ケロロ軍曹#51

「問題だらけの素敵な友達の巻」

午前3時に指揮官より軍曹に下されたのは,24時間以内の撤退命令だった.1年経ってもペコポンはちっとも侵略できていないので,このまま帰っては大変なことになると考えた軍曹は,急いで侵略マニュアルを読もうとするのだが家事優先でなかなか進まず,結局ほとんど読めないままで夕方となってしまう.今日の夕食は軍曹が家事を頑張ったご褒美のビーフシチュー.秋ママさんにも誉められる軍曹だが,もう明日はここにいないのだ.夕食の後片付けもきっちりとこなしながら,軍曹のペコポン最後の日は終わっていく.結局侵略はできなかったけれど,旅立ちのときはすぐそこだ.

子どもと大人の心を同時に掴む秀作コメディでありかつ特殊なガンダムシリーズでもあった「ケロロ」.今回が第1期の最終回で,一応の区切りとなります.原作そのものの良さがあるとはいえ,1年という長期に渡って粒揃いの作品を提供し続けたってのが素晴らしい.作画の面でも物語の面でも卒がなく,観客が受け入れられるぎりぎりのラインをきっちり狙って暴れてくれる,非常に良く計算された見事なショーを見せてくれました.今回は区切りのエピソードなのでいつもよりも感動増量.1年かけて侵略するはずが逆にペコポン文化に洗脳されてしまった軍曹のじたばたぶりをお楽しみください.

前半は最後の1日.悪夢のように軍曹の夢枕に立つ指揮官の立体映像.午前3時の通信は,24時間でケロン星に帰れという命令.「留まれば命の保証はできない」なんてのは確かに悪夢と勘違いしてもおかしくない台詞ではありますが,この命令は…現実.そしてはじまる,いつもじゃないようでいつもの(笑)最後の1日.
撤退命令が現実とわかって大汗をかく軍曹.なんせこの1年,ペコポン侵略そっちのけでバンダイに侵略資金を突っ込んできましたからね(苦笑).この状態で戻ったら,どう考えても処罰は免れません.というわけであわててここまで漬物石がわりにしていた侵略マニュアルを読もうとするわけですが…相変わらず計画性のない軍曹は全然懲りてない.正月も宿題溜め込んで大変なことになっていたじゃないかよぅ(苦笑).それでも必死でマニュアルを読もうとする軍曹は,夏美さんの妨害を必死でかいくぐりつつ読むことに.一応,マニュアルは実践の手引書なんですが,このあたりで目的がペコポン侵略からマニュアル読破に変わってるのはまずいよなぁ(笑).
二宮よろしく家事をこなしながら本を読む軍曹.さすがマニュアル.余程のアホでもちゃんと読めばそれなりになるように記述内容は至れり尽くせりで…夏休みの手引きの冒頭みたいだ(苦笑).ペコポン最終日を軍曹は,結構適当に家事をこなしながらマニュアルを読んだり掃除機で吸ってくしゃくしゃにしたりしつつ,過ごします.スイトール君が部屋中のマニュアルを吸ってしまう動きとカメラワーク,地味に凄いなぁ! その頃,部下たちもそれぞれに最終日を過ごしています.撤退準備をするギロロはテントの中で芋を発見.タママは一人きりで菓子の食い修めを実行中.とはいえ,寂しさが先に立つと味どころじゃないよね.
結局マニュアルすら読み終わらなかった軍曹.けれど今日軍曹の邪魔をしたという記憶は,明日の夏美さんからはきっと消えているはず.撤退の際には関係者の記憶を消すのが,宇宙人のたしなみ.軍曹のペコポン最後の夕食は夏美さんのビーフシチューで,これは軍曹が今日家事を頑張ったご褒美.姿も立場も全然違うのに,ダメなところは怒るかわりに,良いところもちゃんと認めてくれる日向家.1年前に転がり込んだ宇宙人たちは,1年かけて日向家の出来の悪い家族になったわけです.秋ママさんはお小遣い20%アップとまで言ってくれるんですが…軍曹には次のお小遣いの日はもう来ない.夏美さんのおいしいビーフシチューを食べる日も,もう来ない.
ギロロは愛する夏美さんに,言葉のかわりに焼き芋をあげ,軍曹も言葉のかわりに皿洗い.どうせ言葉にしても,明日の朝には消えてしまうなら,とても口には出せないよなぁ….結局今日は何もできなかったけれど,日向家の役に立ったので,これでよかったのでしょう….軍曹は荷造りを完了します.

後半はケロンのいない「ケロロ」.友達のところからケロボールを回収した軍曹.夜の中でそっと別れを告げて,公園に集合する小隊一同の姿は,さながら妖精の国に戻る妖精のよう…いや,連中はもちろん宇宙人なんですけど(笑).公園に集合する中には,軍曹と一蓮托生なモアさんもお待ちかね.ペコポンの平和のためにはそのほうがありがたいのは間違いなし.半分忘れられながらもちゃんとドロロも到着し,いよいよお別れ! …と思ったら小雪さんがわざわざお別れの挨拶に.「ケロロ」の麗しいお嬢さんたちの中でも,小雪さんはスタッフに愛されていたのか,随分と厚遇されてたんじゃないかな.そして残るは最後の仕事.全部消すスイッチで思い出を徹底的に消去します.
光の中,迎えの宇宙船へと引き上げられていく軍曹たち.しっかりガンプラ抱えてる軍曹.きっと本当は工場ごと持って行きたいだろうなぁ…スイッチの効果で地上では消えていくケロンの痕跡.その痕跡に結びついた楽しい記憶とともに,全て闇の中で在りし日の姿に.何もかも消えていく彼らのいた証拠.食器も,当番も,…記憶も.異世界の者との別れとしては古典中の古典とも言えるこの状況で,軍曹が叫ぶのは「さよならなんて,嫌であります!」…このあたり,お約束だからはっきり先は見えているんだ.それでもぐっと来るのは演出と声の力だよなぁ.
軍曹たちが消えてから数日後.軍曹たちがいることによって楽しい方向に回っていた冬樹たちの日々は,平和で,しかしありきたりのものへと変化.散々迷惑もかけてくれた軍曹たちですが,あいつらがいたから面白かったこともたくさんあったんですよね.既に失われてしまった空白を埋めるものに気がついたのは,全編で目立たないながらも(笑)ペコポン人としては軍曹と最も長い時間を過ごした冬樹.地球儀の真横に,地下室に,冷蔵庫に…誰かの痕跡を感じ,ついに中に入っていたジオングのプラモを見て泣く冬樹.それは,ガンプラが何よりも好きだった,大切な友達!

最後は割としょうもないオチで終わるんですけども(苦笑),空白を見せることによってそこに居た存在の大きさを逆に見せつけるという技法がぴたりとはまった,最後まで本当に上手い作品でした.プロの作る見事な商品はいつだって面白かった上に,あいつらがまだまだ帰らないなんて,サービスするにも程がありますよ(笑)! ここまででかなり原作のストックを使ったはずなので,時間帯変更の次期シリーズではオリジナルが多くなりそうですが,今までのオリジナルの品質を見る限り,スタッフやターゲットの大幅な変更がなければ恐らく大丈夫じゃないかな.
あれだけ悲しい話にしておきながら,実はただの健康診断だった軍曹たち.けれどこのまま冬樹たちの前から姿を消すはずが,冬樹がジオングに足をつけたので(笑)たまらず軍曹が飛び出して…「軍曹! どこ行ってたんだよ!」
…そして日向家の侵略の日々は,再びはじまります.

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ケロロ軍曹#50

「兵士は恋にかなわないの巻」

テントの中でギロロが見つけたディスクには,ペコポン侵略に先立って記者会見を受ける小隊の様子が映っていた.それを見て現在の自分の間違いぶりに気がついてしまったギロロは,軍曹たちをけしかけて日向家を制圧することにする.外界との交通・通信手段を破壊し,外交官たる冬樹の動きを止め,難敵・日向夏美を倒すのだ!
電話機を壊した軍曹たちを懲らしめるために基地に入った夏美は,抗争の中,いきなりひどい熱を出して倒れてしまう.外界とは断絶されたこの空間では助けを呼ぶこともできない.原因不明の高熱が続けば命にも関わるこの事態に,ギロロは夏美を救うべく,一人宇宙へと旅立った.

開始当初から見せていた抜群の安定感を維持したまま,ついに1年を迎えるところまで来た「ケロロ」.土曜午前の手堅いお楽しみとしてすっかり定着した感がありますが,この時間帯から離れるときも近づいてきました.この作品,作り手も見る側も全員ギロロが大好きなんですが(笑),特に良いのはやはり夏美さんと絡んだときのうろたえぶり.今回は図らずも恋に生きることになってしまった上に途方もなく上司に恵まれない気の毒なケロンの生き様をたっぷりとご堪能ください.

