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Shining Tears X Wind#11

面倒だってことは,最初からわかってたんだ

一度は粒子となって砕けながらもヒルダたちの手で復活したゼクティ.エルフの女王の遺伝子を継ぐ彼女を連れて,ソウマたちは最後の塔へと赴く.謎の生物によって導かれた先には,巨大なソウルクリスタルに護られた大樹と緑の野,そして魂だけの存在となったエルフの女王がゼクティを待っていた.風の精霊王に愛されたゼクティは塔の巫女としての資格を得て,最後の塔もついに機能を取り戻すのだった.
しかし3本の塔の闇を退ける力だけでは,今この世界の広がる闇を止めることはできなかった.強すぎる闇の源は古代文明の超兵器である神器に違いない.キルレインは連れ去ったトライハルトの能力を使い,禁断の力を動かしたのだ.トライハルトだけでなくキルレインをも救うため,ヴァイスリッターとルミナスナイツはゼクティの案内で,暗黒の塔へと繋がる砂漠の研究所を目指す.

クライマックス目前…なのに,なぜか主役がパーティの三枚目役をせっせと演じているのがおかしいやら気の毒やらの「シャイニングティアーズ」.でも他の連中がソウマを置き去りに勝手に話を進めていくので,バカゆえに巻き込まれて進むしかない主役がジタバタ役に回るのは仕方がない…でいいのかなぁ(苦笑).本人楽しそうだし,ふおふおとか女王様とかゼクティさんが主役張りの大活躍を見せてくれてるからいいけれど.
当初3分どころかさらに細分化されていた仲間たちはシリーズ終盤でようやく一つに集結.その上で3国から委任されて残る仲間を救い出すという構造は燃えなくもないですが,国の施政者たちが外部の連中に国の命運を託してしまう無責任ぶりが目立ちまくってどうにもなぁ(笑).ここまで頑張った描写の上で追い詰められて…ならわかるんだけど,お前ら事態すら理解できてない奴に全権を安易に委ねるなよ.本当にこの世界はうかつすぎて恐ろしい.

