古代王者恐竜キング#49

悪の栄えた例はなく,物語もまた終わらない!

ノーピスはタイムマシンで過去へと戻り,彼の改造した恐竜を放つつもりだ.それを阻止するにはブラックティラノを倒し,ノーピスの手からタイムマシンを取り戻さねばならない.リュウタとガブはジュラサンとともにタイムマシンを止めるために動力室を目指し,残るレックスたちは集めた恐竜全てを使った合体技で,ブラックティラノを倒すことになった.
タイムマシンの甲板では,ブラックティラノとレックスたちの戦いがはじまる.リュウタからカードを預かったジュラサンも到着し,シークレットを含め召還可能な恐竜たちが合体技のために全て実体化される.一方動力室までたどり着いたリュウタは,ノーピスの罠で電撃檻の中にガブとともに閉じ込められてしまった.恐竜をDNAから改造することを進化と言い切るノーピスは,恐竜が滅ばなかった世界を実現する悪魔の実験に心を奪われていた.

数々の真実の暴露の末についにやってきた最終回.駆け上がる疾走感は維持したままで,真っ直ぐに次シリーズへと突入していく「恐竜キング」! 1年掛けて準備されたクライマックスはもちろんハッピーエンド!…なんだけど,実際は別の危機を迎えて来週以降も続いていくからなぁこの物語(笑).ソーノイダやノーピスのように恐竜をおもちゃ扱いすることはいけないと繰り返し語り続けてきた本作の場合,普通ならOKなパワーアップが不可能.だからこそ,最後の最後までちび恐竜が戦力になってしまうという決着は,とても本作らしい終わり方だなと思います…いや,確かにちょっとしょぼい感じは否めないんですが(苦笑).
1話完結の原則を守るため,敵味方ひっくるめて全登場人物たちが色々とうかつ.同時期の恐竜が出ると不思議空間がパワーアップするとか,なぜにカプセルの状態で恐竜たちが眠っていたのかとか,回収しきれなかった謎もそのままに終わっていきますが…きっと新シリーズで回収してくれるんだよね(笑)? 脚本は神戸一彦,平野靖士.演出にいとがしんたろー,絵コンテが藤原良二,作画監督が長生中・鈴木幸江・山崎智加と…豪華なのか一杯一杯なのかわからない(苦笑).

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古代王者恐竜キング#48

悪いことをしたら謝る!

アジ島の正体はエンシェント博士たちが作ったタイムマシンだった.それを乗っ取ったノーピスは,遺伝子操作で作り出したブラックティラノをリュウタたちの住む街へと降下させる.これ以上ノーピスに好き勝手されたくないのはDキッズもアクト団も同じ.しかし自分の過去をねじ曲げられてしまったレックスは,未だに謝りもしないDr.ソーノイダに協力する気持ちになれないでいた.
うまく手を組めずにいるDキッズとアクト団を笑うノーピスは,マルムを人質に取ってディノホルダーを渡すように要求する.仕方なくリュウタたちはディノホルダーを渡し,ノーピスもブラックティラノを撤退させた.奪われたディノホルダーを取り戻すため,リュウタたちはアクト団の飛空挺に無理やり乗り込む.タイムマシンまでもう少しのところまで飛んだものの重量オーバーで墜落しかける飛空挺から捨てられたのは,やはりウサラパたちだった.

最終回まであと1話.駆け足で一応の終局に向かって走る「恐竜キング」.本作は事前に読めない放映休止はなかったはずだから,このスピード感は恐らく作り手の狙いである…はずなんだけど,実際のところはどうなんだろう(笑)? 視聴者が逆境のストレスを味わう期間をできるだけ短くする,昨今のキッズアニメのスタイルをなぞったようにも見えるけど…悠長にやってたら最終的に話数が足りなくなったようにも見えるんだ(苦笑).
今回は最終回直前ということで物語も映像も頑張りまくり.脚本の前川淳はいいとして,作画監督の金栄範は怖いリュウタや作画の不安定でおなじみのはずなんですが(苦笑)さすがにクライマックス直前なので,作画が国内で賄われているようで一安心.気になるのはマルムさんが時々下膨れな程度かな….絵コンテ・演出は高橋順.映像が全体的によく遊んでおり,特にアクションシーンではコマ送り必須の面白い画面が続出です.

