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2007年10月開始アニメ雑感・2

それなりのアニオタならば贔屓の制作スタッフの1ダースくらいはいるもの.自分も御大や神を筆頭に,その名が入ってればとりあえず見る!的な贔屓リストを持ってます.視聴前に作品の潜在的な伸びをある程度予測するのにスタッフ情報は重要なので,皆も好きな作品ほど気にして見るといい.…で,そんな贔屓スタッフのうちでも一番古い人の一人が川井憲次.「パトレイバー」以来長らく川井さん動向には常に気を払ってきましたんで…行ってきましたよ! 先週の日曜,横浜まで!

 

15年前の「パトレイバー」のコンサートは行けなかったから,自分にとってはこのコンサートはリベンジ.だからたとえチケ代が9千円以上だろうと行かないわけにはいかなかった.…今東京に住んでいてチケ代も出せる状態で本当によかった! こういうときのためのこれまでの苦労だ.
コンサートは最高! 実際の様子については公式サイトの後記の下の方の写真でも見ていただければと思いますが,西田社中や茂戸藤太鼓の大迫力,トワルニッカの本物の凄みには圧倒されました.中でも凄かったのが終盤の「Log in」.ティンパニ2セット構成がともかくとんでもなかった.祭太鼓以上に激しい,2人がかりのティンパニワークは最強! …もう1週間経ったってのに,あの時のリズムが未だに自分の中で響いているからなぁ….
夢だった生「朝陽の中へ」もばっちり聞けたし,あの素晴らしい夜のことはもう忘れられそうにないし,忘れたくない.だから,現場のあの迫力の全てを収録できているとは思えないけど,記憶をもっと濃くするためにあの奇跡のステージをソフト化して欲しい! そして願わくは今度はテレビシリーズ縛りでのコンサートを! 次も絶対,絶対に行くので!


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今回短評を出した作品は以下の通り.

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[開始短評] ※事前の期待→数話視聴後の印象

△→○ ガンダムOO
サンライズにとっては絶対に成功させねばならない,戦略の核となる作品.キャラデザに高河ゆんを持ってきたときはさすがにビビりましたが,アニパロのネタはサンライズだからCLAMPと一緒でサンライズ自身が生み出したものと言えなくもなく.実際に動いているところを見てみると,「コードギアス」と違って繊細な描線は割とそのまま作品に出ていて実にきらきらしい.…テーマ的にもキャラクター的にも一番近いガンダムは「W」だな.
線が細くて髪も多い美形たち満載ではあるけれど,さすが水島監督だけのことはあり,中のテーマが凄まじく骨太.戦争を無くすために戦闘を行うという,どう考えてもなんか間違ってるモットーを掲げて進むチームが近未来の世界を激しく揺さぶる様が凄く小気味いい.矛盾は視聴者の思索を誘い,その思索が否応なしに作品に対する理解を深めていく.大衆娯楽というよりは,視聴者のレベルを強制的に引っ張り上げるなかなか野蛮な作品です.
ただしこの強制的な引っ張られは単純な娯楽を求める者にとってはかなりの障害.美しいキャラ,美麗な映像で導いても合わない奴には合わないだろうし,逆にその導きにあざとさを感じて拒絶反応を起こしたり,そもそも引っ張り上げるほどのレベルもなかったりする者も多そうで…そういう意味でかなり人を選ぶ作品を沢山の人が見る夕方に据えた局の根性は買いたい.視聴率以上に,この作品を中心とした議論が巻き起これば成功のはず.力強い物語の力がこの現実世界にどこまで通用するかを見守りたいと思います.

-→○ 神霊狩
WOWOWで地味に開始されたI.G作品.ここまで20周年の割にはなんだかなんだかな作品を繰り出しまくってきた制作会社ではありますが(苦笑)青少年向き人間アクションは最も得意とするところ.どこまでも思わせぶりで幻想的な小中脚本にI.G作品としては淡白なキャラがいい感じに合わさった視聴感は「xxxHoLiC」に近いかも.事前に思っていたよりも作品の敷居が低かったのもうれしい…いや,もちろん小中脚本なんで敷居はあるんだけど(苦笑).
古き日本の姿を残す小さな町で暮らす3人の少年たち.ある意味似たもの同士であった彼らは,この地の力か過去の経験ゆえか,現実とは異なる世界に抜け出してしまうことに…ちょっと間抜けで不気味な姿で(苦笑).一番のわかりやすい売りは声.主役の脇に不良に見えて案外と繊細な保志と嫌味で悪辣に見えて見事にヘタレる福山を配する作り手のセンスは,もっと高く評価してもいいと思うんだ(笑).現在4話ですが話が本格的に動くのはこれから.雰囲気に逃げない,きっちりとした決着を期待しています!

-→△ ナイトウィザード
原作未見.謎の高校に通う謎の高校生が謎の転校生のために謎の指示を受けて戦うんですか? 1話見た段階ではほとんど何も説明されずよくわからず,しかし作品の作りが深夜のこの手の作品の割には凄く安定しているので,案外安心して見られたのが予想外! もちろん「シャイニングティアーズ」のような超計算されたギャグではなく(笑)笑いどころがわかりやすいコメディです.
きっと原作をわかっていると凄く面白いんだろうけれど,わからなくてもそれなりに楽しめるのも良いところ.これはキャラや世界観が単体でも笑いを誘えるレベルに濃いからだろうなぁ….この先,物語をシリアスに持っていくと折角の本作の楽しい良さが失われてしまいそうなので,圧倒的なシリアスと愉快なコメディのどちらかを選び徹底していく必要があるでしょう.深夜のベタなファンタジーはシリーズとして着地に失敗する可能性が高めなので,うまくオチがつくといいなぁ.

