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古代王者恐竜キング#33

夕日の向こうに見つけた夢はそれでいいのか?

インドのお城のような大邸宅で暮らすミーナの夢は,聖なるガンジス川で夕日に向かって泳ぐこと.そうすれば願いが叶う,まだ見ぬ王子様が現れるかもしれないと思う彼女は,夜,恐竜の出現で壊れた壁を越え家から逃げ出した.逃げ出した街で出会ったのが,恐竜を探しにやってきたリュウタたち.ミーナは彼らに恐竜の情報を渡すかわりに,街での行動につきあってもらう約束をする.
日本から来た3人とともに街を楽しむミーナだが,すぐに家から自分を探す者たちがやってきた.けれどミーナは夕方のガンジス川で泳ぐまで帰りたくない.ここでお姫様暮らしに憧れるマルムが身代わりになると立候補.互いの服を交換し,マルムはミーナのふりをしてタージム家に向かう.その直後に昨夜の恐竜が街に出現.何かを探すデルタドロメウスが周囲を荒らしはじめた.

原作つきとは違ってまだ決まっていない道を自分たちなりの速さと方向で進んでいく「恐竜キング」.さすがに最近は回によって荒れも見られるようになってきましたが,映像と物語の平均値は相変わらず高めに推移しています.時折はっちゃけるけど基本的には子ども達以外に媚びないこの作品.その中でもこの回はまるでキッズもののお手本みたいだ! 作画は高橋晃・和田喜彰のダブ回なので良好.けれど見所は明らかに演出面です.
世間知らずのお姫様がお屋敷から抜け出して主役と一緒につかの間の冒険!というのは典型的なローマの休日.しかも今回のゲストのミーナさんはなかなかの美少女で,正直,不健全なマニア向けにやろうとすればいくらでも青少年向けに狙える回だし,絵コンテ・演出の工藤寛顕氏はそれが得意な人だけど,ぐっと抑えて健全に終結させたことが本当に凄い(笑)! …唯一お手本から外れちゃってるのは.本来はマルムさんの描写がもっと濃くないといけないのに完全にミーナさんに食われちゃったところくらい(苦笑).