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古代王者恐竜キング#47

野望のせいで悲しい生い立ち

皆の見ている前でタルボーンヌを攻撃したことから,リュウタたちだけでなく自分以外のアクト団も敵に回したノーピス.これまで隠してきた本性を剥きだしにした彼はアジ島を乗っ取り海上へ浮上させる.上に堆積していたジャングルを落としたアジ島は,ひとつの巨大なタイムマシンだったのだ.Dr.ソーノイダたちはティラノの完全化石で実験しているノーピスからタイムマシンを取り戻そうとするが,あっさりゴミ溜めに落とされてしまう.
Dラボに戻ったリュウタたちは,ジュラサンからアクト団とレックスの過去について知らされる.レックスの両親,エンシェント博士とその妻のクリテイシヤ博士,2人の助手であったノーピス,そして共同研究のDr.ソーノイダたちは今から100年以上未来の人間だった.エンシェント博士が発見した石版に記録されていたのは,絶滅に向かう恐竜たちが助けを求める意志だった.タイムマシンで過去へと飛び,恐竜をカード化することで種を保存しようとしたエンシェント博士たちだったが,Dr.ソーノイダとノーピスがタイムマシンのコントロールデータを消去して,タイムマシンを元の時代に戻れなくしてしまったのだ.

最終クール最後のクライマックス突入中! このときのための伏線を爆発させる「恐竜キング」.ジュラサンによって明かされるアクト団とレックスの過去は,ここまでの伏線に矛盾しないごく順当な内容でありました.決戦構図はDキッズ+アクト団対ノーピスとなるはずなんですが,過去が明らかになったことによりドクターとレックスの間に加害者と被害者という緊張関係が生まれてしまったのがややこしい.つうか,こうなるとあの古代博士すら,凄くまともな博士に見えてくるのがなぁ…(苦笑).
脚本はダイナミックな三浦浩児.演出工藤寛顕,絵コンテ伴山人,作画監督高橋晃・和田喜彰なダブ回なので映像はもちろん安定.本作でははじける個性をあまり強く押し出さずやってる工藤氏だけど,こういうスタンダードな芝居でもやっぱり上手いなぁ…ノーピスの黒っぷりはさすがにハジケていたし,別れ際のVサインはほとんどの視聴者が元ネタに気づかないと思う反則ぶりだったけど(苦笑).見逃せないのがエンディング,ガブが見栄を切るところでサイカ乱入.お帰り,サイカ!

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古代王者恐竜キング#46

動き始めた黒い歯車

リアスが修理していた謎のアンドロイドが,ガブの噛み付きでついにまともに意識を取り戻した.彼の名はジュラサン.過去の記憶のほとんどはノーピスに奪われているものの,どうやら誰かの執事をやっていたらしい.そんなジュラサンには,Dr.エンシェントという名とともにレックスの網膜パターンが記憶されていた.
恐竜島ではノーピスがティラノを使って無茶な実験をやっているのをロアが目撃してしまう.実験の結果ティラノは倒れてしまうのだが,ノーピスにDr.ソーノイダの身柄を盾に脅されたロアは祖父にも原因を話すことができない.ロトとロアはティラノを連れて竜野動物病院を訪問するが,倒れた理由を話さねば治療できないと言われたロアはついに,Dr.ソーノイダを助けてほしいと皆に頼むのだった.恐竜を愛さず改造の材料にするノーピスこそ,恐竜たちとアクト団とDキッズの共通の敵だったのだ.

伏線回収も終了間近.ついに予測されたクライマックスに突入する「恐竜キング」! サンライズのオリジナルキッズ向けなら絶対やってくれるはず.そういう信頼にきっちり応えた最終構図がついに視聴者の前に姿を見せてきましたが…すげえ,ノーピスが感動的なほど真っ黒だ(苦笑).確かに純粋なキッズ向けとしては,ラスボスに甘さや弱さがあるとラストをピリッとさせるのが難しくなってしまうので,ここで目一杯悪役を演じてもらわないと困るわけですが…にしてもあまりに黒すぎて,むしろ笑えてきちゃってどうしよう(笑).
謎のじいさんことジュラサンの正体,そして天涯孤独なレックスの正体…実態は次回送りとなった部分もありますが,主なところは今回で明らかに.…実はレックスは博士当人ではないかとまで思ってたんだけど,さすがにそこまではやらなかったな(笑).この件にカタがついたら,レックスはどちらの時代を選ぶことにするんだろう.脚本は重要回なので平野靖士,絵コンテ・演出は渡辺正樹,作画監督が石川てつやで,決して絵が悪いわけではないんだけれどいつもにない線の強弱は独特.