前半は大事になるまで.ほぼ1年,ケロロ小隊にはあんまり穏やかな一日は訪れなかったわけですが,本日もろくなことは起きません.発端はギロロが見つけたディスク.お国の英雄として出征する際の記者会見映像を見て,今の自分のやられぶりに改めて愕然とするギロロ…って結構頻繁に愕然としているような気はするわけですが(苦笑).特に敵の女性兵士と恋に落ちるなんて,ぶっちゃけありえなかったはずがものの見事に一人で落ちている現実に改めて打ちのめされます.しかもあんまり報われてないのが泣かせるよなぁ.国や過去の自分に対する恥ずかしさで一杯のギロロは,恐らくはその照れ隠しに(笑)夏美さんに戦いを挑むことに.
最近は軍曹たちのふがいなさを苦々しく見守るばかりのギロロですが,今回は強硬に戦闘を主張.でも,前段説明なしで企画を持ち込むのは,プレゼンとしては非常によろしくありません.ペコポン侵略に来てはや1年なんですが,確かに小隊がこの日向家すら征圧できてないのは間違いなく.立派な見送りを受けてしまった身としては,それなりの成果を出さなければ格好がつきません…っていつだってかっこなんかついてないよね(苦笑).壮行サッカー試合にパレード,そして真っ赤なスカーフ…渋いネタ.そんなわけでこの家の指揮権が欲しくなるわけですが,悪魔であり天使である夏美さんが障害に.軍曹のオタクなペコポンかぶれは見事なもんですが,ギロロの随分と特殊な方向に先鋭化したペコポン趣味はどう評するべきなのか(苦笑).
なにはともあれ制圧してみることにした軍曹たちは,まずは通信手段を徹底して遮断.たまたま日向家に潜入していたドロロがあわてて外部に連絡しようとするも,外部と完全遮断する電磁バリアのおかげで黒焦げに.ここで焦げなければ,勝手に開設した隠し通路とかで脱出する余裕もできたんでしょうが,なんせ,焦げちゃいましたからね(笑).彼が出てくると特に軍曹が戦意を失うということで冬樹を珍しい本で足止めをして準備完了.今回のターゲットは,夏美さんただ一人.
軍曹たちに電話機をぶっ壊されたクレームつけに基地に踏み込んだ夏美さん.毎度軍曹たちの前に立ちはだかる手ごわい女ソルジャーぶりは今回も素晴らしく,軍曹の新作ペコポンスーツ「最終兵器母さん」のコンセプトの大間違いぶりも手伝って,夏美さん初戦は完勝.その隙を突いて背後を取るギロロですが普段の夏美さんなら特段の問題はなさそうなのに,思いもよらぬ伏兵に夏美さん撃沈.いきなり,高熱を出して倒れてしまいます.
敵兵士がいきなり病に倒れて戦いは中断.しかも外界から遮断したのが完璧に裏目に出て,薬も医者も呼べない始末.もちろん全部軍曹のせい…ではなく,実際はけしかけたギロロの責任が重い.最大の障害が消えたと嘯くギロロですが,冬樹に言われなくてもどれほどひどいことを言っているのかは本人が最も自覚しているはず.けれど「初の捕虜が死亡は不名誉」という仲間からの方便を吹き込まれ,夏美さんを救うべく挑む決死の旅! 夏美さんのためならば,黒焦げ程度なんのその!

後半はひどいや軍曹(笑).夏美さんが原因不明の高熱に苦しめられている頃,あの軽装で宇宙商人のもとを訪れたギロロは,特効薬である宇宙ケルベロスの肝を購入を希望.しかし生憎暴れている生きのいい奴しかおらず,購入資金のかわりに宇宙ケルベロス退治に挑むことになったギロロは命を削る激闘を演じることに.さすが特効薬だけあって,多少傷つけた程度ではあっさり回復するケルベロスに対し,ギロロは長期戦を挑むことになります.ギロロのバトルシーンは今回の見せ場の1つで,ケルベロスの3つ首と尻尾がメリハリついて動いているのが素晴らしい.宇宙ケルベロスの凄まじい攻撃に気を失いかけるギロロ.そんな漢を目覚めさせるのは,愛する者の幻.少なくとも夏美さんをを助けるまでは,ギロロに死は許されないのです!
その頃,冬樹に申し出て夏美さんの看病を手伝う軍曹とモア,そしてドロロをおつかいにやることでバリアの効き加減を確かめ続けているようにしか見えないタママ(苦笑).やってることがずれてる奴もいますけど,皆,夏美さんのために一生懸命.怖い暴力ツッコミに定評のある夏美さんですが,それ以上に,小隊にとっても失えない大切な仲間として認識されていることが判明.敵兵士にそんな感情を抱くんじゃ,やっぱり軍曹たちの負けでしょうね(笑).
そして,必死の夜は終わり次の日の朝.熱の下がらない患者のため,ギロロがぼろぼろになって持ち帰ったのは壮絶なハンティングの成果である宇宙ケルベロスの肝! ギロロを命をかけた夏美さんへの愛をようやく彼女のために使えるのかと思ったら…ボケガエルが(笑)! あまりの惨事にここまで必死で気を張ってきた漢もさすがにばったり.というわけで本来はここで終わってもいいはずの物語はさらに続きます.
ドロロとタママの努力によって(笑)バリアは破れたものの,時は既に遅く.夏美の熱は下がらずついに死の淵に.一晩の成果を失ったギロロは言葉をかけるしかなく,それに応える夏美さんの「私が死ぬわけないでしょ」は嘘の一歩手前.夏美さんを大切に思う弟と宇宙人たちの前で,そしてまだ言いたいことがあるギロロの前で,夏美さんの命の炎は弱弱しく揺らぎ…しかし,これを救ったのはクルルの能力!
もちろんファミリー向けのギャグアニメなので夏美さんが命を落とさないのは当然.それでも,例え軍曹が全ての元凶だとしても(苦笑)夏美さんが助かってよかった.ちなみに夏美さん,どうせ軍曹だけ居たってろくなことはできないんだから,むしろクルルの方をを再起不能にしたほうが後々のためにいいんじゃないか?
ラストは手当てされるギロロと,手当てしてくれる夏美さん.こんな風にわずかでも報われてしまうから,あれほど強いギロロでもいつまでも恋を切り捨てられないわけで.要するに,美少女こそ最強の兵器.というわけでついに1年.次回,最終回?に続きます.

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ケロロ軍曹#49

「他愛なくって一癖あっての巻」

(A)ある日異常現象が日向家を襲う.クルルが夏美のかわりに洗濯物を取り込み,冬樹の捨てられそうな本を助けたのだ! 軍曹たちはいつもと同じようにハイテンションで内輪もめしているのだが,そこで「処世術」について偉そうに語るクルル.実際にその言葉の通り,冬樹も夏美もクルルにお礼に来るからうろたえる軍曹たち.コツは簡単.普段やらないことをやればいいらしいのだが.

(B)桃華はホワイトデーに冬樹にお返しをもらって上機嫌.あとは冬樹に愛の告白を受けたいところだが,これは一筋縄ではうまくいかない難解なミッション.そこでスーパーコンピュータでシミュレーションを行い,事前に全ての問題点を潰すことにする.桃華はシミュレーターで冬樹に告白されるべく様々な状況を経験するのだが,一癖ありすぎる隣人たちのためにやっぱりうまく進まない.

いつもは手堅く上手い芸風で確実に笑わせてくれる「ケロロ」.普段に比べると今回は随分とテンションが高く,無茶な話を勢いで持っていく傾向が強いんですが…一般的な評価はともかく,自分はこういう回が一番好きだ(笑).題材としては他愛のない古典で見飽きるくらいのネタなんですが,その演じ方とふざけ方が絶妙! このネタで陳腐さを極小にできるのは,やはりキャラの強さが尋常でないからでしょう.その一方,製作側のジョージ・ナカタいじりがもの凄く楽しそうでたまりません(笑).

前半はやり慣れないことをやってみる試み.冒頭から「あの」クルルがなぜかちょっとした善行を積むもんだから不気味でたまらないですね.しかしサブタイトルとその後の展開によって,クルルなら当然取るであろう行動から視聴者の目を上手に逸らす,というテクニックが抜群です.クルルが奇行を行うのに対し,軍曹たちはいつものとおりに内輪もめ.ペコポン征服がうまくいかない理由については,全面的にギロロが正しいと思います(笑).趣味にかけるリソースについては,頻度や価格だけではなく一定期間内の総額を出すといいのではないかと.費やした時間についても現在の時給で換算しておくと,泣きたくなること請け合いです(苦笑).小競り合いを傍観していたタママまで引き込まれて展開されるバカテンションの内輪もめを止めるのは…今日は様子がおかしいクルル.しかしさっきの奇行はクルルの処世術.しかもその処世術の成果が冬樹と夏美でしっかり現れたもんだから,ケロロ小隊はこの魔術師,あるいは詐欺師に夢中です(笑).クルルの処世術は「普段やらないことをすること」.もちろんクルルの普段があまりにもダメだから(笑)こその,この処世術であることは肝に銘じておきましょう.
クルルの教えを継承し早速実践に移してみるのはタママ.どうにもこうにも美少女戦士なメイドさん方のお手伝いをしたら,大好評で迎えられることに.とはいえそこまで喜ばれるってのは,普段いかに迷惑をかけているのかの裏返しなので本当は安易に喜ぶべきじゃないんですけどね(苦笑).桃華さんの「来るべきおかし」は一粒24万1千5百円.ちょっとしたジュエリー以上に高いねぇ.
タママの成功譚を聞いた軍曹は自分も普段やらないことをやってみようと決意! もちろんやるべきは普段やらない「善行」なので,プラモデルの種類を変えても意味はなし.熊本,好きだねぇ(笑).同じ理由で録画予約ミスも「善行」ではないので意味はなし.トイレの三角折りは微妙に善行っぽいんですが,それをやるために失敗する分の悪行が大きすぎてダメ.アンチバリアなしのお買い物に至ってはそれは禁止事項だからだめだろ(苦笑).全てが裏目で夏美さんに怒られる軍曹ですが,実際自業自得以外の何者でもないよなぁ.
そして軍曹が最後に手をつけるのが「ペコポン侵略」.これが普段やらないことでいいんですか侵略者? その上施設の使い方まで忘れてるダメすぎるケロンは,ナレーターから見ても立派な問題児.というわけで最終兵器のボタンを気軽に押してみる軍曹…ドロロが止めてくれなかったら一体どうなったことか(苦笑).やりなれない悪行では怒られるのも当然で,しかもその実践を指南したクルルもやっぱり己の美学に準じている始末.やっぱり奴らは奴ら以外の何者でもなく,是非はどうあれ,それ以外の選択肢は現実的ではないのでしょう.というわけでオチですが,珍妙な求愛は…悪行(笑)?

