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Kawaii! JeNny#1

悪夢レベルの珍奇映像!

(A)ちょっとドジでお洒落とスイーツの大好きなハイスクールの2年生,ジェニー.彼女はMr.クラウンの指令を受けて,友達のアキラやなでしことともに秘密結社エイブランと戦うスイーツエンジェルズの一員だ.今日の敵はエイブランの首領,シスターBの操る巨大ロボイタズラン.ビルにいたずら描きする間抜けなメカを止めるのだ!
(B)ジェニーがスイーツエンジェルズにスカウトされたのは今年の春のこと.桜餅よりも専属モデルオーディションを受けたかったジェニーを妨害したのは,同じオーディションを受けようとしていたシスターB.悪の首領として箔をつけるためにオーディションに参加しようとした彼女だが,ジェニーの可愛らしさの前では勝てないと悟り,くまさんたちを使ってオーディション会場から引き離すのだった.

題材とスタッフと撮影手法の事前チェック時点でもう頭の痛かった「KawaiiJeNny」.数々の狂気を我々に見せてくれた浦沢御大作品としては比較的よくあることだったので今回もある程度は覚悟していましたが…こんなに映像的に打ちのめされたのはいつ以来だろう(苦笑)! かわいいジェニー人形などの手足を動かし,でも口は動かないので小刻みに動かすことで口パクのかわりにして演じさせるスタンダードで強烈にクレイジーな物語.いくら仕事がないからってこれでいいんですか川北さん…最高です(苦笑)!
監督だけでなく企画にも川北氏がちゃんと入ってるあたり,本作はどうなるかをわかった上でシリーズ構成に浦沢義雄御大を持ってきた確信犯のはず…それでも映像の暴力はオープニングから視聴者を徹底的に打ちのめします.野川さくら,小林ゆう,桑谷夏子に桃井はるこという一流声優の皆さん方の名前が並ぶことがもうナンセンス.くまさん,くまくん,くまちゃんに至ってはそれが役名で本当にいいのか? スーツアクターがいたり「ダイナミック・トイメーション」という謎の名称がついていたり,気がついたらサンダーバードだったり変身していたり,お前ら悪ふざけもいい加減にしろ(苦笑).…こんなの,こんなの,自分がレビューしないわけにいかないじゃないか!