-→△ ef - a tale of memories
原作未プレイ.その映像センスは確かに凄いんだけど2回やれば1回くらい失敗することでおなじみの新房監督の懐刀である大沼心出陣! もちろん新房監督の監修が入っているのだろうけれど,ここまで映像を見たところでは,安定してリリカルな新房監督に見えますね.…個性があって安定してる,それって業界で今強く求められている人材像そのものじゃないだろうか.この作品をうまくまとめきったら一気に売れっ子になりそうだなぁ.
演出の力も借りて手を抜くべきところではちゃんと抜くシャフト作画で描かれる記憶の物語.稀な障害や病が安易に使われ,猫耳みたいな萌え記号として扱われることは正直好きではないんですが,どこぞの実写ドラマとか小説に比べたら全然いい(苦笑).ヒロインの可愛らしさと哀れがはかなく飾られる作品の質はU局作品としては確実にオーバースペックで…地上波の作品と交換してやればいいのに.あれとかあれとか…(笑).

△→△ CLANNAD
原作未プレイ.評価の高い原作を映像美でブランドネームを確立した京アニが作るんだから大外れするはずもない.他ではちょっとお目にかかれないレベルの爽快かつ繊細な映像美は本作でも当然健在です.…こんだけ映像の質が高いと,ビットレートが低くて汚い映像では楽しみきれないよなぁ.ファンにDVDを買うことを強制する素晴らしい手段だと思います(笑).
主役がどう見てもやさぐれた不良のデザインに見えないところだけはさすがにひっかかりましたが,少女たちはどの子も愛らしくてそれぞれにミステリアス.…ミステリアスを通り越して不思議になっちゃってたりもするけど,そこは可愛いんだから問題なし(苦笑).制作会社の特性として脚本にはやや不安が残るものの,これまでの実績からすると収まるべきところへするっと着地できそうな感じです.

-→△ オーバン スターレーサーズ
海外企画を日本のハルフィルムが映像化.キャラは明らかに向こうっぽいデザインでバタ臭いんだけど,動きは確かに日本のものでなんだか安心.地球の存続を賭けた戦争ではない大勝負とくれば当然「大運動会」が思い浮かぶわけですが(笑)キャラのデザインのベクトルは完璧に逆方向.NHKで放映するに相応しい健全な雰囲気も,マニアとしてはどうにも毒気が足りなくて….
世界を賭ける戦いに参加する連中はどいつもこいつも性格的にはすっかりタガが外れてますが,特におかしなことになっているのがヒロインの父であるドン・ウェイ.自分の娘のことすらも完璧に頭からすっ飛んでる彼のエキセントリックぶりは異常で,特別な理由なしにこの状態だったら逆にびっくりするなぁ(苦笑).

○→△ メイプルストーリー
原作未プレイ.上のと同じく日本の主流である萌え絵とは逆ベクトルのデザインでシンプルに描き出されたキャラが生き生きと動き回る! ただし「オーバン」のターゲットがティーン層にも広がっているのに対して,こっちは完璧にキッズ狙いのデザイン.物語はファンタジーの王道を行くごくシンプルなものですが,監督の手腕を考えると今見えているゴールがただの通過点になる可能性もある.最終的にたどり着く場所はまだまだ見えません.
様々な種族が混在し軋轢を起こしている中では主役のアホさまっすぐさは一際輝き,彼ならばたとえ敵であっても認めるだろうと思わせる説得力は今期中でも相当上位! まだまだ泥臭いデザインも回を重ねればいい方向に洗練されていくのではないかと.ただし気になるのがこの先に待っているはずの敵.バトルは人間型のキャラ同士でやる方がどうしても盛り上がるので,いかにもモンスターな形をした真の敵でないといいんですが…一体どこまで話を広げられるのかが結構楽しみ.


[おまけ]
◎→◎ Kawaii! JeNny
当サイトではもうおなじみだから詳しいことは各話レビューをお察しください(苦笑).何をどう間違えて,こんなマニアック極まる作品をU局でやることになっちまったんだろう.毎回凄く楽しく見ていてもやっぱりこの根源的な謎は解けません.いや,これって本来はテレ東の夕方でぶちかますべき作品だと思うんだ! 少なくともこんな愉快なものは,子どもに見せてトラウマにしないともったいないと思うんだよ(笑)!
複数話である程度盛り上げればいいシリアスな続き物に対し,完全に各話で勝負せねばならないギャグ作品には,視聴の継続を促すために,絵のヘタレっぷりが味とかネタになる場合以外は通常よりも良い映像が不可欠.その映像の質を実写で補ったのが「パンシャーヌ」なんですが,物凄く根底で冷たい非人間的な御大作品の場合,演じる役者の温かみが折角のギャグを弱めることに繋がってしまう場合もあるわけで.そこんとこを人形を使うことでクリアしちゃった本作は,御大の持ち味がいい意味でも悪い意味でも全開.当然ながら視聴者を激しく選びます(苦笑).
とまあ,そんな感じで御大の出してはならないえぐい持ち味を120%引き出す悪趣味な本作なので,最近,他の脚本家ではこの世界を制御しきれないという大問題が露見しました(苦笑).いくら名うての超脚本家であっても,さすがにこの世界観とこの映像だと絵に負けるし世界観の制御すらおぼつかない.やはり御大は,ワンアンドオンリー,世界に一人の特殊な個性の持ち主なんだなぁ….そんな爆裂する個性を最も純度高く楽しめるのは本作しかないので,それが楽しめるアンテナを持つ,特濃のマニアにだけお勧めします(笑).

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オリジナル中心…かな.開始作品はとりあえず今期はこんなもんで.

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