後半はシミュレーションの罠.特別なエピソードなどないくらい自然に,冬樹は桃華さんにお返ししたようです.ただ,お返しをもらうタイミングで愛の告白がない場合は,シミュレーションよりもむしろ,ここまでの経過を見直ししたほうがいいと思うのだがどうか(苦笑).で,西澤家の超資金と超テクノロジーで完成していたスーパーバーチャルシミュレーター.仮想空間を現実のように体験できる夢のマシンです.ここで仮想冬樹のデータをちょっといじって桃華さんと愛を語らせておいたほうが皆幸せなんじゃなかろうか…でもやはり,本物の価値は別なんでしょうね.
冬樹を危機に追いやってアドレナリンの分泌を促し,ついでに桃華さんと接近させて告白させることを狙うポール.とはいえ腕っ節に自信のまったくない冬樹は危機から全力で逃げてしまうため(苦笑)最初の結果はバットエンド ランクD.ここから先が今回一番の見所で謎.チンピラでは冬樹が逃げて終了なので,わざわざハリウッド俳優を呼び寄せて宇宙人を演じてもらうというシミュレーションに変更.この俳優の名が…製作スタッフはジョージ・ナカタが大好きだ(苦笑).しかも宇宙人からもやっぱり冬樹は逃げるので,なぜその後もチンピラではなく無理に宇宙人に追いかけさせるのか,意味がまったくわからない(笑).
暗闇のマンホールに2人を追い込んで告白に持っていこうとするポールの計画ですが,これを仮想空間の軍曹たちがことごとく妨害.溢れる資金力でその障害を封じていくポールではありますが,ここまで関係者が集中して邪魔するところを見ると,冬樹と桃華の恋は余程運命から見放されているのか,それとも周囲が暗黙のうちに2人の仲を否定しているかのどちらかだと思います.何度も脅かすジョージ・ナカタの宇宙人をそこから逃げ出す仮想の冬樹,そして引っ張られるたびにぞんざいで無口になっていく桃華さん.このだんだん適当になっていく桃華さんの静かな疲労感がいい感じ.
必要があれば雑誌を創刊して吉崎先生に大量に原稿を書かせたりするだけでなく,地上の全ての建物を撤去するような暴挙だって実行するポールの気合がすごい.でも,モアさんのいきなりだんごだけはぜひそのままでお願いしたいんですけども….徹底した環境整備によってようやくマンホールに入った桃華さんと冬樹は,映画の主人公のように近づいてやっとランクS! これを現実で実戦だーって,ここまでしないと成功しない計画というのは,前提に間違いがある可能性が高いので,もう一度根本から考え直したほうがいいんだけどなと思ったら案の定.どれだけ頑張っても妨害が入ってしまうのは,運命,あるいは物語が2人を近づけまいと頑張っているいい証拠なので,桃華さんも今回は諦めろ(苦笑)!
両話ともいつもに輪をかけてくだらなく,内容皆無でハイテンションなのが素晴らしい.ついでに予告のナレーターのコメントもナンセンスで素晴らしい(苦笑).今後もこういうベタネタを独自のノリでこなす回をときどき見せてくれるといいですね.で,スタッフはギロロが大好きに違いないんですけども,次もジョージ・ナカタは大活躍? 次回に続きます.

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ケロロ軍曹#48

「甘き怠惰よ来たれの巻」

季節は春.その暖かさに誰もがどうにもやる気をそがれる季節だが,日向家には年がら年中の春の宇宙人が居候していた.やる気のなさを人間界に蔓延させればペコポンが支配できると考えた軍曹は早速作戦開始.世界のやる気のない仲間たちから弛みと緩みことケロッとマーチエネルギーを蓄積する.エネルギーの効果を調べるべく556を連れてきて人体実験してみたのだが,効果がなぜか現れないと油断したのがまずかった.実は556にはしっかり効いていて,効果なしと思って開きっぱなしにした扉の奥から溢れ出る怠惰なエネルギーは,日向家を中心に世界を,そしてナレーターを覆っていく.

手堅い笑いだけでなく濃いパロディもウリの「ケロロ」.ここまで他社の作品にネタにされてきた鬱憤を晴らすがごとく,原作の力を借りて真正面から他作を茶化しにかかっている最近のサンライズの姿勢がよく出てますね(笑).とはいえパロディの濃さに負けないくらいそれ以外の描写もよく出来ていて,パロディの全てを理解できなかったとしても十分最後まで楽しめる質の高さが素晴らしい.並の力量じゃここまで面白くはならないでしょうからね.「ケロロ」史上でも歴史に残るに違いない,傑作パロディ回です!

前半は崩壊まで.冒頭からフォントいじりしてますね(笑).春の魔法で普段に比べて無気力度を増しているのが冬樹くん.彼こそ今回の主役です.12時間でも足りない睡眠,大好きなはずのUFOすらどうでもよくなる無気力状態をぶっ飛ばすのが秋ママさんの愛のスペシャルホールド! ナイスなサイズの豊丘の谷間にいきなり押しつけられてびっくりです.確かにこれは目が醒めるよね! つうか,秋ママさんが凄い美人なのでここまでの効果があるわけです.ふつーのおかんだったら目は覚めるかもしれないけれど,やる気はむしろ減退する可能性が…(笑).
そして日向家居候の年中春のボケ蛙こと我らが軍曹.日がなだらだらガンプラつくって寝て暮らす軍曹の日常が本当に憎くてたまりませんよ! この緩さや弛みを自分以外の人間に与えてしまえば相対的に自分が働き者になるという,ろくでもない逆転の発想を発揮してしまった迷惑な軍曹は早速計画立案&実行.このあたりから先では様々な他作品の幻覚が目の前を通り過ぎていくだけでなく,音楽もなかなかに盛り上げてくれるのでお聞き逃しなく.陰陽伏龍師ってなんだろう…(笑).なんだか素敵なお召し物の軍曹は,仲間を地球全土に派遣して力をいかにも怠惰そうな動物から吸収して収集.溜まっていく力の強さを示すのはKEROのゲージ.一杯に溜まった怠惰の力をばらまけば人類は全員軍曹以下の存在に成り下がるという,なんと恐ろしい超兵器! …今回後半のクライマックスを考えると,ここで元祖とんでもないエンディングの「イデオン」を持ってくるセンスはさすがです.怠惰の力はそれを集めに向かった3人の叫びで一杯に! ついにゲージが光り輝き,ケロッとエネルギーは準備完了.
とはいえ未知数のエネルギーをいきなり実戦に投入するのもよろしくないので,一応モルモットを準備してエネルギーについて調べるも,ここで556を連れてきてしまったのが過ちのはじまり.もうちょっと敏感に反応するモルモットさえ使用していればこの先の惨事は訪れなかったはずです.そう,こんなときのためのギロロじゃないですか(笑)!
モルモット,556号を囲むSOUND ONLY板の指示でケロっとマーチエネルギーをあびせると…それでもさすが556号は元気はつらつ.しかしこれは556だから効いてないように見えただけで,実は恐るべきエネルギーは十分に有効なのでありました.実験成功おめでとう! …閉じ込められていたエネルギーは部屋から漂い出て拡散し,なけなしのやる気を奪われる軍曹とその仲間たち.モアさんの四文字熟語が適当だ(苦笑).ペコポンの支配に有効なエネルギーをコントロールすることができず,ついにはナレーターまで巻き込まれる大惨事に.