前半.インドが舞台の今回は,王宮みたいなお屋敷からスタート.規則はもう沢山!一人にさせてと叫び自分の部屋に戻ってこもるミーナ様が今回の主役.確かに可愛いけれどただの庶民であるマルムさんとは出来が違う!というのが今回の要旨(笑).今の彼女の夢は聖なるガンジス川で夕日に向かって泳ぐこと.そうすればまだ見ぬ王子様に逢えるかも…こういうのはインドの女の子らしい夢なんだろうか?
もちろん高い塀に取り囲まれたお屋敷暮らしのお嬢様では,願ったって到底叶いそうにもない夢.それでも行きたいミーナさんはついに家出を決行.窓から庭に降りて敷地から脱出しようとするもでかくて重たい扉は開かず,それでも諦めずに扉の傍の地面を手で掘り返したら卵カプセルが出現.これを開くと中のカードが風に反応,恐竜に! この恐竜はちょいと挙動不審.扉を叩いて暴れ噴水の中に飛び込んで足踏み…水に漬かりたいのか?
それから恐らく少し後.本日のヒロイン改め噛ませ犬役のマルムさんはテレビの上流階級の優雅なダンスにうっとり.でも思い浮かべる様子が高飛車で,お姫様ではなく女王様では(苦笑).もちろん彼女の周囲にいるのはがさつ極まるリュウタたちくらいで,お姫様扱いなんて無理.サッカーに乱暴に誘われたことに腹を立て,女の子には優しくしてとかお姫様は乱暴なこととかしないとか主張しても,腹でも減ったのかと思うリュウタはともかく,繊細そうなレックスにすら「熱でもあるんじゃないのか」と言われてしまうくらい(笑).
ここで恐竜反応がディノホルダーに入り,子どもたちはすぐにDラボへ.出現地点のインドへ向かうために先頭を走ろうとするリュウタを,レックスがレディーファーストと制止.マルムお姫さまを先に行かせます…ご機嫌とっとかないと向こうで面倒だから,というレックスの読みが身も蓋もなさすぎる(苦笑).衛生状態が未だ微妙なインドでは生水に注意するべきだけど,2リットルペットなんででかくて重い邪魔なものを子ども達が持っていくわけもない.
お姫様志望とそのお付き2人が到着したのはインドの雑踏.突如登場したら普通はびっくりしそうなもんですが,それより先に物を売りつけようとする現地の子ども達の根性はさすが.ここで恐竜を探していると聞き込みをはじめてみるけれど,子どもたちには心当たりもなく,いるのは牛くらいと不審に思われるだけ…たった一人を除いては.「私見たわよ,恐竜」と言い出すのはベールで顔を隠した少女.リュウタたちににこっと笑ってそのまま向こうへ.リュウタたちは慌てて彼女のことを追いかけます.
山のような物売りの子ども達を振り切ったリュウタたちは彼女…昨日お屋敷から逃げたミーナさんから恐竜について聞き込み.家で見たけれど,ディティールは暗くてよくわからなかった.ついでに彼女はその目撃場所である自宅にもまだ戻りたくない….ガブのことをごく自然に犬と思い込む純真なミーナさんは,自分の情報と引き換えに,ちょっとだけ付き合ってとリュウタたちに持ちかけます.
ゲストが一番おいしいところを全部持っていく今回,マルムさんと同じくすっかり割を食ってしまうのがウサラパたち.本日もやはりリュウタたちよりも先に現地に入っているものの,ミーナさん行方不明の混乱に乗じて屋敷の中を探し回るもやっぱし見つかって捕まってしまう.旅芸人と偽る彼らに,屋敷の塀を壊したのもお前たちだろをあらぬ罪まで着せられ巨漢に抱えられ,今にも外に捨てられそうなアクト団,いきなり大ピンチ(笑).
ここで粘って恐竜を探したいウサラパたちは,旅芸人だと証明するために芸を実演.…でも出し物が「東京」コミックショウのパロディじゃ,まずインドでは通用しないと思うんだ(苦笑).レッドスネークならぬ恐竜カモンでちびスピノとちびティラノを台から覗かせるまではいいんだけれど,無理やりキスさせるのは絶対無理だ限界だ(笑).結局スピノたちにエドたちが襲われて滅茶苦茶.当然「つまみ出せ」と宣告されて外に放り出され…一応痕跡を見つけたからよかったようなものの,本当は普通に恐竜でかくするだけで十分芸になったのに.
その頃の街では約束に従い,リュウタたちはミーナさんの街観光にお付き合い.現地に暮らしてはいるけれどお姫様暮らしの彼女にとっては,何もかもが初めてで大はしゃぎ…アクセサリーにおいしいラッシー,特に同世代のマルムさんとはすっかり意気投合したようです.もちろん彼女の一番のお目当てはガンジス川.夕日に向かって泳げば夢も叶う…なんて話をしていたら家の人が探しに来ちゃったからさあ大変! 彼女は急いで隠れて場を離れ,残ったリュウタたちはミーナ様の写真を見せられます.
タージム家の一人娘,丘の上のお姫様であったミーナさん.ガブは彼女の腕輪が気に入ったのかガブガブしてますね.彼女は夕日のガンジス川で泳ぐまで帰りたくない…ということで,マルムさんが余計なことを思いつきます.夕方まで自分がミーナさんの身代わりになってお姫様暮らしをすればいいのだ! …いくら同じ年恰好でも気品とかがあまりに違いすぎるからやめときゃいいのに…(苦笑).いくら衣装だけ着替えて顔を隠しても「微妙」(笑).それでもマルムさんは無理やり押し切って,自分から探しに来た車に走っていきます.それが自分の出番を大幅に減らすことになるとも知らずに(苦笑).そして偽装したマルムさんの去った直後に振動.昨晩の青い恐竜が街の露天を荒らしてる!