前半は本作の大雑把な構造について駆け足で見せるもので,後半とともに「パワパフガールズZ」1話と同構造というか…御大らしい使いまわし? お約束として地球は悪に狙われているものなんですが,本作での悪はシスターB率いる秘密結社エイブランで…悪っぽいジェニー人形と軍服のテディベア3匹に狙われる地球の安さにびっくりだ(笑).しかもこいつら,目的が可愛いお洒落とおいしいスイーツを無くすためってんだからやりきれない.「地球」だけでなく「秘密結社」株も世界恐慌レベルの爆安ぶりです.
侵略されたらきっと死ぬほど恥ずかしい.そんな恐ろしい敵に立ち向かうのが我らがスイーツエンジェルズ!…プロテクターつけたジェニー人形3体に守られる世界の世界ってなんだー(苦笑).本作の映像的な暴力ぶりについてはぜひ現物を見ていただきたいところですが,端的に言えば体は比較的によく動くけれど顔はまったく動かない人形劇.普通NHK教育とかCGアニメ投稿系の番組でないと見られないようなシュール映像を深夜30分に渡って放映するのは,暴挙以外の何者でもないと思います(笑).
スイーツエンジェルズのリーダーはもちろんジェニー.お洒落とスイーツが大好きなハイスクールの2年生.放課後はお気に入りのブティックに通うお洒落さん.ドジっ子属性もついているようで店の服の中に突っ込んで倒れたりもしますが,着せ替え人形がお洒落を趣味にするというのは至極まっとうな設定ではないかと.もちろんどの服も彼女のために誂えられたかのよう!っていうか実際にそうだし(笑)! …けれど彼女の携帯にドクタークラウンからの通信が入り,ジェニーさんは売り物の服をぐちゃぐちゃに放置した上でブティックを飛び出します.
同じ通信を受けて走るアキラと合流するジェニー.2人がやっとたどり着いたアジトには既になでしこの姿が.黒髪の彼女は近くの公園で琴を弾いていたようで,動きにくい人形としてはこれもまっとうな趣味と思われます.対して人形らしからぬ趣味を披露したのがアキラ.一人とはいえバスケットなんかやってた彼女.もちろん吊ってる糸とか操る針金とかも見えないし,一体どうやって動かしてるんだろうなぁこれ….こういう全身の動きの激しいシーンをジェニー人形で作れる技術は素直に凄いと思うけど,やってることがこれだしなぁ(苦笑).
彼女たちを集めたMr.クラウン.通信経由で顔出しする彼は白髪にオールバックで黒いサングラス.元がファンシーな人形だけに,はずしたらどんなつぶらな目をしているのかわからないのが大変に怖い.「パワパフZ」で言えば市長と博士を兼務する彼は,秘密結社エイブランがロボット・イタズランを使って街で暴れているので倒すよう命令.…作中ではこのいいスケール感出してるイタズランの中にシスターBが入っていることになっていますが,実際はスーツアクターの人が入っていますよ(笑).
自分の中に入っているシスターBを探し回るような間抜けのイタズラン.シスターB自身にそれを指摘されてそうでしたと納得し,そのあまりの能天気ぶりを指摘されて泣き,泣くようなことじゃないとツッコまれるとあっさり泣き止む.このいい加減極まる揺れ動きっぷりこそまさに浦沢脚本の真骨頂! この巨大?ロボットの仕事はビルを壊す…のではなくていたずら書きをすること! 公共物に勝手にいたずら書きするのはもちろん犯罪で,しかも幼児レベルという頭の悪さを誰か指摘してやれよぅ…(苦笑).
頭の悪すぎるシスターBとイタズランの犯罪を見守った上,秘密結社のリーダーとして素晴らしいと絶賛するくまさんたち(笑).けれど悪がのさばるのもここまで.空からやってくるのは「こらー! いたずら書きはやめなさーい!」…ジャイロジェスパに乗って駆けつけるジェニーさん! …それを迎撃するのにイタズランが尻から出た排気ガスをぶっ掛けるあたりが本当に浦沢脚本だよなぁ…(苦笑).ちなみに屁で攻撃のほかにも,物を投げて攻撃するってのも浦沢バトルの特徴だったりしますね.
「その排気ガスは規制基準値を違反してるぜ!」と109の上に立つアキラ,「宜しくないと思いますわ」とハチ公の上に座ってるなでしこ.2人の言葉にあっさり幻惑されて,排ガス規制適合回路をつけてください!と懇願するイタズランの頭はどんだけ腐っているんだ(苦笑).悪なんだから違反してもいいのだとシスターBは強く主張,そしてイタズランのお仕置きビームをジェニーに向かって放つ様が無駄に特撮,大迫力…ここに特撮で培った技術力をぶっこむスタッフのバカぶりが愉快でたまりません(笑).
一人ひとりの心がけが地球温暖化を防ぐというのに,排ガス規制に従わないイタズランを許せないジェニーたちはフェアリーテクターを装着! 鋼鉄よりも強く,絹糸よりもしなやか,ドレスチェンジ,ファイティングモード,スイーツエンジェルス! …日本の伝統芸能としてきちんと見栄を切る3人は,変身ヒロインもののツボをよくわかってますね(苦笑).でもそっちに夢中で敵のことを忘れてるあたりがヒロインとしてどうしようもなくダメなんだけどね!
屁の次には泡攻めしてくるイタズラン.おかげで泡(笑)阿波踊り状態になるジェニーさんたち.正義の味方が動けぬうちにシスターBよりクマさんたちにスイーツを奪わせる命令が下り…けれどそんなことはさせない! 「どうやって?」「こうやって!」…必殺武器ではなくなぜかメガホンを持ち出し,ジェニーはくまさんたちに叫びます.「シスターBは,あなたたちに街のスイーツを奪わせ,食べさせ,血糖値を上げ,メタボな体にするつもりなのよ!」…1話の緒戦で心理戦を仕掛ける君らはアホですね.そうですね(苦笑)!
この爆安心理操作でもすぐ恐慌状態となる幹部たち.しかも悪であるシスターBはそんなことをするように見えるため(苦笑)あっという間にエイブランのなけなしの連携はがったがた.ここで容赦のないジェニーたちは攻撃開始.まずはイタズランにダイナミックシュート! 鋭い蹴りで手の筆をふっ飛ばしていたずら書きを封じてしまう.ここでイタズランが爆弾を持ち出すものの,なでしこは追い討ちのスイーツアローで電撃攻撃! もちろん中のシスターBもびりびりするので操縦者が無力化!
アキラのスパークリングシュートに続きラストはジェニーのシャイニングバトンフラッシュ! 衝撃で爆弾も誘爆.イタズランは見事四散して消えた! 中にいたシスターBも吹っ飛ばされて,仲間のくまさんたちのところに落下.こんなのに負けたら正義の味方として本当に恥ずかしいので,ちゃんと勝ててよかったなぁ(笑).…とりあえずこんな感じにスイーツとか平和とかを守る3人組の結成秘話については後半をどうぞ!