後半は深刻化する状況とさらに悪乗りの度を高めていくパロディ! CMの間によほど喰らってしまったのか.いきなりやる気のないナレーターからはじまって世界は怠惰に満たされていきます.謎の濃い霧に囲まれる押井な戦闘機…ってまた随分と敷居の高い芸をかまして来るもんだなぁ(笑).この惨事からあらかじめ守られていたのが桃華さんと一緒に出かけていた冬樹で,なぜか未だ正気を保っております.忍者なので平気だったドロロと合流した冬樹は元凶の地である日向家へと向かい…この異変をもたらす霧が,当然の如く日向家の地下から湧き出しているのを目の当たりにします.
友達の不始末,あるいはペットの不始末を片づけるべく,ドロロとともに主役らしく地下に向かう冬樹.中の通路で発見されるのは怠惰な力に飲み込まれたやる気のない…というかむしろげっそりな(笑)モアさん.四文字熟語も適当すぎ.そんな彼女が書き残していたのが日記.もちろんこれはパロディなので,いつ書いたのかとか無粋なことを突っ込んではいけません(笑).奥に進むごとに出会うかつての仲間たちと,彼らが書き残した日記からこの事件の実態に迫っていく…というパロディを身をもってこなす冬樹とドロロ.特にギロロの日記がやたらと豪華.それにエースを狙わせてどうするよクルル(笑).
ペコポン社会崩壊の元凶である施設の最奥,ヘブンズドアの向こうには…やたらちんまりしたカオルくんこと軍曹がお待ちかね.そして怠惰の結晶はなぜかアヤナミさん(4人目)に! 冬樹の叫びもそのままなんですが,ニュアンスが違うってのが芸が細かい(笑).ご存知の通り本作は「ガンダム」パロディに重きを置いているわけですが,1作品ばかりを何度も使用されるとどうしても飽きてしまうのは事実.そんな食傷気味の視聴者すら満足させてしまう全開の「エヴァ」パロディが素晴らしい! マーチインパクト,ATフィールドと連発されるパロディの中で仲間に潰されて無力化されるドロロ.しかし誰かが制御装置を止めなければ,世界は怠惰となり破滅してしまいます.やがてパロディすら溶け合ってひとつになっていくクライマックスの中,冬樹は己のやるべきことをこなすのです!
結局世界を救ったのは冒頭の秋ママさんのハグの力.春なので,全てを越える究極の力は母の胸,という一見まともなようで適当な結論でお茶を濁してみたいと思います(笑). 次回は何事もなかったかのようにいつもの「ケロロ」に戻るようで何より.今回いいところで活躍できなかった桃華さん頑張れと影から応援しつつ,次回に続きます.

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ケロロ軍曹#47

「ハジケるにはまだ遠くの巻」

(A)3月3日はひなまつり.日向家でも雛壇を飾りつけしている.赤い毛氈の上に並べられていく雛人形.それを見ている軍曹たちはひなまつりがどんなものかを知らなかった.夏美から日本の由緒正しい祭りなのだと聞かされて,期待しながらひなまつりについて調べてみるが思った以上に地味な祭りでケロンたちはがっかり.そこで軍曹は,由緒ある祭りをケロンの科学力でもっと面白くするという,ろくでもないことを思いついた.

(B)夏美さんも大好きなダンスマン.そのコンサートチケットを夏美に売りつけにきたダフ屋の軍曹とクルル.ダンスマンに会いたい夏美は千円でチケットを購入するが,そのチケットはまぎらわしい別のもの.宇宙から飛来し夏美さんのチケットのもとにやってきたのはアフロの宇宙人.彼の名はダソヌマソ.クルルの友でありダンスマンの類似品だ.

最も手堅い笑いを常に提供してくれる「ケロロ」.落ち着いた笑いでやりすぎて破綻することはなく,時事ネタだってもちろんお手の物.まさにコメディのお手本のような笑いが特徴なんですが,今回はちょっと様子が違います.普段通りのノリでつくれば手堅くまとまるはずなのに,話が展開するに従って普段は絶対に外れない話のたがが緩んでくるのでおかしなことに.「ケロロ」にしてはギャグ重視になっているのは,今回大活躍するクルルこと子安氏のおかげでしょうか(苦笑).

前半は時事ネタで一発.年中行事を律儀に追うのはファミリー向け作品のお約束です.忍者なのでひな祭りを体験したことがない小雪さんはまあ仕方がないとして,もうすぐ1年なのに未だ日本の常識を学習できていない軍曹たちは絶対に勉強不足だと思います.ひなまつりがわからないと,特に少女漫画系の作品の鑑賞時に悩むことになるはずなんですが…ガンダムマニアにはあんまり関係ないのか(苦笑).でも,雛人形をガンプラ扱いしてはいけません.あれはプラモデルではなくドールだ(笑).しかも職人の手による完成品販売の上にセット売りなのでお値段もそれなり.ゆえにガンプラとは格が違うと夏美さんは軍曹たちに主張します.
ケロンにとっては秘境の祭り,ヒナマツリについて調べるケロロ小隊ですが,その地味さにどうにも拍子抜け.これを若者らしく宇宙の技術でポップにアレンジしようとする軍曹の思い付きが毎度ながらダメ.ついでにまたも夏美さんに釣られて懐柔されてしまうギロロはもっとダメ(苦笑).ドロロも釣られて混ざろうとするんですが,いることを認識してもらえていなかった影の薄さが悲しい.登場当初から,出番があるたびに影が薄まっている気がするなぁ….
そして時は至り3月3日.女の子のお祭りに男が一人.結構なお内裏様ぶりなんですが,ハーレム状況なのを冬樹は…絶対わかってないよなぁ(苦笑).桃華さんは日向家の雛壇がヘリに乗らずに見られることに感動でスケールが違います.と,ここまではいつものノリだったんですが,ここから先は若干1名大暴走.女の子の祭りだからと登場する黄色いクルル子.もちろんクルルのパワードスーツで,時間をちょっと間違ったような子安氏のハジケっぷりが光ります(苦笑).子安氏の可愛い子猫ちゃん声は聞き慣れてるんですが,それを口にするのがアフロではなく女の子型だと破壊力が違うなぁ.どっか見たことのある姿でステッキ振り回すクルル子さん.羽根の意匠とか,締め金先生的にはOKなんでしょうか(笑).そんなオレンジ娘がどうしようもない呪文で招く宇宙ひな祭り.一応軍曹の仕業なんですが,今回はクルル子さんのインパクトが凄すぎて霞んでしまいます.
軍曹提供の宇宙ひな祭りことダジャレ祭り.宇宙ひなあられをタママが食らうと花火になるわけですが,ある種の爆発物は甘いらしいのでわからないでもありません.宇宙ひしもちに追われて「必死もち」あたりから,クルル子さんの不審さがエスカレート.出てくるものになぜか添えられるクルル子さんのダジャレ.恐らくはこのイベントの企画を担当したであろうクルルが見たかったのは,バカがダジャレを本気で体現する様子だったに違いない(苦笑).夏美さんたちだけでなく,軍曹たちもクルルのハジケにつきあわされる被害者ではなかろうか.
新たな祭りとして企画されたイベントのトリはお雛様! 乙女の祭りということで,彼女たちの大好きな逞しい男の裸体を雛壇に飾り,それをわっしょいわっしょいと担ぐ秘境の奇祭がここに完成.しかしハジケリストとしては,発端はダジャレで構わないんですが,そこからどう暴走させるかが重要.折角の「避難まつり」なんだから,逃げていく方向などを工夫して物語を破綻させればきっと…普通の視聴者はぽかーんとするに違いない(笑).今回の物語の結論は,ハジケリストとして大成できるのは相応の才能を持った人間だけ,ということでいいですか?

後半は最近のサンライズのお家芸である実在人物を使っての遊び.これでオープニング・エンディングとも歌ってる奴は全員本編にも出たことになりますね.時間帯移動を控えてるので,今期シリーズでやり残していることは全部片つけておこうという考えなのかもしれません.夏美さんも623経由で,アフロ軍曹でおなじみのダンスマンが大好き.コンサートに行きたいなーと思った矢先にやってくるのが2匹のケロンのダフ屋.「チケットあるよー」の言いっぷりが堂に入ったもんですが,もちろんダフ屋は違法行為.軍曹の提案は基本的にうさんくさいので自動的に断る夏美さんですが,ダフ屋の巧みなトークによってつい見てしまったチケットには「ダンスマン」という文字! 実はちょっと違うけど! これをご奉仕価格の千円で購入した夏美さんは,あっという間に詐欺被害者.
チケット購入がきっかけとなり,なぜか宇宙から落下してくるアフロの男.天体観測していた冬樹の「ぼくんちに落ちたー!」という悲鳴が絶妙です.夏美の部屋に落ちてきたもじゃもじゃの毛玉からは手足が生えて…参上,ダソヌマソ! クルルの親友であるこの宇宙芸人,ダンスマンに間違えられるために芸名まで似せたという姑息さを何の迷いもなくぶっちゃけるのが特徴です.前半はダジャレでしたが後半はぶっちゃ毛,あまりにもピン芸人らしいこの芸風は綾小路きみまろの劣化版で,ぶっちゃけ新しくありません(苦笑).この変態の到来に即時退去を命じる夏美さん.でも話を終わらせるにはまだ早いとメタ的なぶっちゃけをされて戸惑い気味.番組終了までにらみ合うわけにもいかず,時間つなぎに乱入してくるのがギロロ.変態アフロにミサイルを撃つものの,アフロの中は超空間であったために因果応報は保たれることに.
さらに時間を繋ぐダソヌマソは夏美さんを甘言で誘うわけですが…さっき2人のダフ屋が示したとおり,上手い話には必ず裏があります.今回はその目線のおかげで早めに気がついたのですが,もちろん彼が狙っているのは夏美さんのアフロ化.しかし,この危機を救ってくれたのは目立たなくても腕は立つドロロ.己の技を封じられ,即座に撤退を決めるダソヌマソの判断は冷静で正しい(笑).
変態が帰り,犯罪者を縛り上げて今回の最大功労者であるドロロを歓待する夏美さん.しかし帰ってきた秋ママさんのうかつな行動のおかげで結局予定調和の引力から逃れることはできず.ところがその場に満ち溢れた力が脅威の奇跡を招くことに! アフロの波長に呼ばれてやってきたのはスーパースター.この脈絡のなさは良いハジケの前兆なんですが,前回に引き続き,そこから激しく破綻していくことがないのが惜しまれます.ハジケの導入としてはまさにお手本のようなネタなので,作り手に必要なのはそこから一歩踏み出す勇気.もちろん足の下は崖ですが(苦笑)!さて,本作のおかげでサンライズはパロディに関する素晴らしい経験を積んできたんじゃないかと思うんですが,次の元ネタは他社ですね? 同じ掲載紙ということを生かした良いパロディを期待しつつ,次回に続きます!

