古代王者恐竜キング 翼竜伝説#8
美麗映像で梅干しをどうぞ!
グーネンコに捕まり海賊黒髭に捕らわれてしまったジムを救うには、マルムが持っていた地図の残り半分を渡すしかない.リュウタたちは宝の地図と引き換えにジムの命を救ったが、ジムは地図を取られたこととリュウタたちがすぐに黒髭を追いかけないことが不満でたまらない.けれどジムを救うためにマルムたちの両親を取り戻すチャンスも1つ失われたことを知り、ジムはマルムに謝るのだった.
2つの地図を手にした黒髭の船は嵐に近づくが、リュウタたちの恐竜海賊船に追いつかれないように危険を承知で先を急ぐ.レーダーのおかげで黒髭の船を見失うことはないものの、大きく距離を離されてしまった恐竜海賊船はジェットエンジンを使い一気に距離を縮めるが、もう少しのところでエンジンは電池切れを起こしてしまい,黒髭たちとリュウタたちは嵐の海に翻弄されることになる.
海賊編に入ってから絶好調の「恐竜キング」! 勝手なゲストキャラにリュウタたちが引きずられていくという構造はローマ編と同じなんだけど、相手が主役と同世代な上に求愛等でより深く絡んでくると,キャラの立ち方が段違いに濃い! ソフィアさんの存在自体がいかにも強制イベントっぽかったのに比べ、マルムさんにいいとこ見せてリュウタたちから離れることしか考えてないジムの行動はウザい上に先が読めなくて…バカですっごく面白い!
今回もやりたい放題のスタッフは脚本前川淳,作画監督平岡正幸,絵コンテ・演出池野昭二…なぜにこの回で平岡さんなんて贅沢をしているのかと言えば,やっぱし作画に気合を入れたかったからかな? これまであまり描かれることのなかった水中戦や,プテラに乗ったリュウタがジムを救出するシーンなど,3Dも2Dも競うように素晴らしい映像を作ってくれてます…そんな気合が空回りして,梅干のシーンまでなんとなく頑張るのは間違いだと思うけど(苦笑).
前半.前回の強引なヒキでリュウタたちの乗る恐竜海賊船の前には岸壁が迫り!このままでは慣性のために避けきるのは難しい…のかと思ったらエドが船にバックを命令し,主にトロイドたちが頑張って漕いで止めちゃって生還成功.本当に前回のヒキって意味ないというか,この意味のなさこそを楽しめと作り手は主張したいんだろうなぁ.いい大人は言われなくてもそうするつもりなんだけど,本来のターゲットであるお子様たちは一体どう思っているのやら(苦笑).
とはいえグーネンコにジムを持っていかれた方のピンチは未だ継続中.キスを迫ってマルムさんに吹っ飛ばされて捕まるというどうしようもない理由で黒髭たちに拘束されてしまったジム君は本当に迷惑だ! 黒髭の船から例のオウムが飛んできて,薄めなぞいジジイの頭の上にわざわざ止まり「ガキトチズノカタワレト,コウカンダー!」…交換場所はこの先の海岸.当然ながら言うとおりにしないとジムの命はない.そう伝言を終了したオウムがわざわざフン,とソーノイダの頭に糞を落としていくあたり,まったく意味がないのが素晴らしいなぁ(笑).
黒髭とグーネンコの狙いは地図が示す宝を手に入れること.結局半分の地図では場所を探し出すことができなかった黒髭たちにとって,残り半分の地図は喉から手が出るほど欲しいもの.もちろんそれを渡せば宝を取られてしまう可能性は高まるだろうけれど,ジムを見捨てるわけにもいかないし…欲しいのは両親の情報でインカの宝じゃないとレックスは主張するけれど,彼はナチュラルにあの謎の翼竜のお願いを忘れてやがるんでしょうか(苦笑).ガブたちは勝手にタルで危機一髪な感じで遊んでる….
もちろん地図は大切だけれど,ジムの命には代えられない.そう判断したリュウタたちは悔しいながらも黒髭たちの提案に乗ることを決定.待ち合わせ場所の海岸へと赴き,先に到着している海賊たちとジムを交換.捕われのジムは地図を渡すなと叫んでるけれど,本当に地図を渡さなかったらジムは殺されて,この作品の放映が終了しちゃうぞ? 得がたい2期目に入ったばかりだってのに(苦笑).地図と引き換えに作品を存続させるべく戻されたジムは大変に不満そうで,助けてくれたリュウタたちには一言の礼もなくマルムのところへと寄っていきます.