後半.マルムさんと入れ替わりで登場した本日の恐竜デルタドロメウス.こいつは相変わらず行動不審な上に素早いのでレックスがエースを出そうとすると,なぜかディノホルダーに牛糞が乗ってる(苦笑).最初の方で食糞ネタをやらかしたチャレンジャー番組なので今更視聴者もビビりませんが,一体レックスはディノホルダーをどこに持っていたんだ(笑).もちろん精密機械にとってあれはもう最悪なので,リアスさんに後で凄く怒られる気もするぞ.
そんなことをやってるうちにリュウタたちとはぐれたミーナさんとガブ.ガブは本当に隙あらばリュウタとはぐれるなぁ…(笑).しかもミーナさんときたらリュウタたちと合流することよりも夕日のガンジス川を完璧に優先.いかにも世間知らずのお嬢様らしく,周囲のことなんか一切気遣わない天性のSっぷりが本物だ(笑).
かくして現場に置き去りにされたリュウタとレックス.デルタドロメウスが積極的に人間を狙ってこないのが幸いしましたが,でかいガブもエースも呼べないこの状況で襲われたら番組終わってた…(笑).相変わらず噴水のような浅い水に飛び込んで失敗しているデルタの様子から,沼や川で生きていたデルタは川を探しているのではないかとレックスが感づきます.…賢い奴が恐竜知識から事態を突破する手掛かりを得る,これこそがキッズアニメとしてまっとうな展開だと思うんだ!
そんな正しい展開を置き去りにして(笑)ガンジスへと走ったミーナさんはついに念願の川へ泳ぎだします! 天国へ繋がるという川を泳ぐことで自由を満喫するミーナさん.…たとえこの川が科学的にどんだけとんでもないことになっているとしても(苦笑)信仰として聖なる河なんだからそっと放っておいてあげたいところ.ここで夕日に,夢に向かって泳げばきっと王子様が….
ところがここでミーナさんを追う巨大な姿.なんとデルタドロメウスがバタフライで後ろを追ってきている(笑)! 明らかに王子様どころではないこの事態.巨体で急接近する恐竜にあっという間に追いつかれ…そして追い越され(苦笑).3Dでダイナミックなバタフライを披露するデルタは,結局自由に泳ぎたかっただけなのか.
ミーナと同じように自由に泳ぎたかっただけらしい恐竜.小さいガブもデルタの尻尾に噛み付いて合流し,夕焼けの中で幸せな水泳が行われるのもつかの間.屋敷を放り出されていたアクト団が小船に乗って再登場.しかもわざわざカレーを食っているのが意味わからん(苦笑).インドでは右手のみで食べるとか左手は不浄とか本場のは半端なく辛いとか,こんなところでインド豆知識を披露しなくても…(笑).
小舟の上で恐竜を召還したアクト団は当然のように舟を壊すけど(笑)水属性のスピノにとってここは絶好のフィールド.しかしなぜかスピノはデルタではなくミーナさんを襲い,これをなんとなく心通じ合ったデルタが迎撃.でかいスピノとは相当の体格差があるってのに,軽々と吹っ飛ばすデルタは凄い! ピンチのヒロインを小さな体で守るヒーローだ! …しかし水中ならばともかく,岸壁に上がってしまうとデルタドロメウスはやっぱり小さすぎました….
けれどここで真打ち登場!リュウタたちがようやく追いついて,ガブが巨大な姿を取り戻してデルタを助けに向かう! しかしガブのフォローは少し遅かった.デルタは水上では既に限界,それでも両腕を広げて笑顔で迎えるミーナさんのところに戻る直前にカードへと戻る….今度はそのカードをスピノが狙ってきたのでガブが妨害.デルタの頑張りを無駄にしないよう,ギガライディーンでアクト団全部を巻き込んで倒す!
お姫様のつかの間の大冒険は夕焼けの中で終了.ここで見つけた王子様は,自分を守るために必死に追いかけてきてくれたリュウタ…じゃなくてガブ(苦笑).本来は秘密であるはずのカード恐竜の事情についてぺらぺら喋っちゃうリュウタのおかげで事情を完全に理解したミーナさんは,自分を守ってくれたデルタドロメウスのカードを「ずっと守ってあげてくださいね」と手渡します.

さて,ここまでの怒涛の展開ですっかり置き去りにしましたが(笑)身代わりのマルムさんは大変肩身の狭い状況.確かにミーナさんの家はお城で,侍女も一杯な本格的なお姫様暮らし.何もかも全てが高級な上に,迷惑をかけたから皆に顔向けできないという無茶な理由でベールを取らないことにも成功したんだけど…彼女に準備されていた本日のスケジュールはまさに苦行.英語にフランス語にインド舞踊にお料理にお裁縫….
最近日本でも流行するくらいインドの教育は半端なく,マルムさんはダンスの修行中にディノホルダーを落とし,慌てて隠して逃げ出して…一体どこにあんなでかいものを隠してたんだろう(笑).ともかく屋敷から脱出したマルムさんはギブアップして元の服に着替え,ミーナさんはあの大変なお屋敷へと戻る決意を固めます.もちろんただ窮屈な日常に戻るのではなくて,しっかり新しい夢を掴んだ上で!
ミーナさんの見つけた叶えたい夢は,恐竜研究の学者になること! さっき助けてくれた恐竜がかっこよくって,もっと知りたい,調べたいからという理由なんだけど…この世界の恐竜学者ってあんなのとかあんなのとかあんなのばっかりなんだけど本当にその夢でいいのか(苦笑)? 何はともあれ彼女も「今日からは俺たちの仲間だぜ!」とDキッズのバッチをもらったのでありました.…謎めいたヒロインに意表を突く展開,ちゃんと恐竜知識も役に立ち最後には仲間が増える…キッズものはこうでなくっちゃ! 次回に続きます.

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