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ケロロ軍曹#46

「廊下にぽつんと赤い塗料の巻」

全てを蝕み無敵の存在すら無力化する最強の恐怖,忘却.日向家にもその病に犯された住人がひとり.現・軍曹のプライベートルームにとりついている幽霊だ.その心を伝えるために特殊効果やら小道具やらを頑張ってみるものの家の住人にはなかなか伝わらない.夏美は軍曹の悪戯だと思い込んでクレームをつけようとするのだが,もちろんそれはお門違いもいいところ.そんな楽しい内輪もめに夢中になってやっぱり気づいてもらえない幽霊の恨みは頂点に達し,ついに軍曹と夏美を連れ去ってしまう.

ネタだけは露骨なものの笑いとしてはごくノーマルで,誰もが必ず楽しめる「ケロロ」.今回は幽霊ネタでご機嫌を伺ってくるわけですが,笑いの質はいつもの通り.畳み掛ける幽霊ギャグのテンポの良さはなかなかのものなんですが,何分最近実写でこれを越える「怪奇」を見てしまっているので,ついついもう一味を求めてしまう自分が嫌だ(苦笑).でも,あんまり本気で怖面白くすると,怖いのが苦手な人が見られなくなってしまいますからね.

前半は最も身近な恐怖こと忘却に襲われた彼女よりスタート.1年近くの長期シリーズともなれば様々なものが忘れ去られていくのが当然で,むしろ忘れないで伏線として消費していくほうが珍しい.忘却されたものシリーズの片隅に冬樹がそっといるのがおかしい(笑).地味だし,女の子じゃないし仕方がないよなぁ.
もちろん幽霊さんは冬樹なんか出すぎなくらいの出番しかなく,ゆえに毎度画面の前で大暴れしている面々に地味にアピール開始.謎の雷鳴は幽霊っぽいんですが,廊下に赤いプラモ塗料を置くのには一体どんな意味があるのか.普通はべったりと廊下や壁に血がついているものなんですが,塗料でもいいから,蓋を開けて中身をぶち撒けるくらいはするべきです.そんな地味さだからモアさんに拾われてしまうわけですよ(笑).
幽霊さんは入浴中の夏美さんを襲うわけですが,そんなことよりもよりによって今日泡のお風呂に挑戦しなくてもいいんじゃないかを憤る視聴者が多そうだ(苦笑).泡の中から自分以外の手が一杯…ということに驚いてあわてて風呂から飛び出す夏美さんwith泡.女体に関しては毎度絶妙の鉄壁の防御を見せてくれる本作.あの泡防御は泡が余りに濃すぎて,しかも丈夫すぎて納得がいきません! しかしそんな視聴者の憤りをよそに,この家には文句なしのトラブルメーカーがいるということで夏美さんは全てを軍曹のせいにしてみることに.
さて,濡れ衣を着せられそうになる軍曹たちは本日は地下の私室のリフォームに挑戦中.クルル謹製の窓は地下室でも楽しいどころか随分便利そうだしXPのようなんですが(笑),扉でないのはいろいろ不都合があるからに違いない.しかしここにも霊障発生.細いクビを窓に挟まれた軍曹は一体何を見ているのやら….というわけでもちろん身に覚えのない軍曹たちを巻き込んで,ついに発生する派手な騒霊現象! ところが折角の彼女の努力をボケで打ち消してしまう阿呆のおかげで折角の効果がうやむやになる始末.ここで小雪さんがドロロとともに到着の上で風水講座.風水的には南西に黄色いものを置いたほうがいいらしい.作中では「百式」が礼として挙げられていますが,黄色いケースなので「ボーボボ」のDVDでもいいですか(笑)? そしてここまで無視されまくったがゆえに,ついに幽霊さんがご登場…というか軍曹との初顔合わせが結構意外.あまりに濃すぎる宇宙人と展開のおかげで,ここまで(わざと)無視されまくってきた幽霊さんに同情するドロロ.その怨念ゆえに,ついには生者である夏美さんと軍曹をさらってしまいます! その恨みつらみときたらガンプラの影でとんでもないシミに.あんな環境,確かにマニアじゃないと絶対辛いよなぁ(苦笑).

後半は幽霊の起源探訪.気づかれない恨みでついに洞窟の中にさらわれてしまった夏美さんと軍曹.洞窟の壁には人の手が入っていることを示す木製の補強が見えてます.夏美さんたちを運んできた幽霊は,ここは上の軍曹の部屋とは違って,余計なものが一切ないため,折角のトークに水を差されたり混ぜっ返されたりしにくい幽霊さんのフィールドのはずなのに軍曹は果敢にボケ敢行.もちらんそこで幽霊さんの口から語られる内容は,正直舞台負けしていて情けない(苦笑).気がついてもらうためのささやかないたずらは,あまりにも薄味でこの作品ではスパイスにすらなってない始末.まあ,南の島のときは結構頑張ってたんですが,結局気づいてもらえませんでしたからねぇ.
その頃,姉と友達が神隠しに遭った冬樹たちはおろおろ.しかし部屋の地下から漂う悲しい念…その念を知ったギロロが開いたのは封印の扉.開かずの間というよりは「締めとけ」状態のこの扉に触れたなら,触ったものには忘却の呪いがついてきて…ギロロが,ギロロの目が! 小雪さんがいきなり陰陽道という隠し芸を発揮するんですが,それよりはつぶらな瞳のギロロが気になってたまりません(苦笑).
さて,地下では夏美さんが幽霊相手に対話を開始.日常的に異文化コミュニケーションなこの家の住人であるために,幽霊と友好関係を築くくらいならお手の物.なぜここに留まるのか,その未練を尋ねる夏美さんに対し,幽霊が見せるのは何百年も昔の記憶の風景.なんか見たことのあるシルエットのカッパをかばった娘さんこと往時の幽霊さん.その罰として地下牢に繋がれるなんてのは乱暴な話.しかし問題は牢に入れられたことではなく,むしろ村人に忘れ去られたという悲しき事実で,きっとこれが彼女のトラウマ.それ を助けてくれたのが幽霊さんの助けた物言うカッパ.「あります」口調や「同胞」という言葉.そしてこの地の人は彼らの敵,ということでどう見てもあれは古いケロンの姿に違いない.
結局娘さんが悲劇的な最後を遂げなかったあたりが本作の根っから甘いところですが(苦笑),幽霊さんの未練はカッパさんとの再会で,これをついかなえそうになってしまうのがやっぱり軍曹.その瓜二つの姿のおかげで幽霊さんは未練が消え,成仏一歩手前まで近づくわけですが,…幽霊一世一代の見せ場を邪魔するのは小雪さんで,しかも成仏の鍵が割れてしまいます!
折角の機会だったんですが,無視は辛くてもこの家の面白さにはすっかりなじんでいたようで,しばらく居つくことになった幽霊さん.ときどきは思い出してあげますんで,幽霊さんももうちょっと効果的なアピール方法を模索してください.そして…あのつぶらな目の忘却のケロンに記憶を戻してあげてください.可愛いのは間違いないんですけども,もう,ものすごい違和感が(苦笑).予告を見る限りさすがに次回のアフロ祭りには元に戻っているようなんで一安心しながらも,次回に続きます.

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ケロロ軍曹#45

「楽しみたいなら売るより参加の巻」

(A)乙女の祭典バレンタインデーを前に,軍曹は熊本からいきなり団子の材料を空輸していた.チョコレートの代替品としていきなり団子をブームにすることで,巨大なチョコレート市場に流れる金をケロロ小隊がかき集めてしまおうとする作戦だ.製造体制を整えて,直販・ネット通販と販路も揃えたケロロ小隊.しかしそれで商品が売れるほど市場は甘くはない.