リュウタたちは黒髭たちの船ををそのまま砂浜で見送って追いかけない.地図を取られた原因であるジムは無駄に焦りまくってますが,レーダーだってあるので少し時間を置いてもそう問題はないとレックスは考えておりますが,本当に遠くに行かれると見失わなくても追いつけなくなる(苦笑).リュウタたちを信用できないジムは,宝を奪われたら父を取り戻す手段がなくなるとパニックに.「なんで黒髭に地図の片割れを渡しちゃったんだよ!」「ふざけんな! 誰のおかげでそうなったんだよ!」…やかましいジムについにリュウタがキレました.
ここまで状況を悪くしたのは,ジムがマルムにキスなんかしようとしたせいだ.自分たちだって両親たちを取り戻したいのは同じなのに,ただでも役に立たない上に,足を引っ張りまくって面倒くさいことにしたのは間違いなくジムで…でも「ごめん,マルム」と一人にしか謝らないんだよな(苦笑).それでも喧嘩せず宝を目指すことでリュウタたちともなんとか合意.そろそろ追いかけはじめないと間に合わなくなりそうなので,辞書に不可能がないらしいソーノイダ…というかエドの海賊船の性能に頼ります.…ウサラパたちが舳先でやってるポーズが,いかにも沈みそうで嫌だなぁ(笑).
先行する黒髭たちはついに嵐に見舞われております.普通なら通り過ぎるのを待つところだけど,同乗していたザッパーはコスモストーンが一刻も早く欲しいので宇宙ウサギと宇宙カメの話で急かす.甘く見て油断していると小僧たちに先を越されると考える彼は,見た目に反して随分と慎重なんだよな.ただ,地図は既に両方ともこちらにあるわけだから,黒髭を急かさせて危険な嵐の海に,羽根のない海賊たちから地図を取り上げて自分たちでさっさと探せば良かったのにな….なんせあの子どもたちの船ときたら「ジェットエンジン,点火ーっす!」と水面下に巨大な推進装置がついてたし(苦笑)!
嵐に巻き込まれ,ついに強い風に翻弄されはじめた黒髭の船.宝の島はもうすぐなんだけど,後ろからはジェットエンジンで恐竜海賊船が海面を吹っ飛び,突っ込んでくる! 甘く見てはならない生意キッズの船はあっという間に近づいて,わざわざちょっと距離を置いて止まる(苦笑).しかも「電池が切れたっす」って…タルボーンヌだって簡単キットだったわけだし,あのジェットエンジンだって未来の組み立てキットなのかもしれないなぁ.そして2隻は,本格的な嵐の襲来に翻弄されることになります.
後半.嵐に入った黒髭の船とリュウタたちの船.高い波濤に激しく揺られ,甲板の上を滑りまくり.ソーノイダなんか船の舵をもぎやがるし,ジムはいつの間にかどこかに避難を決め込んでいるのか姿がないし(笑).もちろん揺れが激しいのは黒髭の船も一緒.帆を畳む余裕もなく海に落ちたり大混乱.羽根のあるザッパーは羽根のない人間たちのひ弱ぶりに呆れつつ,海竜・ジョバリアを召還し黒髭の船を引かせて安定させます.ザッパーはやる気はあまりないようだけど,気はよく回る感じだよなぁ.
早速敵の真似をしようとするリュウタ.ガブをでかくして船を引かせようとするんだけれど…すっかり船酔いで気持ちが悪い(苦笑).そりゃ酔った恐竜をでかくした直後にリバースされたらこれも放映が終了しかねないので(笑)ソーノイダが梅干を出しました! けれどタルボーンヌからもらった大事な梅干の壷は,船が揺れたせいで甲板を右に左にごろごろと転がり…揺れる船の甲板で必死に梅干壷を追わされるウサラパたちの様を,リュウタたちは完璧に呆れつつ見守ります…手伝ってやれよ!
梅干壷にウサラパたちにソーノイダ,それを見守るリュウタたちとマイペースに具合の悪いガブたちが画面を左右に行ったりきたり…なんでこんなシーンでこんなに細かく動かして遊んでるんだろう.馬鹿ですか(笑)? 梅干は異国で飯を食う時に必要で,臍に貼ると船酔いが直る強力アイテム!そんな豆知識はおばあちゃんの知恵袋から出るものであり,おばさんでもおじいちゃんでもないのです(苦笑).