前半.風になったはずのゼクティは生徒会長とヒルダさんの尽力で復活.そんなゼクティに大喜びしたキリヤはまたも男を下げて,マオとゼロの間で尽力し泣くマオを慰めたソウマはさらに男を上げました.光と闇は隣同士にしておくと本当にわかりやすいなぁ….今のソウマとならぜひ友達になりたいと思うけど,ああいうキリヤが身近にいたらちょっと困りませんか(苦笑)?
この世界で膨れ上がる闇を払うためには3本の塔の機能復活が不可欠.残る1本もふおふおが知っていると判明したので蔦みたいのが絡みまくってるアストライアの聖地へと侵入.ふおふおは「さ,やって!」とエルウィンに言われて聖地の入口を開きます.…あんな凄い相手にこの態度って,何げにエルウィン最強(笑)?
結界で閉ざされていた中に広がるのは緑の空間.エルフの聖地・エルナリート.巨大な木が大きな蒼いソウルクリスタルを抱え聳える神秘の地.意志すら持つ巨大なクリスタルによって大地の汚染から護られているこの地には,実は先に来ていた奴がおりました.ふおふおが木から呼び出すのは,金に輝くエルフの姿!
「よく来ましたね.異界の勇者よ」という金色の彼女の声は,毎回冒頭で性懲りもなく話を聞きにきてしまった我らを迎える声でおなじみ(笑).…それは同時にキリヤの夢枕に立った声とも同じ.「よく覚えていてくれましたね」とキリヤに言う彼女ですが,キリヤはそういうのを覚える前にもうちょっと周囲のゼクティ以外の女の子に気を使ったりするべきだと思います.
このエルフの思念こそ,殺されたはずのエルフの女王セレスティア! 彼女は魂だけの存在となり,この物語を聞きにくる物好きたちを導きつつ,彼女の遺伝子を受け継ぐゼクティを待っていたのです.…一応遺伝子が含まれてるから塔の巫女もできんじゃねえか?と連れてこられたゼクティだけど,女王の魂曰く,巫女たる資格は遺伝子では決まらないらしい.
塔の巫女となれるのは,最も風に愛されるもの…けれど笑顔のセレスティア.「あなたはもう風に愛されているから」大丈夫と彼女は言って,今回大活躍中のふおふおはやたらと飛び回り…ソウマにとってはこれは邪魔以外の何者でもないらしく(笑)面白い音で手足ばたばたさせててすげえ面白い.今回のソウマは後半の途中までずっとこんな調子のギャグ担当.主役なのに.
邪魔くさいふおふおはゼクティに自分の首から出た粉をぶっかけ,それによってゼクティの体がなぜか輝く.そんでもって「巫女としての資格を得たようですね」って女王様.しかも「感謝します,風の精霊王よ」とかふおふおに感謝する女王様…あの邪魔なふおふおが精霊王とかいう偉い奴であったことが唐突に判明(笑).
…まあ,バカが世界を救う心剣士やってるような世界なので,ふおふおが偉くてもそう驚くほどのことではないのかもしれませんが,頭に載ってる冠くらいしか伏線がない奴がいきなり偉くなってソウマはびっくり.「あれー言ってなかったっけ」とか言い出すエルウィンに「知ってんならはやく言えよ!」と突っ込みをいれるくらいしかできず,エルウィンさんのボケは本当に強力だ.作品中最強と評していいレベルだ(笑).
急に偉そうなふおふおに恐れいったかと言われたのを通訳されて,調子に乗るな!とまたじたばたしているソウマのことはどうでもよく(苦笑)これで最後の塔の巫女も誕生したわけだから,早速塔を元に戻して闇を払わねばなりません.塔の内より,「清らかな風たちよ.再びその優しい力で,闇の雲を吹き払って!」とご命令するゼクティさん.塔はそれに応えて青く起動し,他2本と同様に動き出して闇を吹き払うはずが…すぐさま闇に押し戻された!