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古代王者恐竜キング#45

不幸も幸せなクリスマス!

クリスマスを迎える古代家では,パーティを前に子ども達よりもリュウタの父母が浮かれていた.マルムがサンタ風のドレスでやってきたことから今晩のパーティもコスプレでやることが決まってしまい,リュウタやレックスまでやりたくない仮装をさせられる.そんな恥ずかしくも幸せな古代家の様子をアクト団のロトとロアが庭から見ていた.Dr.ソーノイダに頼まれて,Dキッズから恐竜カードを奪い取りにやってきたのだ.
未来からこの世界に望まずやってきて帰れないロトとロアは,両親と一緒で楽しそうなリュウタたちのクリスマスを壊してやろうと考えた.最初はケーキを取りに行った母親を足止めしている間にリュウタたちをおびき出し,恐竜カードを取り上げてやろうと思ったのだが失敗.なぜか古代家のパーティに加わることになってしまう.亜紀さんだけは何も知らないものの,ロトたちの正体を知っているリュウタたちがロトたちと一緒に仲良くパーティするのは凄く難しいことだった.

4クール目もそろそろ後半.クライマックス目前だからこそしみじみと心情を語る物語を投げ込んでくる「恐竜キング」.最終決戦時の構図は未だ見えないけれど,ここでわざわざ敵側に親近感を持たせるエピソードを投入してくるってことは,やっぱりそういう構図に持っていくつもりだろうなぁ.脚本は繊細な丸尾みほ.演出が杉山慶一で絵コンテが藤原良二ならば手堅い布陣のはずだけど作画は大荒れ.これは作画監督の江上夏樹・村上直紀の責任というよりは,動画の大観アニメクオリティでしょう(苦笑).
いかにも悩みのない主役らしく,両親健在で愛される幸せな境遇にいることをよくわかってないリュウタの行動は,その境遇に戻りたくてたまらないロトたちから見れば贅沢で横暴.そりゃ嫉妬したり空回りするのも当然で…でも自分たちよりもさらに不幸なレックスのことはさらりとスルーしちゃうあたりが,子どもって本当に残酷だ(苦笑).視野が狭くて自分の周囲の都合のいいことしか見えない,ただ可愛いとか素直とかではない,上っ面だけでない強欲な子どもらしさが描かれているのがとても面白い.

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古代王者恐竜キング#44

舞妓は20歳くらいまで!

フクイサウルスの化石を京都の大学に運び,オーエン博士と一緒に調べるはずの古代博士とお伴のリュウタたち.けれどオーエン博士も古代博士もフクイサウルスより京都の舞妓さんの方に夢中で,リュウタたちを置き去りにして茶屋に遊びに行ってしまう.仕方なく京都観光をはじめようとしたリュウタたちのディノホルダーに現れる恐竜反応.この京都に出た恐竜を探すリュウタたちは,うずくまって泣いている舞妓さんと,その舞妓さんの花簪を盗むフクイサウルスに出会った.
恐竜反応を捉えた恐竜島からは,ウサラパたちに加えてようやく腰の治ったDr.ソーノイダとロト・ロアが一緒に京都へやってくる.Dr.ソーノイダは舞妓を追いかけるのに夢中.残るウサラパたちとロトたちが京都で恐竜を探しはじめる.リュウタたちの仲間がフクイサウルスに綺麗なものを集める習性があるという話をしているのを聞いたウサラパは早速舞妓に変装.自分が美しい囮となって恐竜を引き寄せようとするのだが,先に釣れてしまったのは厄介なオーエン博士だった.

これまでに積み上げたものを消化しながら終盤突入中.先読みの楽しみが増している「恐竜キング」.真面目に考えてこうじゃないか?と思ってたモノが当たったり外れたりするのを確かめながら見るのは本来のターゲットのキッズには確実に無理な楽しみ方.自分も時々前に書いた感想を確認しつつ,あの時あいつがあんな行動を取っていたのはなぜだろうとか思い直したりしています.年末年始の休止期間にそういう未回収の部分を整理しておくのもいいかもしれないな.
一時期崩れていたもののすっかり復調した作画は今回も美麗! 演出池野昭二,絵コンテ菱田正和,作画監督鈴木幸江という抜群の布陣で京の名所を爆走します.普段から史跡や名所を次々に描き出さねばならない背景も,今回は恐らくいつも以上に大変であったに違いない.神戸一彦脚本は,展開はちょっと強引だけど映像になると凄くいいシーンになるんだよなぁ.そして詩乃役の天野由梨! とんでもないベテランがぽんとゲストに投入されたことにびっくりですが…ええっと,特に年齢の面ではウサラパ様と同類では…(苦笑).