(B)バレンタインデー前日,西澤家にはガーナからのカカオ豆直送空輸便が到着.大好きな冬樹の心を掴むべく桃華はV作戦を開始する.そして当日.恋に全力をかけていたのは日向家の夏美も同じで,こちらはサブロー先輩にチョコレートを渡そうとするも間が悪く失敗.桃華も冬樹が女の子からチョコレートをもらっているのを目にしてしまうが,どれだけ打ちのめされようとも,渡せなければ今日の意味はない.

極度にはじけることはなく,しかし毎回古典をきっちり作りこんでくる「ケロロ」.刺激の強すぎるギャグに慣れた目にはどうしても緩く薄味に映りますが,特にアニメ好きでない人たちが前知識なしに楽しく視聴できる濃さとしてはこの程度か,これよりもう少し濃いくらいが適当でしょうね.個人的には,前半の軍曹たちのずさんな計画に対し,参入前にきっちり調べておけと怒りたい(苦笑).
前半は無策.バレンタイン市場にいきなり団子で攻め込もうとする軍曹はその計画自体がまず大間違い.熊本から材料を空輸して本格的な商品を提供しようとする心意気は買いますが,本当にブームにして売ろうと思うなら,準備期間があまりにも短すぎるってもんですよ.市場に対しバレンタイン=いきなり団子の等式を成立させるためには,せめて年単位の広報計画が必要に違いない.しかしそんなことはまったく気にしていない軍曹は小隊を挙げて負け戦を開始.妄想ででろでろになっているギロロはともかくとして,クルルは失敗を予測していてもおかしくなさそうなんだけどなぁ(苦笑).
まずは直販店をドロロに運営させ,クルルがネット通販対応.ネットだけでなく同時にリアルの店舗を出すのは悪くないですが,売るなら連携させなくちゃ.おいしいという噂が広がりやすいように一目につくところに店を出さなきゃだめなんですけども….軍曹はテレビショッピングにも販路を広げようとしますがこれは失敗.売れる商品に必要なのはインパクトと価格とご奉仕.味はともかく(笑)せめてチョコレートコーティングする程度のインパクトでもあったらよかったのに.そんなわけで不要なイモを逆に売りつけられて帰ってくる軍曹.売るあてもないのに小麦粉・いも・小豆で生み出される無数のいきなり団子は悲劇の予感.
大量の不良在庫を生み出しつつ軍曹が放った次なる作戦はコマーシャル.広く商品の存在を伝えるためにマスコミを利用するのは悪くないんですけども,短期間に大量に売りたいときに聞く人間が限られるラジオは不向きだろ(苦笑).せめてキー局でテレビCMを流すくらいはやらなくちゃ.またも聖域を踏みにじられた夏美さんにも怒られて,折角の計画も乱入損.623の勇気の出るおまじないって,鼻の穴を一体どうするんだろう….
重ねて明らかになる大問題がクルル運用のネット通販ですが,まああのページじゃ当たり前の結果.余程魅力のある商品を扱っている場合は別として,まともにやったってすぐに売れるわけがなく,地道に顧客を増やしていくしかないのがネット通販ですからね.購入希望者の店舗に対する信頼感を増すためにはリアルショップで商品を見せることも結構効果的なんですが…ドロロはそんな目立たないとこに店立てちゃだめだろ(苦笑).何よりそんな場末で出た成果が唯一というのが泣かせます.団子売りのケロロを省みるものはなく,連絡不行き届きでモアさんが未だ団子を製造している始末.ああ,もうやっちゃいけないことで一杯だ(笑)!

後半は桃華さんと夏美さん頑張る.その資金力でもって極上の材料を取り寄せたとしても,製作自体は己の手でこなす桃華さんは偉いなぁ.V作戦でも安易にプロの手を借りない姿勢が,逆にこの機会に全てをかける桃華さんの本気ぶりを示してますね.そして2月14日に勝負をかける乙女がまた一人.前半でラジオの肝心な部分を聞き取れなかった夏美さんも朝からサブロー先輩にアタック開始…するも身近な妨害登場.今回最も踊らされているのが実は冬樹.役割としてはもらう側なんですけども夕方には悲しく切ない落とし穴が(苦笑).
朝から大量のチョコレートに迫られる冬樹とそれを目撃して出鼻をくじかれる桃華さん.傍から見てれば冬樹がそんなにもてるわけがないんですけども,恋に目がくらんでいるのでいたし方なし.しかしお嬢様の邪魔になるものをスナイプして消すのはやっぱりやりすぎで,桃華さんもそんな助力は拒否.やはり自分の力で勝ち取らなければ,意味はない!
一方,夏美さんを襲う伏兵はすぐ側に.運命の悪戯ではありますが,結局いきなり団子を軍曹たちの思惑通りに使ったのは夏美さんだけなんだなぁ….桃華さんは自力で頑張ろうとしたものの間を外しすぎ終了.そして当たり前だけど辛い現実に打ちのめされる冬樹.むしろ最初から1つももらっていなければ,ここまで敗北感にやられることもなかったはず.いっそ姉を恨んだっていいかもしれません.なんせ姉はなんか違うとは言え,サブロー先輩に渡すことはできたわけですから(苦笑).
そして,小隊関係者が誰も完勝することなく1日が終わるのかなと思ったら,小隊1ストレートな愛情表現でおなじみの彼の行動が若干2名の運命を変えます.あれだけの分量のチョコレートが余るってことは,選りすぐられた桃華さんのチョコレートはきっと美味いに違いない.バレンタインもクリスマスなどのイベントと同じで,売る側より参加する側のほうが間違いなく幸せという2話でした.あ,黙々と作っているモアさんはなんか楽しそうだから別扱いで(笑).次回は季節外れの彼女のお話.つうか,あの大量の無駄にリアルな箱はどこに繋がっていくのやら…次回に続きます.

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ケロロ軍曹#44

「長い長い前フリの果てにの巻」

クルルの依頼でケロン人とペコポン人の運動能力を比較することになった日向家.絶対勝ちたい軍曹の指名で,比較対象は冬樹と軍曹に決定だ.西澤家冬季総合スポーツセンターで開催される2人の冬季スポーツ対決は,スキー,カーリング,ボブスレーなど本格的な競技が目白押し.しかしどの競技でも謎の妨害が入り,冬樹と軍曹の勝敗は最終競技まで決まらない.互いに相手が妨害していると考え腹を立てた2人は,5段アフロの屈辱をかけて最後の競技・釣りに挑むのだが,謎の爆発で競技場の氷が割れ,軍曹が水の中に落ちてしまう.

物語のバリエーションとセンスの良さはいつだって素晴らしい「ケロロ」.そんな中でも今回は2つのパートを上手に使って異なる物語をうまく重ね合わせながら描き,これまでにないとても興味深い光景を描き出します.ひっかかりの残る前半を継承した後半での展開はまさに圧巻.普段より抑えたトーンからはじまる物語は後半中盤以降,転がるように迫力を増していきます.テーマは2種族の交流で,詳細をよく知ることが理解するためには重要…ってのが物語構造そのものでも描かれているあたりが洒落てますね.子どもにはちょいと難しいかもしれませんが,凄く面白い.
というわけで前半の仕込みはクルルの悪い笑い声からスタート.研究の一環として調べたいことができた軍曹は,ケロンとペコポンの運動能力の比較調査を軍曹に依頼.水泳以外,普通にやって軍曹が夏美さんに勝てるわけがないんですけども,そこは軍曹も重々承知で対戦相手に冬樹を指定するというしたたかさ.本来は調査なので無理に勝っても仕方がないはずですが,どうあっても勝ちたいようで「一度倒した相手とはやりたくない」という詭弁も堂々.
対戦場所は西澤家冬季総合スポーツセンター.ペコポン側の応援は華やかですが,ケロン側はモアさんがいるだけで既に勝利ではないかと思います(笑).いきなり軍曹に指定された冬樹は最初は困り気味ですが,軍曹のかもしだす友好ムードに流されて手加減なしに頑張ることを決めます.もちろん軍曹は勝つために手段を選ぶわけがなく,友好トークも冬樹の油断を狙う罠なのは言うまでもありません.そしてそんな意識の食い違いを示すかのように,競技中次々に不審な事件が起こります.
まずはスキー大回転.軍曹はいきなり友好ムードを捨てて先行するわけですが謎の落下物によって妨害を受けて冬樹が勝利.続くスキージャンプ…ってろくな経験のない2人をジャンプ台から送り出すなんて無茶するなぁ(苦笑).大怪我してもおかしくない状況で飛んだ冬樹は風に乗るわけですが,謎の突風で記録なし.ゆえに軍曹が勝利.カーリング・ボブスレー・クロスカントリーと続く競技も謎の妨害が両者を襲い,襲われるたびに両者とも相手の仕業ではないかと考え,腹を立てます.もちろんペコポン側にはそんな妨害をする能力はなく,かといってケロン側にもそんな妨害をしている気配はなし.ならばこの場に不在のクルルがこれを仕組んだということなのか? その割には狙いに一貫性がなく,どんな意図でこんな惨事になっているのかまったく読めません.そして襲われている2人はクロスカントリーの雪崩でついに爆発.互いのプライドをかけての罰ゲームつき大勝負開催決定.ここで慣れているからという理由で5段アフロを提案されている軍曹がおかしい(苦笑).
最後の勝負はちんまりと「釣り」.あの様子だとわかさぎ釣りかな.しかしここにも襲い来る異常気象と,軍曹の手に来る大きな当たり! しかし,相手があまりに大きかったのか大惨事.溺れた軍曹を前にして,敵のはずの冬樹が取った行動は,オチも含めて(笑)実に彼らしい.ちょっとくらい疑ったって友達は友達です.そして日向家に戻った一同が見たのは,秋ママさんとクルル….ここまで全てが前フリ.本題はこの先です!