後半.ごく普通のハイスクールの2年生のつもりであるジェニーさん…そのドクロのシャツは正直どうかと思いますが,自分もファッションはよくわからないのでスルーしておきます(笑).彼女が友達2人とともに正義の味方・スイーツエンジェルスにスカウトされたのは春の事.もちろん御大作品なので,その経緯はどうしようもなく適当(笑).…このあたりは「パワパフZ」よか「パンシャーヌ」だな.
春の某日.桜吹雪の中を歩くジェニーたち.季節の情緒のわからぬアキラとそれに呆れるなでしこと,そんな2人をいい感じに繋ぐジェニー.…アキラ役の小林ゆうは凄く芸達者な人だけど,浦沢作品との親和度は抜群だなぁ! 食い気重視で桜なんかより桜餅を食いたいアキラと,桜もいいけど桜餅も食いたいなでしこ.そしてジェニーさんには…偉大なる桜餅よりも優先したいものがあったのです.
たまたま通りがかったファッションDREAMの専属モデルオーディション受付.ジェニーはしれっと素通りしようとするものの,友達は彼女の好きなものをよく知ってます.受けたい癖に素直じゃないとアキラとなでしこ.煮え切らないジェニーに「桜餅食べに行きたいのか,ファッションモデルオーディション受けたいのか!」とアキラが叫べば「ファッションモデルのオーディション受けたーい!」と本音を吐くジェニー.
お洒落大好きな乙女としては決して見逃せないモデルオーディション.ところがここに明らかに場違いな奴らも目をつけていました…シスターBと子分のくまさんたち.むしろ今までモデルでなかったことがおかしいとあからさますぎるくまたちのお世辞に唆されたか,こんなところにわざわざやってきた上に他の参加者を品定めする秘密結社の首領というのは…別に正義の味方なんかいなくたって,侵略なんか無理だな絶対(笑).
既に並んでいる参加者を見て,勝てる勝てると判断していくシスターB.けれどジェニーを目にすると「…負ける…」と呟くしかない! くまさんたちも一目で夢中になるくらいジェニーは可愛い…らしいんだけど,視聴者目線だとどの人形も同じような顔にしか見えないのが下手なアニメより辛い(苦笑).このままじゃシスターBは絶対にオーディションに受からない…らしいけど,そう思う根拠がわからなくて不条理だよ(苦笑).
この世界からお洒落とスイーツをなくすために活動する秘密結社のリーダーがなぜに箔をつけるためにモデルになろうとしてんのかがそもそもよくわからない.お前らの存在って秘密にしないとダメじゃないのか? でもこの浦沢世界で納得のできることなんかろくにないんだから諦めて飲み込むしか道はないのか…(苦笑).シスターBに回し蹴られて寝るようなふざけた態度のくまたちは,シスターBの命令を受けてジェニーたちを会場から追い出しにかかります.
唐突にジェニーを持ち上げて,オーディション会場はあっちとわっしょいわっしょい勝手に運んでいくくまさん3匹.とりあえずオーディション会場からジェニーさんを排除することしか考えてないくまたちは,そこらに止まってた赤い2階建てバスにわっしょいで投げ込んだ! …そこはバスというよりはピンクでまとめられたファンシーなお部屋.くまどもは既に姿もなく,代わりに子犬ロボ・ぱぴーがちょこんといるのみ…ええっと,これはもうピーチでいいかな? 「変身だわん!」とか言うと凄く似合うと思う(苦笑)!
ジェニーを追いかけてくれたアキラやなでしこたちもここにはびっくり.とりあえずとてもオーディション会場には見えない可愛いお部屋の中で,子犬ロボの目がジェニーさんの全身をスキャンしていく…無駄にSFな感じがなんだかな(苦笑).調査結果はOKということで,「確かにここはオーディション会場だ!」と唐突に登場するモニタとその中のおっさん.ただしファッションモデルのオーディション会場ではなく,スイーツエンジェルスの選考会場! …だからそういう大事なものをオーディションで選ぶなよ.
成り行き…というかエイブラン所属のくまさんたちが投げ込んだことにより,その秘密結社エイブランを倒すスイーツエンジェルスに選ばれちゃったジェニーさん.強制的に友達のアキラとなでしこまでも一蓮托生とこの面倒に巻き込まれちゃったもんだから,「頼む! オーディションに来たのは君たち3人だけなんだから…」って泣かれても嫌なものは嫌! 警察に訴える!…でもドクター自身がISD…国際科学警察の者だったりするから権力って本当に面倒だ.
脅迫でも泣き落としでも落ちないジェニーたちを轟沈させたのはやはり買収…というか食い気.「スイーツご馳走するから,やってくれたまえ…」と出された山盛りに負けました(笑).…このスイーツはぷちサンプルシリーズで実においしそうだなぁ….結局食い気に負けたジェニーたちはスイーツエンジェルスになることを承諾.こうしてスーパーヒロイン3人組が誕生しちゃって…本当にいいのか?