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古代王者恐竜キング#43

計算高い天使のテーゼ

シベリアで暴れたのが原因で風邪をひいてしまったガブとエース.けれど獣医であるマルムの父が抱える注射器の餌食になるのが嫌で逃げ回り,仕方なく飲み薬が処方される.同じ頃恐竜島でも恐竜たちの間で風邪が蔓延.タルボーンヌの看病もまったく期待できない今,島外から医者を呼ぶしかないと瞬間移動装置で建物ごと島に転送した「竜の動物病院」は,実際は竜野動物病院,マルムの家だった.
恐竜たちの治療をマルムの父に強制しようとするアクト団.しかし注射器を使いたかった竜野医師にとってこれは最高の機会だ.早速サイカたちを追いかけて,タルボーンヌの協力の元で注射器の餌食を増やしていく.その傍らでリアスは以前一緒に行動したノラッティ~と再会.彼がアクト団の一員と知ったリアスは,島を脱出するために彼の恋心を利用するのだった.

伏せられていた設定が明らかになるのと同時に現状も大きく変化をはじめ,過去ののんきな定型にどんどん戻れなくなっていく「恐竜キング」.頭の悪い3悪党が子どもたちに負けてカードを取られるという黄金パターンももはや過去のもの.そもそも恐竜カードの残りはごくわずか.それが尽きればレギュラー恐竜の取り合いかカードを保存している施設の強襲しか残されていないわけで…そういう意味で今回の転送の意味合いは非常に大きい.家ごと,Dラボごと,あるいは学校ごと島に転送されてしまえば,リュウタたちは最終決戦を回避することはできなくなるのです.
てなわけで予測される決戦に向けて緊迫感の増す今回は…リアスさんへの気合の入り方が尋常じゃない(笑).ダブ回らしく作画・演出面はきっちり安定.脚本神戸一彦,演出河村智之,絵コンテ伴山人が純情なお兄さんを冷静にたぶらかす天使を描きます.…そういやこれまでエド回ってないなぁ.これは単に彼が割食っているだけなのか,それともこの先重要な役割が割り当てられているためなのか?

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古代王者恐竜キング#42

やっぱり関係あるのかよ!

恐竜島に戻って来たタルボーンヌはすっかり調子を崩していた.ウサラパたちに勉強させようとしてみたり,ロトたちに遊べと言ってみたり.ハリウッドのスタジオで感電するより先に,ノーピスが横浜で彼女の背後から与えた電撃の影響が大きいのだろう.未だにロトたちに恐竜を集めさせているノーピスは,ニュースの中で探していた者の顔を見つける.それはこれまで何度もリュウタたちの前に姿を現していた,謎の老人だった.
ロシアのモスクワで恐竜が出現したことを知ったリュウタたちは,早速現地へと向かう.既に出現していたアンペロサウルスはシベリア鉄道の貨物車に潜り込んで眠りだし,リュウタたちがそこから出してカードに戻す前に特急が発車してしまう.狭い貨車の中で大きなアンペロサウルスが暴れれば車両が脱線するから,パラパラの歌声で眠らせたまま,次の駅で止まるまで待つことにした.

物語はそろそろ終盤に突入,どんどんネタばらし中の「恐竜キング」.ここまで緩やかに積み上げてきたものを全部使った,メインスタッフリストに恥じぬ案外ハードな展開がこの先で展開するはずで…今回もまた黒いノーピスによる犠牲者が発生! 謎のじいさんことジュラサンが大変なことに….前からひょっとしてそう来るかなーとは思ってたけどやっぱし関係者だったのか(苦笑)! 今回も作画は比較的安定してますが,作画監督金栄範なのでリュウタの顔がときどき怖い.
キッズアニメのクライマックスは本拠地と地球を守るための戦いというのが世のお約束で,そろそろDラボが直接狙われてもおかしくない時期にも突入.逆にここまで引っ張っても時間移動をしてこないってことは,恐竜カードを全て集めることが時間移動の鍵になっている可能性が高そう.あの時空の歪みを移動して時間を越えるつもりかな? でもドクターたちの行きたい時間と,ノーピスの行きたい時間は違う気がする….