しかし肝心なことがガブを持ち上げて判明.ガブには…臍がない! 卵から生まれるんだから当たり前の話なんですが,恐竜博士とその助手たちが完全に失念しているのがどうにも愉快で…こんなんをじっくりと描く作り手たちもおかしい(苦笑).しかしここは無理を通さねば話が進まない.リュウタはどこからともなく出したマジックで臍を書き込み,「辛いだろうけど,頑張ってくれ!」と梅干を乗せれば,その勢いで復活するガブ!…病は気からってことでいいのかな(笑)?
嵐に沈みそうな船の上でリュウタはガブをでかくして,ガブはそのまま下のジェット推進装置に降りまして…「あの雨雲を吹き飛ばすんだ!」とリュウタに命令されてギガライディーンを発動! まさか技をそう使ってくるとは思いませんでしたが,ガブはエクシアよろしく雲を電撃で吹き飛ばす(笑)! おかげで一気に付近の嵐が止んだため,黒髭とリュウタたちの追走劇も再開.ザッパーはアーマー装備のジョバリアを差し向けるので,ここが出番とウサラパがスピノを投入しエレメントブースターでディノテクト・オン! ウサラパだってやってみたい.
敵は技・オーシャンパニックのイルカのようなオフタルモサウルスでサポート.サイズこそ小さいものの,こいつらの動きは分身しないカゲロウのような感じでかなり厄介.ゆえにウサラパはサポートとしてフタバメガキャノンでフタバサウルスを投入.この使い方は正しくて,フタバは5匹のオフタルモを一気に退け…「フタバさーん!」とマルムさんがうれしそうに手を振っているのが微笑ましい.フタバとマルムの友情については前シリーズをご参照いただきたいですが,本当に今回は小ネタを貪欲に拾うなぁ.
海中ではサポート恐竜,海上ではメイン恐竜同士の戦い.海中でのバトルは海竜の領域ということで,ここまであまり本格的に描く機会が少なかったものなので新鮮だなぁ! 主役のリュウタたちを蚊帳の外にして恐竜バトルは海で熱く展開され…ここでジムが,地図の奪回をリュウタに提案.メタルウィングのプテラノドンで一気に空から黒髭の船に乗り込んで奪えばいい!…って,本来プテラはサポートだからまずはパラパラをでかくせねばならず,そうしたら一発で奇襲がバレるはずなんだけどなぁ(苦笑).
ザッパーはジョバリアでショックウェーブ,ウサラパはスピノでウォーターソード,派手な技の打ち合いにはつい見とれてしまいそうですが,この隙に宝の島に行けばいい…というザッパーの黒髭への助言はちょっと遅かった.リュウタたちがプテラで強襲! しかもリュウタはあくまでもオトリで,本命はリュウタにも黙って勝手にプテラがら降りて泳いで近づいているジムだ! 勝手にオトリにさせられたリュウタはプテラとともに船から狙撃されるという酷い目にあわされてジムの機転がまったく褒められない.自分の失敗を本気で取り戻したいなら,まず自分が囮になるべきです(苦笑).
主役をオトリにするという贅沢な作戦は当然成功.ジムは黒髭から地図を取り上げることに成功…しかし例のそっくりさんに銃を突きつけられてやっぱり絶体絶命に! この危機を救うのはもちろんまだプテラに乗ってたオトリこと主役! 「リュウター!」とジムははじめて自分から野郎の名を叫んで回収される!…ほらやっぱりオトリの方がおいしい(笑).このあたり,3Dと2Dの両方が凄く頑張っているのが素晴らしい!
海中ではまだ続いていたサポート恐竜同士の戦い.フタバはオフタルモたちともつれる戦闘機のように泳いでスピノたちの頭上へと飛び上がり,それに合わせるようにウサラパはなぜかカードにキスしつつ(笑)技・アルティメットウォーターを発動! ジョバリアとオフタルモ全部をまとめて吹っ飛ばし,手に入った恐竜カードは…マルムさんがセーブ.もちろんリュウタたちも無事に船に帰還.ジムがリュウタをオトリに使うような根性悪であることは今更念を押すまでもありません(苦笑).
恐竜カードも地図も取られて,慎重な上に見切りの早いザッパーは事態をミハサに任せて撤退.黒髭の船には追いついて来たイギリス海軍が迫って撤退,さらに…「海賊白髭,速やかに投降せよ!」ってリュウタたちの恐竜海賊船も投降を迫られる.軍艦に大砲撃たれてさあ大変,「ホントに撃ってきやがった!」…いやぁ,バカで楽しい話だったなぁ(笑)! 果たしてガブのヘソはちゃんと消えずに残っているのか.次回,海賊編クライマックスに続きます.
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