そんなこんなで誕生しちゃったスイーツエンジェルス.ジェニーたちが選ばれるきっかけを作ったのはくまさんたちで,エイブランは自分で自分の首を絞めたようなもんか….ちなみにシスターBはオーディションでは当然失格.なぜファッションオーディションで歌唱テストが必要なのかはよくわからないものの(笑)「根性が悪そうだから!」と見た目だけで落とされているのがおかしい.そしてそもそもモデルなんて最初から無理と思ったと即座に手のひらを返すくまたちが,わかっちゃいるけど薄情過ぎる…シスターBは怒っていい(苦笑).
ジェニーさん的にはシスターBがざまあみろな事態に陥ったのはよかったんだけど,ジェニーたち3人も翌日はスイーツの食いすぎで苦しみいいことなし…って,食いすぎる方が悪いと思う(笑).正義の味方稼業は楽でなく,授業途中での呼び出しされるくらいならともかく,遊びも食事も正義のために中断させられちゃうのが最低.…このあたりは「パワパフZ」と「パンシャーヌ」の両方と共通してるなぁ.
なんで後半丸々使ってジェニーさんが切々とこんな話をしているのかと思ったら,「まったくご褒美が出ないんです! …こんなこと,皆さんに言っても,どうにもならないんだけど…」…じゃ,言うなよ(苦笑).そして今回のオチが強烈過ぎる.「なんか憂鬱…そうだ,うどん食べて寝ちゃおう!」と調子っぱずれのうどんの歌を歌いつつ夕焼けの下を去るジェニー…意味わかんねえのが本当に御大らしいよ(笑)! 1話でもうこの調子なら,この先慣れてきたら一体どんな恐ろしいことになるのやら…次回に続きます.

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