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古代王者恐竜キング#41

思い通りにならないことが多い!

アメリカ・ハリウッドの映画撮影所でペンタケラトプスが出現.現場ではたまたまレックスの父,オーエン博士がアドバイザーを務めるはずの恐竜映画が撮影されていた上に,港で拾われたロボット・タルボーンヌまで運び込まれた上,落雷の衝撃で不完全ながらも再起動を果たしていた.恐竜出現を知ったリュウタたちやアクト団のロトたち,さらにウサラパたちも早速撮影所へと駆けつける.
広い撮影所でリュウタたちは即座にガブたちとはぐれ,恐竜探し以前に相棒を探すことになってしまった.迷子のガブたちはスピノバーグの撮影現場に紛れ込んでリアリティのないはりぼて恐竜を壊した上,角竜のはりぼてに乗って暴走を開始.ペンタケラトプスはその角竜の後を追いかけはじめ,いつの間にやら月面のセットでロボット軍団を従えるタルボーンヌと真っ向から対決していた.

クライマックスに向けてテンションが上がってきている「恐竜キング」.ここまで溜めに溜めた伏線が次第にほどけてきている最近は1話も見逃せないわけですが,今回は単独の作品としても最高の出来.作画は最良,動きも2D3Dともに抜群,緩急の効いた構成も絶妙! 三浦浩児のダイナミックゆえにツッコミどころも激しい脚本を,絵コンテ演出の菱田正和監督が好き放題に膨らませまくり,作画監督の平岡正幸が細かいところまで遊び倒した一大娯楽回! 最初から最後まで年末大サービス(笑)!
主役が3人3匹,敵が2組5人1匹,ゲストがオーエン博士とパンチョ,スピノバーグ監督と助監督,ジョニー・デッパ,ペンタケラトプス,タルボーンヌ…あまりに大量すぎる登場人物たちがあちこちで絡み合っては離れていった末に訪れる最終決戦が…あんなことになってしまうとは(苦笑).裏テーマは「報われぬ恋」に違いなく,ガブの賢さや名演技ぶりにも呆然.そして決して見逃せないのが最終決戦で次々に合成される映像の中の1枚…あの桜咲く背景には凄く見覚えがあるぞ(笑)!

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古代王者恐竜キング#40

生ハム食めば家族思ほゆ

横浜中華街で戦って以来,タルボーンヌは恐竜島に帰ってこない.おかげで島の内部は散らかりっぱなしで滅茶苦茶.食事もつくってもらえないからジャンクフードで腹を満たすしかないような状況だ.宿題を片付けなくても恐竜を捕まえにいけるのは子どもたちにはいいことだけれど,彼女がいつ帰ってくるのか,ロトたちにもウサラパたちにもわからない.
唐突に出掛けていったたリュウタの母が滞在しているスペイン・バルセロナに恐竜反応が出現.早速リュウタたちは現地に向かおうとするものの,古代博士がそれを引き留める.自分も一緒に妻の元へと行きたいけれど無理だから,せめて手紙を持って行ってくれと言うのだ.手紙を持たされたリュウタたちがスペインに到着し早速観光していると,市街地でアロサウルスが暴れている.

タルボーンヌの一時退場によって大仕掛けが動き始めた「恐竜キング」.オリジナル作品のため開始当初にはこういう日が来る保証などなく,けれど過去の経験と推測から選びここまで全力のレビューを続けてきた自分としては…ここまでやってきて本当によかった(苦笑).そうなるはず!と信じていても,その気持ちを半年以上維持するのはかなりキツいし,この期に及んで大仕掛けが動かなかったら完全にくじけていたと思う(笑).
今回は久しぶりのダブ回で作画は部分的にはバランスを崩す場合があるものの概ね安定.ロングでもあまり崩れないところが完全海外とは質が違うよね.演出工藤寛顕,絵コンテ伴山人,作画監督高橋晃・和田喜彰と贅沢目の映像で描かれるのは…うわーあんなものを壊したー(苦笑)! タルボーンヌが消えた後のアクト団の困りっぷりも見所で,ノーピスがあまりにも黒すぎるせいで悪のはずのアクト団がなんだか気の毒に見えてきます….

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