確かに塔の機能は回復したものの,闇の力があまりに強すぎ塔の能力では処理しきれない! この異様な量の闇の源は…恐らくは妖精王の器,古代文明の超兵器と称される「神器」の効果.コップみたいなそれにソウルエネルギーが流れ込むと,神や魔神に匹敵する力が出てしまうという凄いアイテム…あれ? これがもしかして聖杯? 起動に心剣士と巫女が必要ってのもいかにもそれっぽいよなぁ….
世界に闇を呼び込んでいるのはおなじみキルレインことひどいシスコンでありますが,彼は心剣士でも巫女でもない.ならば今神器を動かしているのは…「まさかトライハルトが!」とキリヤ.そう,穴熊しながら君の大事なゼクティさんをわざわざ元に戻してくれた恩人の一人が,今キルレインが持っていかれて大変なことになってんだよ! ついでにある意味にゼクティの母とも言えるヒルダさんは暗黒化して寝返ってる(笑)ってとこまでは彼らはまだ知らない.
キルレインを止めてくれと彼の妹であるセレスティアに頼まれ,あなたがそう望むのならと即答するゼクティ.自分はセレスティアの能力や想いを受け継ぐのが定めと強く思っているがゆえ.セレスティア自身はゼクティと自分は別個の存在であり「あなたにはあなたの心があるのよ」と言ってくれるものの,ゼクティ自身は運命に巻き込まれ気の毒なことになったエルフの兄妹の想いが自分の中に詰まっていると感じています.
彼女自身も厳しい方向に巻き込まれっぱなしの運命の中,それでも辛くなんかないとゼクティ.望まずに得たものだけれど心を支え仲間を護る自分の力には感謝すらしている…彼女は仲間を護るためにあるから.「皆を,そしてキルレインを悲しみの渦から解放するために,私はあるの.私を信じて」…本当にいい子の彼女に感謝したセレスティアは「あなたに託します.全てを」と存在を含めあらゆるものを受け渡し,「喜んで」ゼクティは受け取ります.
ゼクティのおかげで3つの塔も機能を回復.あとは神器の覚醒を止めるだけ….ソウマ加入前のヴァイスリッターには神器との戦闘経験があるというのは心強いような気がしますが,本作のことだからあんまり当てにしてはいけません(苦笑).神器と「破壊だ,破壊だ」とイッてしまってるキルレインと囚われの生徒会長が現在いるのは暗黒の塔の中.セイランはこの塔に獣人兵士を送っておりますが,五獣将の4人がかりでも攻略難航….
塔を落とせずすごすご戻ってきた五獣将の4人は,ロウエン王に結界破れませんでしたと報告.どうも外から入ることはできないようですが,こんなときにも役に立つのが今日のゼクティさん.黒き塔と砂漠の研究所は転送装置で繋がっている! …とうとうラストバトルの舞台が見えてきたなぁ.でもこのままではラスボスがシスコンをこじらせた奴で,囚われの姫役が生徒会長というキャスティングになるんだけど本当にそれでいいのかな(苦笑)?
見ている者を複雑な気分にさせるのがここから先.フィリアスの王子はルミナスナイツとヴァイスリッターに「フィリアス国として正式に,皆さんの協力をお願いしたい!」…ええっと,今更(笑)? セイランもアストライアも同じ気持ちであるらしいけど,為政者の癖に「国も種族も超えて,リーベリアの未来を,お主たちに委ねたい!」って外部の人に丸投げはやめようよ(苦笑).自分たちの国は自分たちでなんとかする気概はこの世界にはないのか!
王族たちは揃いも揃ってよく考えると凄く無責任ですが(苦笑),それでもルミナスナイツもヴァイスリッターも文句一つ言わずに依頼を快諾…こうなったら成功の暁には国庫からたっぷりぶんどってやるといい(笑).かくして夜の中をゼクティの案内で砂漠に向かう2団体.ヒルダの研究所を目指し,2人の乙女団長に率いられ,世界の命運を託されてしまった面白集団は束となって砂漠を渡っていきます.