前半の謎が明らかになる後半! 珍しく明るいうちに帰ってきたママさんですが,ご存知のとおり軍曹たちは例のスポーツ大会の真っ最中.しかしクルルが待っていたのは彼女.バイクとともに地下に降ろされるとき,最初驚きながらもあっさりわくわくし始めるあたりはさすが作品内最強クラスのキャラだけのことはあります.クルルが見せたかったもの,そしてデータをとりたかったものは…どこかで見たような凄い巨大メカ.地球侵略用巨大兵器・AK966! あの羽根の形とカラーリングはもろに他社のため,あんまり作り手に頑張らせようとするのは酷だと思います(苦笑).その顔とボディラインはまさしくママさんそのもので,その身体データは一体どこから持ってきたのやら.何はともあれ邪魔者も冬山に追い出してあるので,早速試作機のテストを開始.バイクで搭乗するあたりがアレなんですけども(笑)かっこいい!
パイロットの搭乗直後にオータムHに改名されたAK966はアンチバリアを生かして早速外の世界へと出撃.ノリのいい秋ママさん,試作機に怯えることもなくむしろ限界を追求しようとする攻めの姿勢が素晴らしい.ただしそんな攻めのテストは,事故発生時に周囲に与える影響の小さい場所に移動してからにしていただきたい(苦笑).パイロットとの相性がよほど良かったのかオータムHの動きは素晴らしく,むしろクルルの想定外の動きを見せる…というのはもちろん暴走の予兆.そして,武器が動きだした時点から前半に残った謎が立て続けに判明! 軍曹と冬樹を襲っていた謎の妨害の意図が読めなかった理由にも納得です.もちろん真面目に考えれば無茶で強引な理由なんですが,宇宙人コメディならば十分許されます.だってそのほうが面白いから(笑).暴走するオータムHはしっかり迷惑をかけていたわけですが,むしろあの程度で済んだのは正直ものすごく運が良かったんじゃないかと.一つ間違えれば大惨事ですからね.あ,オータムダイナマイトだけは運じゃないや(苦笑)!
いろいろあって暴走したオータムHをなんとか止めることには成功したものの,結局壊れたので地下水道を通って基地に戻ろうと考えたクルル.そう.水中に彼らが入ったということは…このとき軍曹も冬樹も大変なことになりましたが,水中でも生命の危機がまさに訪れていたのでした.しかもこっちの2人は周囲からの助力は得られないので命の危機レベルが段違い.すっかりびしょ濡れですが,2人とも無事に戻って来れてよかった.謎解き開始から終局までの流れが本当に素晴らしい,ケレン味溢れる秀作でした!
さて,次回は時事ネタのはずが…いきなり団子ですか(笑)? そんなに何度も出されちゃなんとなく食べたくなって来るじゃないですか.いきなり団子の製造会社はパンのごとくタイアップするべきだろうと思いつつ,次回に続きます.

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ケロロ軍曹#43

「逆境も最後に報われるの巻」

(A)冒頭から童話「泣いた赤鬼」を読んで号泣する軍曹.この悲しみと切なさを仲間にも伝えた上に立案するのは「青鬼さん作戦」.軍曹達が夏美を襲い,それをギロロに救わせて夏美とギロロの仲を取り持ち,さらにそれが計画づくであったと後で伝えることで心証を良くしようとする周到かつ回りくどい作戦だ.この作戦を実現すべく,早速ギロロと夏美の周囲に伏線をちりばめていく軍曹たち.

(B)青鬼は諦め赤鬼を目指すことにした軍曹を襲う夏美の豆.ペコポンの風習,節分の鬼として的にされてしまったのだ.しかし豆の栄養で頭脳を活性化させた軍曹は,夏美を鬼役にして目一杯大豆をぶつけることを計画.クルルの銃によって解除不能の鬼娘となってしまった夏美.角から出ている誘導電波は豆だけでなく豆加工品まで引き寄せる.

冬真っ盛りで次々やってくるイベントネタを丁寧にこなし続ける「ケロロ」.非常にスタイリッシュではあるものの型にはまったお約束キャラだからこそ,これもお約束であるイベントネタから浮くことがないし,実際の物語では型を微妙に外れて気持ちよく遊んでくれるから不安定感を感じさせない,実に玄人なプロの仕事です.で,プロな仕事ぶりと言えば今回後半の夏美さん.エロスを感じさせるには丸出しにすりゃいいってもんではなく,テレ東キッズ枠という最も厳しい環境ですら,描き方であれほどまでに素敵なわけですよ(笑).

前半はメジャーナンバー「泣いた赤鬼」をテーマに展開.ガンプラは出てこないんですけども(苦笑)たしかにこのむかし話はじんとくる名作なので機会があれば皆様にも読んでいただきたいところ.…でも,これに強烈に影響させられちゃだめだろ軍曹(苦笑).思想的には完璧にペコポンの影響下だよなぁこの侵略者.そんでもってこの感動をたまたまいた仲間に伝えると,若干1名を除いて高評価.
で,童話影響下の軍曹が計画したのが「青鬼さん作戦」.そもそも夏美さんを青鬼よろしく襲うのが難しいんですけども,そこは置いておいてギロロと夏美をくっつけてみようという軍曹たちの計画が素晴らしい.あのニブそうな軍曹ですら作戦につい組み込んでしまいたくなるほどに,ギロロの秘めたはずの思いは透明のままでどばどば流出しているに違いない(笑).縁をとりもってそれをきっかけに夏美さんを懐柔しようとする軍曹の計画.でも懐柔されそうなのは夏美さんではなくギロロの方だけではないかと思いますよ軍曹.
計画実行のため,まず伏線を引き始める軍曹たち.「おいしいお茶と…」の看板はあの童話を知っていたなら絶対に外せないモチーフ.原典の切なさを知っていると,意味がわからないギロロがおかしい.あの看板の滅私の精神は,ギロロが夏美に向ける想いと通じるところがあるわけです(笑).そして軍曹どもの余計な計画を知って熱暴走の上壊れるギロロ.凄まじい音を立てて激突しながら移動して,毎度ながら純情.つうか無理に計画を実行しなくても,こんな計画があると言うだけでギロロは十分懐柔されると思います.それにあいつら,実行しちゃうと絶対失敗するから…(笑).
軍曹の伏線仕込みは夕方から夜へ.手製の俳句こと泥甘ポエムでロマンチックムードを増幅しようとする軍曹.クルルに頼んで夏美さん御愛聴の623のラジオで流す手はずまで整えるわけですが,このラジオこそ夏美さんの聖域であり,これを侵すものには災いが訪れるとケロロ小隊はいいかげん気がつくべきだと思います(苦笑).ペンネーム青鬼さんからの意味ありげな投稿ラッシュに不審なものを感じる夏美.そしてついに,伏線張りは完了したと宇宙ヒルを引き連れて出陣する軍曹! この宇宙ヒル,体に這わされ硬直させられる様はこの時間帯では夢想もできないようなエロスに違いないわけですが,セット販売が「ガンプラうんちく」ってのが絶妙にがっかり(笑).それでも夏美さんはちゃんと嫌がって,珍しく軍曹の考えたとおりに計画が進むのかと思ったら…部下いきなり大失敗.その失敗に釣られて軍曹も作戦資料を敵の前にさらすという大ミスを犯して状況逆転.ここで軍曹達を見守っているヒルの動きがとても可愛いぞ.ギロロのテントの前に落ちた軍曹,流れてくるのはラブポエムで,なぜか2人の間に目覚める恋.…なあ,そんな不条理なオチで本当にいいのか(笑)?

