出し,無事館に戻したわけだから大変にお役立ちな命の恩人なのです.…戻ってきた根城からは既にゼロの姿がなく,ちょうどふおふおと入れ替わる形.さらに館の外ではドワーフさんたちもお手伝いにやって来ています.
世界が厳しい状態だからこそ,そこで生き残った者たちは世界をなんとかするためにもより逞しくあらねばなりません.援軍集めにリーベリアからやってきたフィリアスの王族たちは…なぜか給仕の真似事をしてますが(笑)それでも次第に強くなってます.荒くれ獣人が姫さんに絡んでくるのを「お待ちください!」と迫力で押し留めるのが弟の王子さん.この逆境こそが男を逞しく磨き上げるはずなんだけど…橋の上のキリヤは悔恨に浸るばかりで,たった一人どうしようもなくダメなのだ.

後半.館を手伝いにきてくれたドワーフたちの村がやられそうなので,世界の危機をちょっと横に置いて(笑)闇の怪物たちと戦うソウマたち.リュウナやエルウィンから心剣を抜くのもすっかり慣れたもんであり,どんなときでも隣人の危機も見捨てないあたりも実に正しい主人公ぶり.…ただちょっとのんきすぎるけど.見事モンスターを撃退したら,喜んだドワーフさんたちがソウマたちを歓迎の宴にご招待してくれました.
過去,そういう宴会であっさり調子に乗ってその後大変に痛い目に遭ったことのあるソウマ.状況的にもそれどころではないので断ろうとすると…エルウィンたちが大乗り気.結局ソウマも「…ま,いっか,たまには」と流されていきます(笑).その夜のドワーフの村の大宴会.セイランのシュマリの宴会ほど豪華ではないんだろうけれど,さすが採掘と細工物に長けた種族らしく,食器の類はそこらの王室など軽く凌駕するほどの豪華っぷりです.
ドワーフ村の鉱山からは,金,銀…だけでなくさらに希少らしいミスリルまで出てくるらしい.もちろん人間界にはミスリルは存在しないのでソウマにはわからないんだけど,以前来たシーナさんはその存在を知ってたらしい…RPGのアイテム素材として(苦笑).原典は「指輪物語」「ホビットの冒険」で,ドワーフが大切にしているあたりも似てる.…ちなみにこのドワーフだらけの宴会でも実に楽しそうなエルウィンは,お前本当にエルフですか(笑)?
そんな楽しい宴会の飲み食いの最中に発生するお約束の異常事態.良い鉱脈の走る裏の鉱山に亀裂が入り,そこから暴走ゴーレムが次々に復活.赤い目を光らせて大量に暴れ出す.「どうしよう,ソウマ!」「決まってんだろう.ヴァイスリッター団長代理として命令する.全員でこの村を守れ!」…正直聞かれるまでもなく,食事の邪魔をする奴は悪です(笑).ソウマはリュウナから心剣を借りてラザラスとともに最前線へ.さらにリュウナには魔法で支援をお願いし,エルウィンは村人の避難を担当.
巨大でもろいという弱点を突き,支援魔法を受けながら攻撃を足に集中させて大活躍するソウマとラザラス.ばたばた倒していくんだけれど,最後の一体はひときわでかい上に厄介.聖なる力の加護を受けても,素材がミスリルのゴーレムには魔法の援護が効かない! 逆にラザラスはゴーレムの反撃を受けて岩の下敷きになってしまって大ピンチ! …もちろんこの状況でソウマが逃げられるわけがない.「ヴァイスリッター団長代理が,仲間を見捨てて逃げられるか!」
とはいえ動けないラザラスを庇って戦ってたら絶対死ぬ.そこでラザラスが心剣を「ならば,俺から抜け!」と宣言し「男のお前からも,抜けるのか…」と間抜けなことを言い出すソウマ.…生徒会長が男から抜いてたのなんて,とうの昔に忘れてるんだな(笑).…それにバカなこいつのことだから,未だに心剣を抜くためには自分に少なからず惚れてもらわなければダメなのだと勝手に思い込んでいたのかも.
けれど相手を信頼し心を委ねることができれば,別に惚れてなくても同性でも(苦笑)心剣はちゃんと抜けるはず.「抜けないわけがない! 男だろうが,女だろうが…仲間なんだから!」…間抜け極まる論理展開で,ソウマは埋まってるラザラスから心剣を抜く.引き出されたのは巨大な青竜刀,ゲキリンコンゴウ.見た目の通り刀であり,弾が出たり電撃や氷が出たりはしませんが(笑)あのサイズだからきっと剣としての破壊力は相当のもののはず!
ソウマはラザラスの心剣とともに単身でミスリルゴーレム向かって特攻! 巨大な拳を紙一重で見事すり抜けて,一刀でばっさりと斬り倒す! …このあたり,すり抜けて目のアップにしてみたり,振り下ろす表情をとても雄々しく描いたり,作り手が映像的に凄くハッタリの効いた素晴らしい仕事をしてるなぁ….仲間から信頼を寄せられて,日々強くなっていくソウマ.でも「ラザラスが岩の下敷きになってんだー!」と助けを求める憎めない間抜けさだけは,最初から何も変わっていないようです.

世界は,特にリーベリアは崩壊の危機に瀕しているはずなのに今回も割とのんびり展開.けれどその中にいる人々は着実に事態収拾のための手を打ち続けています.塔にやってきたクララクラン姫は,カリス王子やロウエン王,ホウメイに見守られて塔の巫女としての役割を果たします.自分が守ってきた弟が王になる覚悟を決めたということで,お姫様もその盾になることを覚悟完了.…そんな覚悟が通じたのか,うまく動かなかった塔がようやく機能を取り戻す!
世界のバランスを取るための3つの塔のうち2つが復活.けれど残りの塔は巫女の居場所すらわからない…って,とりあえずまずクレハさんあたりをまず祈らせてみるといいんじゃないか(笑)? 浄化機能を取り戻した塔の効果で覗く青空.その希望の光は今は雲の一角を払うだけですが,3つの塔が復活すればこの地方全てを照らしてくれるんだろうか….お姫様たちもマオもソウマたちも懸命に前に進んでいくけれど,未だいいところのないキリヤはいつになったら復活するのか.男ならカプセルの中の「希望」なしで自力復活してほしいけど,あいつ拳と拳で語り合えなかったしなぁ…(苦笑).次回に続きます.

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