後半.早速研究所を目指すソウマたちの前には二股に分かれた通路.しかもどちらにも障害があるっぽい…どちらかが行き止まりである可能性を考えると2つに分かれて先に進むのは間違いじゃないれど,もうちょっと組み分けを考えるべきところなのに,どっちが先か競争とリーダーに率いられて走りだすルミナスナイツとヴァイスリッターと,この唐突な決定とノリに合わせられず置き去りになりかけるソウマ.…まるでソウマ以外の全員が事前に打ち合わせでもしておいたかのような見事なコントだ(苦笑).
ヴァイスリッターの進む先では光線ががんがん奥から飛んできておりますが,伏せてかわしエルウィンが弓でその元をぶっ壊し止めております.しかし続くは今度は剣を装備した女戦士の群! ソウマはマオから変なポーズで心剣を抜き炎で切り捨て,残るメンバーもそれぞれも得意技を生かしてばざばざ倒していきますが…なんとこいつら,全部ゼクティと同じ顔!
こんなもん作れる奴は裏切ったヒルダレイアくらいしかいるわけがない.モニター越しにソウマたちが驚いてると悪趣味に喜んでいるあたり,あの寝返りは演技ではなくガチだったのか…(苦笑).己の作り出した最新作にご満悦のヒルダレイアではありますが,完全に高みの見物を決め込むわけにもいきません.勝手に動く自分の手.彼女は自分の中に敵を抱えたままなのです.
かろうじて消えてなかったもう1つの人格,本来のヒルダさんの心と必死で戦うヒルダレイア.この体はあたしのものと頑張るけれど,二つの人格の体の取り合いはぎりぎりで元のヒルダに軍配が.レバーが下ろされ防衛機能は止まり,ソウマたちもさらに先に進むことが可能に! …行った先には既にルミナスナイツ組が到着しているようで,ヒョウウンと傷ついたゼクティがソウマたちを迎えることに.
ゼクティそっくりの戦士たちは,優しいヒルダが禁忌とし封印していた古代兵器.それをここで出してきたということは,優しいヒルダはもういない…とさすがに沈んでいるゼクティさん.本当に優しい人間ならそもそもこんな非人道兵器は最初から作らんと思うけど(苦笑)「そんなことあるもんか!」とヒルダまでも信じぬくのがバカなソウマのいいところ.今は彼女の中の悪いのが暴れているだけで,絶対に元に戻してやると力強く約束するのです.
ここでヴァイスリッターの中からヒルダレイアのところに「行くのはソウマだけ」とマオさんが決定.「だって,彼女たちの仲間だから」と気をきかせてくれました.…部外者がいてはできない恥ずかしい展開とかあるかもしれないもんなぁ…ないけど(笑).普段は気を回す役のソウマはマオの気遣いを凄く喜び,「憎いこと言うなぁ!」と頭をなで,マオはそんなスキンシップがうれしいけれど恥ずかしく….置いていかれても勝手に照れてるマオさんは,凄い勢いでソウマに傾きまくっております.
研究室では暴れるヒルダレイアを取り押さえているシーナたち!「戦ってるんだ.いいヒルダと悪いヒルダが!」…ホラー映画みたいになってる(笑).で,暴れるヒルダレイアの手を握り,頑張れヒルダ!と声援を送るソウマ…出産でもしているみたいだなぁ(苦笑).けれどこの声援が余程嫌だったのか「やめろぉぉ!」と絶叫して倒れるヒルダレイア.しかも「…せん…ぱい…」と意識がヒルダさんに戻った!
仲間の羽交い絞めと応援によってようやく主導権を取り返したヒルダさん.しかし既に息も絶え絶え.これ以上もう一人の自分を抑えておくことができないから,今のうちに倒してほしいと仲間たちに頼みます.この依頼にキリヤたちは動揺するばかりだけれど,こんなときに本当に頼りになるのがソウマ.眼鏡をヒルダさんに戻した上で「諦めるな!」と一喝.自分たちにできることを考えるしかないと笑顔のこいつは,これまでの経験の中から今ヒルダさんにしてやれることを引っ張り出します!
「…心剣士にできることと言ったら,心剣を引き抜くこと!」…こういうときに絶対に迷わないソウマはヒルダさんの心の剣を引きずり出す! けれど彼女の心剣・ミストルティンは悪いヒルダレイアの持つ強い意思が形となったもの.悪心の精髄を手に掴んで一体どうするのかと思ったら…「戦うしかねえよなぁ」とソウマ.心の闇の化身を引きずり出して,それを倒せばきっと善良な心だけになる,はず,たぶん(苦笑)! この荒療治でヒルダさんの心が再起不能となるリスクは無視して,ソウマは剣を抜きキリヤはそれを倒すべく備える!
ヒルダレイアの悪の意志のみが抽出されたかのようなミストルティン.この動く剣にシーナの心剣で真正面から仕掛けるキリヤと,ミストルティンが自由に動かぬように柄を握り押さえつけるソウマ…そして心剣士2人の共同作業に苦しむヒルダさん.素人どころかバカの思いつきに巻き込まれちゃって,大失敗したら本当に目も当てられないな(苦笑).ミストルティンは刀身は分離して飛び回りキリヤを襲い,見逃された1つが彼を傷つけようとする!
これを見つけたクレハさんはキリヤを護ろうと飛び出し,そんな彼女の胸からなぜかキリヤは心剣を引き出す! 抜かれたのは氷ではなく金色の剣.この新しい剣でキリヤは迎撃.二刀流でミストルティンを砕くための一撃を食らわす! …役割的にはキリヤが主役みたいになってはいますが,ソウマはこの間ずっとミストルティンを押さえつけるという重要な役目を負っていたので問題なし.そもそもこうしようと決めたのだってソウマだし.

素人にはお勧めできない凄い荒療治によって悪の心を分離されたヒルダさん.…心剣士が2人いればこういう治療と言うか洗脳も可能なら,キルレインにも同じことができればいいのになぁ.あれの心は2つに分離しているわけではないからダメなのかな? 闇に囚われたキルレインとそのキルレインに囚われた生徒会長を救うため,ヒルダさんは塔への転送装置を起動させてくれます.
塔の中へと送られるのはここまでやってきたフルメンバー.この世界の連中は塔の機能を止めて闇を払うのが第1目的.人間界から来た連中は仲間の生徒会長のことを特に気遣い,エルフの女王に頼まれたゼクティはすっかり壊れたキルレインのことを想う.…全員の考えていることは同じではないけれど,利害がぶつからぬように体当たりで調整してきたのは間違いなくソウマで,彼の存在は世界の監視者というよりは調整者じゃないかと思います.最終決戦場へと赴く2つの騎士団.その先には一体どんな面白い事態が待っているのか(笑).次回に続きます.

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