後半は前半を反映しつつスタート.緑の宇宙人は青鬼から赤鬼へと鞍替えを試みるわけですが,節分に鬼では豆の的になるだけだっちゃ.さすが,夏美さんが投げるとマシンガンの音がするなぁ(笑).しかし鳩に豆鉄砲のごとくぽりぽりと豆をいただいた軍曹は,その溢れる栄養によって頭脳活性化.なんせ大豆は優秀な健康食品ですからね.普段にない知恵を得た軍曹は早速夏美さんをおびき寄せた上で罠にかけます.虎縞のクルルの銃で夏美さんを撃てば,可愛い鬼っ子に大変身だっちゃ! いろいろあって語尾は頑張れなかったようですが,伝統あるこのコスチュームはどうにも愛らしくかつエロス.鬼なので豆をぶつけられる役目を一身に背負うことになり,苦悩する様もたまらない(苦笑).確かにこんなコスプレでは外には出られないよなぁ….しかも角に大豆誘導波が仕込まれているために百発百中という至れり尽くせりぶり.大豆が入っていれば加工食品でもOKというアバウトな仕様で,豆が尽きたら加工品を投げつけることも可能.でも,味噌とか豆腐でまだマシだったんじゃないかと.もしそれを使って熱い味噌汁なんか作ろうもんなら間違いなく大惨事になるでしょうからね.
必死で逃げる夏美鬼は地下の基地に逃げ込もうとするものの冷蔵庫は開かず,追い詰められた彼女の前に立つ軍曹達が手にするのは危険すぎる代物,納豆.美味いけど体には浴びたくありません.さすがに軍曹たちに謝って許してもらおうとする夏美さんですが,ここで軍曹が突きつけてくる要求が高すぎ.けれど納豆はどうしても嫌で…可憐な乙女の絶叫は,実験動物こと彼女を守る無敵のガーディアンを呼び起こします!
出陣するリアル赤鬼,ギロロ.そのスピード感と暴走ぶりが実に悪乗りした画で鮮やかに描かれます! 3倍ではなく1.3倍のパワーアップを遂げているわけですが,出力よりはむしろ精神的なリミットが完璧に壊れていることのほうが恐ろしい.「ナツミイジメタ」…って肉丸くん? これに対抗しなければならなくなった軍曹はFAケロロとして参上するものの,弱点を突かれあっさり敗北.弱点が体の中で一番でかくてしかもむき出しってのはまずいよね(苦笑).軍曹を倒した勇者ギロロは夏美さんの側に寄ろうとするわけですが,ここで悪の首魁が仕込んでいたトラップでギロロ落下! 悪役装備としては王道とも言える装備なんですが,使われる間があまりにも絶妙でわかっていてもびっくり.一度は虎口を脱したかと思われた夏美さんですが,再び迫る大ピンチ.しかし…!
結局悪は滅び,ギロロさんこと赤鬼は夏美さんの甘いチョコレートケーキをいただくことになりました.今回激しく翻弄された2人がようやく幸せそうで,よかった! 実はここに至って前半目指した「泣いた赤鬼」が途中まで実現できているわけなのですが,ここで手紙を出せばいいものの軍曹は既に赤ずきんがマイブームとなって間を外してしまいましたとさ.画の面では夏美さんが最高だったわけですが,EDまで含めると声は中田氏が最高.かっこいい声で激しく狼狽したり暴走したり照れたりと素晴らしい芸を披露してくれる贅沢さに微笑みつつ,次回に続きます.

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ケロロ軍曹#42

「なぜかサッカー,なぜか友情の巻」

(A)ある晴れた午後,いきなりサッカーにはまった軍曹はケロンの力をペコポンに見せつけるべくチームを結成.赤い血のケロロ11は基本的に4人…ではなく5人なのだが,足りない分はドロロの分身で埋めて11人だ.早速西澤家の協力を仰ぎ特訓を開始するケロロ小隊.特訓の成果を確かめようとする一同の前に現れたのは,執事のポール率いるペコポン最強チームだった.

(B)ランニング中のタママが公園で眼にしたのは,少年がひとりサッカーに練習に励む姿だった.それにちょっと喝を入れてやろうとしたタママだが,不幸な事故で少年の前に姿を現すことになってしまう.自分はアンチバリアで消えていると思い込んでいるタママは自らのことを「通りすがりの神様」と詐称.一人練習していた少年の相手をした上に,必殺の嫉妬シュートまで教えるのだが,そのときに少年のボールを壊してしまう.

手固い芸風で幅広い層に対しアピールする秀作「ケロロ」.遅ればせながら授賞おめでとうございます.今回は前半がパロディ,後半がちょっといい話と実に「ケロロ」らしい2本セット.テーマを問わず,さらに主役がいなくても,「ケロロ」は「ケロロ」.アクはないのに個性はしっかりあるという,その熟練の芸がすばらしい.
前半はいきなり変なスイッチが入ったらしい軍曹,突然サッカーを開始.そりゃガンプラ作るよりは健康的なんだけどさ,メディアに影響されすぎるのは侵略側の指揮官としてはどうかと思うよ軍曹(苦笑).西澤サッカースタジアムを借りて赤い血のケロロ11を結成.足りない分はドロロの分身で補充し,サポーターにはモアさんが就任…とここまででパロディの準備とウォームアップが完了.このあとは実にこってりとしたパロディが連続.「サッカーを制すものは世界を制す」.確かにサッカーは元祖代理戦争って言うか現実化したガンダムファイトみたいなもですからね.これを侵略すべく集められた一同ですが,「キック&ダッシュ」や「ボールがお友達」は…いいのか(笑)? 軍曹の熱さにいつものように騙されて,赤い岬君まで誕生しております.
そしてはじまった新番組「キャプテンケロロ」は早速特訓開始.もちろん小隊はそもそも軍曹以外はかなり有能で,しかもケロロまで比較的筋がいい.ゆえにオレ達最強伝説を確信し共鳴するわけですが…分身してチームの大多数を占めるはずのドロロはまたも無視.このあたりの横長い構図が面白いなぁ.
さらにこの特訓の成果を試すべく,ペコポン最強チーム・ポールジャパンとの練習試合を行うことになったケロロイレブン.ポールの後に控えるのは,すごい小宇宙で戦闘力3万以上の猛者ども.何の説明もなくサッカーと無関係の作品のパロディをぶっこんでくるあたりが絶妙だ(笑).ペコポンとケロンの威信をかけた戦いは次の土曜.そしてはじまる更なる特訓は,鉄下駄のタママ,養成ギブスのギロロ,空気椅子のクルル,宙釣り特訓のドロロ,このあたりでパロディ的には腹一杯なんですけども,パンチ力を鍛えているスーパースター軍曹に至っては…この時点でオチが見えてしまっていいのか(苦笑)?
そして土曜日.温泉旅行を望む仲間の声援を受け,既視感のありすぎるシルエットの一同との試合がスタート.出てくる元ネタも広範囲に渡り,確かに最強の面子を集めた混成チームだけのことはありますな.試合は拮抗し0対0のままでロスタイムへ.そして立ち上がったのが軍曹.みんなの力を分けてくれ!と元気玉かと思ったら,観客席真っ白にするようなスーパーブロー炸裂.パロディのレベルでは伏線がきっちり消化されたのはいいものの,当然のように敗北のドウカの悲劇.…しょうがねえなぁ(苦笑).

後半は軍曹のいない1話で一人嫉妬嫉妬とランニングしていたタママが主役.出来心のいたずらに失敗してしまい少年と知り合ってしまったタママは,自分がすっかり見えていることにも気づかずに(笑)「通りすがりの神様」としての活動を開始.このゲストの少年が絶妙で,姿はメインやサブキャラの連中に比べるとわざと印象薄くつくってあるわけですが,声は手を抜かず上手い浅野氏を使っているから実にバランスがいい.そんな彼はサッカーが下手で,もっと上手になるために一人特訓していたのでした.
この少年に興味を持った神様タママは,数日を経てどんどん仲良くなっていきます.その間にアンチバリアの故障に気がついてもよさそうなもんではありますが,いい話なんだから堅いこと言っちゃだめだ(笑).そもそもサッカーは誰かと一緒にやるスポーツなので,相手がいれば互いに楽しく,興に乗ったタママはディフェンスの彼に必殺の嫉妬シュートまで大盤振る舞いで伝授.精神論のウェイトが大きく,コツを教えれば撃てるような種類のものではないと思ったんですが,…意外とそうでもないのか? しかしタママの指導で少年の大切なボールは壊れてしまった上に,明日も来い!というタママの言葉には寂しそうな表情を見せる少年.
西澤家の協力を受けて壊れたボールを継ぎ合わせ,元のボールを返すことで男の友情を示そうとしたタママ.しかし,雪の次の日から先は,待っても待ってもあの公園に少年が姿を現すことはなくなってしまいました.やがて雪が溶け,ドロロが示した公園の地面には「ごめんなさいと さようならと ありがとう おたまじゃくしの 神様」.タママがボールを壊したその日の夜に彼が書き残し,その夜雪に隠れた,声なき別れのメッセージ.
このシリアスな別れに巻き込まれたドロロは,真面目で心優しい彼らしく数日後にはタママを山間の小学校へとご案内.さすがは小隊1の人格者.少年が失敗して草むらに蹴りこんだボールの横に例のボールを置いて返すタママと,そのボールが神様からのものであるときちんと気がつく少年.感動ものならここでさらりと終わってもいいんですが,さらに嫉妬シュートをからめてもう一段完成度を高めるあたりが本作らしい.タママの微妙に歪んだ教えを真に受けた少年は,彼なりに直伝の嫉妬シュートを放ちます…が,これまた誠実で正しいポジティブシュートぶり.その直後の展開とも相まって,逆にタママのシュートがいかにアレかというのが際立ってしまう始末(笑).
宇宙人だから人前に姿を見せるわけにはいかないはずなのに,滞在期間の長さゆえか,それとも本来の性格からか随分と開けっぴろげになっているケロロ小隊.確実に隣近所には既に知れ渡っていそうな気がするなぁ(苦笑).そしてまたもきっちり季節ネタを追っていく手堅さに見惚れつつ,次回に続きます.

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